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「2つのものは同じ」ゲーム

友達とめちゃくちゃはまった僕が大好きなゲームについて紹介します.ファミレスやカフェで無限にやっていた記憶があります.この記事を書くためにnoteを始めたといっても過言ではありません.僕はこのゲームを「2つのものは同じゲーム」とか「おんなじゲーム」とか「アナロジーゲーム」とか呼んでいますが正式名称は特に決まってません.友達と一緒に始めたゲームなんですが,とても楽しいのでぜひやってみてください!!!



ゲームの進め方

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ルールは簡単です.まずAさんがBさんに対して,
「〇〇って××だよね」
と問いかけます.すると,問いかけられたBさんが,なぜ「〇〇が××」かをAさんに説明します.これを交互にひたすら繰り返します.例えば,Aさんが,「りんごって...ばななだよね...」と言います.するとBさんが,「本当それ!りんごってばななだよね!だって,どっちも果物だもんね!」みたいな感じで返答をするイメージです.
以上です!!!!簡単ですね!!!!!


【ゲームの進め方】
1.AさんがBさんに向かって「〇〇って××だよね」という
2.なぜ「〇〇が××」かをBさんがAさんに対して説明する
3.楽しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



ゲームのポイント

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やってみるとすぐにわかりますが,このゲームは,2つの異なるもののちょうど良い共通点を見つけてうまく説明をでっちあげるところに醍醐味があります.大喜利の一般化されたようなものと思ってもらって良いと思います(友達談).

ちょうどいい?
「ちょうどいい」とはどういうことかですが,例えば上で説明した例だと,りんごもばななも果物であることはすぐにみんなわかります.私たちにとって驚きのない説明で簡単に思いつくという意味で,ちょっと簡単すぎる共通点になっています.極論「OOも××も物質です」と言ってしまえば,大抵のものはこれに当てはまりますがこれは「物質」という概念が含む概念がとても多いためです.このような場合は「抽象度が高すぎる」と言えると思います.

例えば同じ「果物」にしても,「赤い果物」となれば候補は少なくなりますし,「冬が旬の果物」,「酸っぱい果物」などなど,要素を追加すればするほど抽象度を下げていくことができます.抽象度を下げれば下げるほど,つまりお互いの概念にユニークな要素を多く拾おうとすればするほど,共通点を探すのが難しくなりますが,共通点を見つけたときにはよろこびに満ち溢れます!これは本当にOOと××にユニークな関係だ!というのに近づけば近づくほど「うまい!」となって踊りだしたくなります.踊りはしません.

逆にいうと,提示される「OO」や「××」が最初からとても具体的な場合には全部の要素を盛り込むのが大変なのでとても難しくなります.
「僕たちが小学校4年生の時にアップルパイを作った際に使ったふじりんごって1963年に初めて輸入が自由化された時に入ってきた熟した黒い点々がついた台湾バナナだよね」
と言われても,「え!!そうなんだ!!!」ってなっちゃうと思います!!!!

概念が遠い
これもやるとすぐわかりますが,要素を盛り込むことで難しくなっていくこと以外にも難しくなりうる要素があります.例えばそもそも二つの概念が私たちの普段の感覚からすると離れているように見えるものは,二つの概念の共通部分が(実感として)小さいので難しいです.例えば
「電車ってコップだよね」
と言われたときには,
「電車はコップじゃないよ!!!」
と私なんかは思ってしまいます.こういう時はいろんな角度から共通点を考えることを試みます.例えば二つの概念が似ている機能を持っているか?とか,二つの概念はどういうときに使われるだろうか?とかとか..「同じ」という言葉の定義はこちら側に委ねられているので,いろんな切り口で「同じ」を探して楽しむことができます!例えば機能が似ているという点に注目して
「電車もコップもどっちも何かを運ぶものだよね」
ということもできるかもしれません.さっきの果物の例の話と合わせると,ここで出てきた「何か」というのをどれだけ深堀するかで「OOと××じゃなきゃ成り立たない感」がより強くなります.例えば,
「コップが運ぶのは液体が多いな,電車が運ぶのは人間が多いな,じゃあ人間と液体の共通点ってなんだろうな,人間はほとんど血液だからどっちも液体を運んでるって言えるのかな...」
などなど...

概念が近い
これは二つの概念が遠いことによる難しさでしたが,今度は逆に,二つの概念が近すぎることも難しいという例をみてみます.極端な場合,二つの概念がある切り口では包含関係にあるとします.例えば
「ゴールデンレトリバーって犬だよね」
と言われたら,
「うん!!!!!」
と元気よく答えたくなります.なぜなら,ゴールデンレトリバーは犬だからです.これは「明らかな共通点しか浮かばずに苦しむ例」です.こういう時は例えばですが
「ゴールデンレトリバーは他の犬と比較するとどういう存在か」,
「犬は他の動物と比較するとどういう存在か」
ということを考えることで,どちらもそれが属するグループの中で〜という意味で同じ,ということができるかもしれません.めちゃくちゃ難しいですが,うまい例を思い浮かべられた時はとてもとても幸せになれると思います!!!!

また,「難しい質問に対してどのように回答できるか?」をみるのももちろん楽しいですが,「色々考えられるけどどれをどのようにいうのか?」をみているのも個人的には好きです.例えば,「人生」などといった概念は割となんとでもいえますし,「猫」のような概念は「身近」なのですぐに色々アイデアが浮かびます.例えば「自由気まま」といったイメージが浮かんだり「夏目漱石の吾輩は猫である」とかが連想されたりです.なので,例えば
「猫って人生だよね」
とか
「幸せって風だよね」
とかいうとなんか色々それっぽいことがいえそうな感じになります.この色々いえてしまう中で,どれだけかっこいいことを言えるか?どれだけ予想しない組み合わせを持ってくるのか?をみてみるのもとても面白いです.なので,難しい問いばかりでなく色々浮かぶような問いを投げてあげるのもオススメです!!!!



つまり

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つまり,このゲームは二つの概念の共通部分を探すゲームです.

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共通部分が少ないと難しい/少ないところを見つけられると嬉しいです.

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二つの概念が近すぎても難しいです(共通部分を見つけるのは簡単だけど面白いのを考えるのが難しい).

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以上です!!!!
勝ち負けはないので色々自由気ままに楽しんでください!!!!!


オススメの遊び方

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これは別にゲームのルールの一部ではないですが,個人的にオススメな遊び方です

もったいぶる
「Aさん..実は前からこれだけは言っておきたいと思ってたことがあるんですけど..」
と神妙な面持ちで語り始めると,内容がくだらないのでそれだけで楽しいです.

全力で肯定する
「OOって××だよね」
と言われたら,
「本当それ!!俺もそれここ一週間ずっと考えてた!!」
と大袈裟に同意すると,内容がくだらないのでそれだけで楽しいです.

否定しない
出した答えは言われた側も言った本人も「これはイケてない」というのが一瞬でわかります.めちゃくちゃ恥ずかしいです.なので,どんな微妙なやつでも「それはくそつまらん」と言ってあげない緩い空気が個人的にはオススメです!

とりあえず言う
「うまいこと言おう!」とすると全然アイデアが浮かばず言葉が出てこなくなって辛くなります.なので浮かばなかったら
「ゴールデンレトリバーも犬もどっちも犬だから犬!!!!」
と満面の笑みで言うのもオススメです.笑顔は人を幸せにします.

間を空ける
僕の数百倍このゲームがうまい友達のHさんという人がいるんですが(上で書いた一緒に始めた友達です),彼は「OOってさ..」と言われた瞬間にOOの性質・要素をがーーーーーっと頭の中で列挙して,「××だよね」と言われた瞬間それに合致する要素をパッと引き出すと言うことをするそうです(Hさんはすごい).なので,「OOってさ...」という部分でタメを作ってあげると良いです.コーヒー一杯飲んでもいいです.今年一最高にかっこいい雰囲気を出すぞ!と意気込みながらタメを作って切り出すと,イケてる答えが帰ってくる確率が上がるのでお互い楽しいです.



おまけ


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Hさんの紹介
一緒に始めたHさんです.このゲームは二つの概念の間にアナロジーが成り立つことを無理やり正当化する遊びなんですが,Hさんはこれがめちゃくちゃうまいです.ちゃんと概念の持つ要素を一つ一つ丁寧に対応させようとする意識がとても伝わってきます.例えば,意識しないと
「Aは〜.Bは〜.だからAとBは一緒.」
で終わってしまうことはよくあります.ただ,「同じ」という言葉は,「〜という点で同じ」というところまで言及して初めて成り立つものだと思います.ですので,例えば
「電車は人を運ぶ,コップは水を運ぶ,だから同じ」
よりも
「電車は人を運ぶ,コップは水を運ぶ,どちらも何かを運ぶものであるという点で同じ」
まで言った方が厳密で綺麗だなと思うのです.Hさんはその点をとても綺麗に説明してくるのですごいなといつも思っています.

Sさんの紹介
仲のいいSさんです.Sさんはとにかくアイデア・発想が豊かです.よく思いついたなそんなのというのをバンバンバンバン投げてくるのでいつも感心します.Hさんが緻密に一つ一つつなぎ合わせるとするなら,Sさんはいろんな方向からザクザクと取ってきてばーーんとする感じです(語彙力).
応答はもちろんですが,質問においてそれが特に光っています.散歩しながらよくやるんですが,それを質問の題材にしようと思うのかー,よくそんなのみてるなー,というのをいっぱいみています.で,それをそれと組み合わせるのかー,マジかー,というのも頻出なのでまともな答えが返せたことがないです笑.Hさんとは全然違うタイプですがSさんとやるこのゲームもまた楽しいのです!!!!



最後に

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ここで話したのはほんの一例ですが,この遊びを通じて「なぜ僕はこの例を面白いと感じたんだろう」「なぜ今のは難しいと思ったんだろう」というのを色々と考えていくと,自分の世界の見方への気づきがあるかもしれません!これはただのゲームですが,僕たちが日常でやっている中でも実質的にこのゲームをやっていることって結構あったりするんじゃないかなと思うわけです.僕はこのゲームをやりすぎたせいか日々生きていてそう思うことが少なくないです.「OOと××がどういう意味で同じか」を考えることは,仕事をする上でも勉強をする上でもゲームをする上でも出てくると思うので,このゲームをやればそういうった思考力を養成することができて活躍できること間違いなしです(知らない).
是非お友達とやってみてください!!!!!


【追記】
友人Sさんというのはアーティストの新造真人くんなんですが,彼も遊びについて記事を書いているのでご興味がある人は是非見てみてください!僕の100倍いろんな遊びを実践されています!


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