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楽天・嶋基宏選手について

こんにちは。K-竜です。
10月7日には、色々なニュースがありましたが、その中でも気になったニュースがあるので、今回はそのニュース、そしてその後の話について書いていきます。

楽天嶋基宏が今季限りで退団濃厚 石井GMが明言(日刊スポーツ)

嶋選手は岐阜県海津市出身、中京大中京高校から國學院大学、そして2006年のドラフト3巡目で楽天に入団し、正捕手として2013年には日本一を経験しました。
そんな嶋選手が楽天を退団することになったのです。

嶋選手は"ドラゴンズに必要"なのか?

嶋選手楽天退団の一報が出た瞬間、「中日入り希望」等のコメントを見かけましたが、
"嶋選手がドラゴンズに来るか"ではなく、"嶋選手はドラゴンズに必要なのか"を自分なりに考えていきたいと思います。
ドラゴンズには、第1次戦力外通告後、支配下捕手は大野奨、桂、木下、加藤、石𣘺の5人います。
17日のドラフト会議で捕手を指名することが有力なので、実質6人となります。

結論から言えば、自分は嶋選手はドラゴンズに必要ないと思っています。

少しきつい言い方になってしまっていますが、ここからは、そのように思う理由について書いていきたいと思います。
大きく理由は5つあります。

嶋選手獲得に否定的な理由
① 同年代の選手に戦力外通告
② 嶋選手の退団理由
③ 嶋選手の契約条件
④ "地元"と"経験"
⑤ 現役引退後の道

① 同年代の選手に戦力外通告

嶋選手は現在34歳です。先程述べたドラゴンズの支配下捕手5人の中での最年長は32歳の大野奨選手です。しかし、10月1日に、ドラゴンズは35歳の武山選手に戦力外通告をしています。ほぼ同年代の選手に戦力外通告をしておきながら、他球団から新たな同年代の選手の獲得をする、それなら「武山選手を戦力外にする必要はなかったのではないか」と自分は思います。武山選手は今シーズン捕手防御率チームトップ、打率も嶋選手が .209に対し武山選手は .200、これなら武山選手を残留させた方が良いのではと思いました。

② 嶋選手の退団理由

嶋選手が楽天を退団する理由は、「減額制限を超える減俸により、嶋選手が自由契約を選択したから」と思われます。その「減額制限を超える減俸」の大きな理由は、

嶋は今季も正捕手としてシーズンをスタートしたが、腰を痛めて6月に登録抹消。(日刊スポーツより)

腰痛による離脱、若手選手の台頭、年齢などによる減俸だと思われます。
①でも述べたように、いざ嶋選手を獲得して、再びケガをされてしまうと、獲得した理由というものが薄れてしまうのではないかなと思います。

③ 嶋選手の契約条件

今季は57試合の出場にとどまり、先発出場の機会を求めて移籍先を探す。(共同通信より)

嶋選手が希望する球団は、「先発出場のできる球団」みたいですね。ドラゴンズは今シーズン27歳の加藤選手が正捕手争いで一歩抜け出し、地固めに入っている状態ですが、ここで34歳の嶋選手が加入し、先発出場をさせるとなると今シーズンの加藤選手、その他選手の努力はどこへ行ってしまうのかと思うと、やはり獲得は消極的に考えてしまいます。
それと嶋選手は数年前にFA宣言の行使を考えたようですね… その時ならばドラゴンズも手を挙げたかもしれませんが、やはり数年とは言え、それぞれの球団の捕手事情は変化していきます。

④ "地元"と"経験"

序盤で述べましたが、嶋選手は岐阜県海津市出身、中京大中京高校卒業です。
いわゆる"地元"選手と呼ばれる選手です。
中日獲得を希望するファンの方のコメントには、「地元」とか「ドラゴンズファン」などの言葉が並んでいます。
嶋選手は幼少期ドラゴンズファンだったみたいですね~とは言っても、"地元"や"ドラゴンズファン"だけでは、獲得の理由にはなりません。東邦高校の石川昂弥選手は、"地元"選手でありますが、「将来の4番」「超高校級スラッガー」等、将来性を期待されており、そこが理由にもなっています。
"地元"であるにしても、①,②,③を見ると、消極的にならざるを得ないかなとかなと自分はおもいます。

嶋選手は2013年、楽天で日本一を"経験"しました。
"経験"は豊富ですが、これもなかなか難しいものです。"経験"による効果が移籍後数値になって出てくるというのもあまり望めませんし、リーグが変われば環境も大きく変わるので、一概に"経験"だけで成績を出すことは難しいと思います。

ここまで"地元"と"経験"に否定的な意見が出てしまうのには理由があります。
というのも、ドラゴンズには既に、"地元"であり、"経験"のある選手がいます。

ドラゴンズの支配下捕手最年長、大野奨太選手です。

大野奨選手は17年オフ、日本ハムからFA移籍でドラゴンズに加入しました。岐阜県出身であり、さらに2016年には日本ハムで日本一も経験しています。
多くのドラゴンズファンは大野奨選手に期待したと思います。しかし、ドラゴンズ加入後は、肘の故障もあり、なかなか実力を発揮できていません。
それでも、今シーズンの6月あたりには、長らくファーム暮らしの続く大野奨選手を待つファンが、ドラゴンズ公式や、報道関係のツイートに多く「大野はまだか?!」などのリプライを送っているのを見かけました。
しかし、7月末に1軍に再昇格した後は、リード面でも不振に陥っていきました。
そして9月23日、マツダでの広島戦。ドラゴンズはCSに向けて負けられない一戦でした。大野奨選手は途中出場。8回裏、広島の攻撃。この回大野奨選手はバント処理でのFcや、盗塁を許すなどの細かいミスが重なり、2失点。直後に追いつきましたが、結果的には敗れ、CSへのターニングポイントとなるゲームを落としてしまいました。
その後のTwitterでは、大野奨選手への批判が噴出していました。
"経験"がいくらあってもミスは出ますし、実際"経験"があるから成績が出せるわけではないです。誤解されそうなのでしっかり書きますが、成績は選手の努力、実力で出てくるものだと思っているので、その批判の中に「経験」というワードが入っていることに違和感を感じました。

長く書いていますが、やはり"地元"と"経験"のみでの選手獲得は少し考えさせられます。

⑤ 現役引退後の道

『だったら引退後の育成のために獲得すればいいじゃないか』分かります。しかし、

石井一久ゼネラルマネジャー(GM)は「東北、仙台には特別な存在。戻ってきてほしいとは思う。選手が終わった後の指導者というところのオファーはしたい」と話した。(日刊スポーツより)

指導者としては、楽天がオファーをかけるようです。となると、ドラゴンズが獲得しても、引退後、指導者となるときには楽天に帰っていく可能性が高いです。
さらに、田村2軍バッテリーコーチが退団し、10月7日時点では空白になっていましが、恐らくここには戦力外通告を受け、現役引退を表明している武山さんが入閣すると思われます。仮に嶋選手がドラゴンズに入団、引退し、ドラゴンズに指導者として入閣しようとしても、中村コーチを外す訳にもいきませんし、武山さんも入閣してまだ数年というところで、居場所がなくなってしまうのではないかなと思っています。ということで、指導者として嶋選手を獲得するのも難しいと思われます。

まとめ

長く理由を書きましたが、やはりドラゴンズの事情と嶋選手側の要望はなかなか合致しづらいかなと感じています。
"必要ない"という強い書き方をしてしまいましたが、もし嶋選手がドラゴンズに入団することになればもちろん応援しますし、精一杯やりきってほしいなと思います!