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【シャニマス】シャイニーカラーズにおける「パラレル」の話。あるいはテッド・チャン『息吹』の宣伝
こんにちは。パラコレ登場にかこつけて好きな本を紹介する記事と申します。今6th横浜day1当日の2:30なのでさっさと寝ないといけません。人はなぜ。
先日の配信で高山Pの口から出てきた「パラレルコレクション」「あるかもしれない未来」と、シャニマスで(特に楽曲において)たびたび用いられている「プリズム」が繋がった結果、自分の大好きな本の話と重なりまくってウワ~~~~~~!!ってなったため、過去のインタビュー記事や歌詞などを引用しつつざっくり纏めてみます。
シャニマスとパラレル
特に5周年以降から、283プロのアイドル達は無数の選択をしてきて、その選択の結果が今である。アイドルになっていない今、アイドルを続けない未来などの選択も十分あり得る旨の思想があることを公開しています。
5周年以降のテーマは“未来を選んでいくこと”です。たとえば、5thライブではアイドルたちの異なる未来を描いています。それと、カードのシナリオなどでもくり返し描いていることですが、アイドルたちにはさまざまな未来が用意されていることを描写しています。たとえば、幽谷霧子であれば、学業にも力を入れ、実績を出しています。霧子の未来には、アイドルをがんばる道もあれば、医大を目指す道もあり、そのほかの道も用意されていて、アイドルたちには、さまざまな可能性が存在しています。
(中略)
一方で、アイドルであることを選択するというのは、ほかのことは選択できないかもしれないということです。(桑山)千雪で言えば、雑貨屋ではなくアイドルを選択しています。しかし、何かを選ばないという選択をしながらも、アイドルを選び、パフォーマンスを通して輝きを届けようとするアイドルたちの姿も同時に輝かしいと思っています。
他の高山Pインタビューで「彼女たちをアイドルにしておくという行為そのものが烏滸がましい事かもしれない。彼女たちにはアイドルである事もそうでない事も含めて無限の可能性が広がっている」的な発言があったと思うのですが、こっちは探せませんでした……ご存知の方いらっしゃいましたらこっそり教えていただけると助かります。
また、4周年楽曲である虹の行方の歌詞がもうそのままこの思想を体現しているので、こちらも引用。今思うと5th day2でやらなかったのが不思議で仕方ないですね……
たとえ出会えてなくて 一緒に居ない世界でも 君を響かせる光の歌
(中略)
現在 きのう あすへ無数に並ぶ扉駆け抜けたり 立ち尽くしたり 可能性はいくつ煌いたの?
Ah 違う旅を選んだ私も きっとそうだね 何処かで 何かに励んでる(元気でね)
「私と出会わなかった君」「違う旅を選んだ私」の存在もまたどこかに同時に存在している。パラレルワールドの思想そのものですよね。
ということで、シャニマスの言うところのパラレルとは、「選択しなかった方の自分」の意味が多分に含まれていそうだなという話でした。
真乃が心変わりしなかったら
バス停で透に声をかけなかったら
はづきさんが事務員をしていなかったら
etcetc…アイドル達やシャニP、周囲の人々の選択が今と違った可能性について思いを馳せて少し寂しい気持ちになり、だからこそアイドルである事を選んでくれている今に圧倒的感謝し、でもそれは彼女たちの可能性を無責任に自分に都合よくなるよう摘み取っているだけでは……と思考のループに入る遊び、楽しいのでおすすめ(?)
名称が「フューチャーコレクション」ではなかったのも、"今"から地続きの未来だけではなくて、アイドルになることを選ばなかった先の話とか、そういったの込みと考えると可能性が広がって良いなーと思っています。単に略した時の語呂が悪いからという説も濃厚
シャニマスとプリズム
さて、シャニマスでは(特に歌において)パラレルに近似した概念で「プリズム」を用いているように見受けられます。
「プリズム」という言葉には、結晶に光が差し込んでさまざまな色にわかれていく、という意味合いがあると考えています。
以下、シャニマスにおけるプリズムを雑に列挙
・シャイノグラフィ
その羽はきっと 光の当たり方で色を変える(プリズムの概念)
(中略)
パステルより繊細でモノクロームより純粋でプリズムより多彩で
・PRISISM
・Song for Prism
アプリ名そのものでもあり、テーマ衣装「ソングフォープリズム」にもその思想がたっぷり詰め込まれているのを感じます。
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「鏡に今 映るきみは 希望であふれていますか?」
この歌詞も、先のパラレルの話の後で見ると違った味わいが出てきますよね。
・ツバサグラビティ
瞬間のプリズムに翼のカケラ(キラめいて)
・プリズムフレア
テッド・チャン『息吹』
いきなり何の話?今までのシャニマスは?と憤られる気持ちをいったんおさめて、現代SFの大家テッド・チャンの作品集『息吹』に収録されている「不安は自由のめまい」のあらすじを見ていただきたい。
特殊な通信機「プリズム」を用いることで、異なる選択をした世界の自分-パラレル・セルフ-と通話することができる世界。
あの時プロポーズを受けていたら
あの時別の決断をしていたら
現在は変えられないが、現在とは違う道を選んだ自分と会話する事ができる。
プリズムをいかに用い、いかなる価値を見出すか? 自由意志が唯一無二ではない世界の中で、様々な人々の選択を問う。
これ読んだ状態でパラコレとプリズムの話摂取したらウワ~~~~~~~~ッ!!ってなりません?私はなる。
テッド・チャンの作品集は息吹を含めて2冊しか出ていないのですが、どちらも傑作なのでおすすめです。特に決定論と自由意志について掘られている息吹が自分の好み。
SFと聞くと小難しく聞こえるかも知れませんが、シャイニーカラーズのコミュを咀嚼できる皆さんなら十二分に楽しめると思います。
サクッと読める近年のSFだと柞刈湯葉さんの「まず牛を球とします。」も大変おすすめ。長編もイケる方には同作者の「横浜駅SF」、アンディ・ウィアーの「プロジェクト・ヘイル・メアリー」もおすすめしておきます。
シャニマスの話は?
今6th横浜day1から帰ってきたんですが、Spread the Wings!!で眼の前ににちみこが生えてきたしHappierと星の声浴びてドカ泣きしたし眼の前でみこまどのFashionable浴びて頭おかしくなった後ベロベロになるまで飲酒したので校閲する余裕がないです。
ごめんね、にちかちゃん。私、飲みすぎてるかもしれない(チョケ田美琴)。
-了-
どうでもいいおまけ
これはbeatmaniaIIDXをやっているシャニマスのオタクにしか通じないんですが、Imitation GhostのギターリフがAntigravityのサビにしか聞こえなくなる呪いをかけておきます。ごめんね。
https://youtu.be/PlpYmt7xay8?si=nhVAKKF-WRzggxR8
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