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「未熟さ」を愛でる日本文化とBMSG考察① 2023.3.27

Twitterのロングツリーをまとめました。
注)アイドルを推したことがない人間が、思ったことをつらつら呟いているので、思い込み・偏見・誤解などがあります。
Twitter上のやりとりのため、会話形式で残しています。


事の発端は、BTS担降り宣言ツイを見てKPOPドルもJも似てる文化があるのかと驚いたことにあります。

ツリーの始まり。

「アイドルを推してて共通の話題でキャッキャッ言ってる内に自分とアイドルがある意味同一化していく過程を通って、アイデンティティが確立していく中で卒業して新しい存在を見出して新しい共同体見つけてくの、アイドルという存在の魅力すぎて誰か研究本出してませんか。」

https://x.com/shiro_neko85/status/1508046648135815178?s=20

私の呟きにPさんが、アイドル研究本の参考文献を教えてくれました。

Pさん
その中でもロシア人の文化人類学者が寄稿した研究がありまして。
日本のアイドル文化特有のものに、「未熟さ」を愛でる文化があると。その未熟さは、技術的にではなく、立ち振る舞いとか、経済的な成功だとか。それが成熟していくまで寄り添うのが「推し」であり、成熟した後はより未熟なものに興味が以降するのが「降りる」ことである、と。
内容を読むと、ビーファを推している我々はまさにその道を歩んでいるのですが… 「箱が大きくなりすぎて距離が遠くなると降りる」の法則にならないように、BMSGは新たな物語を紡ぎ続けるつもりなのかなぁと思いますね…


未熟さを愛でる文化=アイドルの立場が下?

しろねこ
ああ、なんか腑に落ちたことが、一つ。社長が繰り返しファンにも成長とか成熟さを求めるのは、「未熟さを愛でる文化=アイドルの立場が下」になりやすいことを危惧してるのかもしれませんね。何というかファンが上から目線になりやすいというか。未熟な推しを応援している間は自分の成長から目を逸らす事ってあるし、推しが成長したから次の推しって移動するのはファンの立ち位置はさほど変わらない。だからファンも推しの成長と一緒に成長していく事が脱落者を少なくし大きなファンダム形成に繋がるのかなぁと。TheFirstFinalもそうですけど、物語を途切らせないことや観客も舞台の登場人物として機能させる事で当事者感を持ってもらうってのは、箱が大きくなっても近くに感じるためには必要な事ですよね。SKY-HI社長、そう言う事、色々考えてそうです

Pさん
おっしゃる通りで、ロシアの方も例として相撲、舞妓、歌舞伎をあげていましたし、私は稚児文化とかもそうかな、と思います。DNAにガッツリ刷り込まれているんですね。 その本にもあったのですが、ジャニーズもそもそもミュージカル(男版宝塚)を目指して作られたそうで、Jや坂道Gが組織内でファンが担降りを繰り返す、半永久的に経済的に循環していく、というのも日本独自ですが歴史的には頷けるものかもです。 しかしBMSGは絶対そんなことは目指さないはずなので… 「推し活」そのものにカタルシスを得ていると、成熟した後に降りる危険性は増しますよね。「未熟さ」ではなくBE:FIRST自身が愛されてずっとBESTYと共にあるには、BESTYの人生そのものが充実して音楽はそれを応援するものでなくてはならない… ファンは推しの成長を、自分の代替としてはならない、ということでしょうかね… CD積み文化以上に難しい課題のような気がしてきました

日本の「甘えの文化」と推し活文化とマズローの五段階の欲求の関係

しろねこ
いやー、課題が大きい!日本は「甘えの文化」と評されることがありますが、「未熟さ」を愛するのは成熟することを認めない=コントロール欲求(自分は成長せずに相手より上に立っていたいとか)を満たしやすいのかなと思いました。心理学で私の大好きなマズローの5段階欲求というのがあるんですけど、アイドルを推してると1番上以外は満たせる事に気付きました。CD積み文化やSNSでのファンダム活動、握手会は承認欲求満たしますし。

そうなると、あとは1番上の自己実現欲求をどう達成するかが問題でBMSGはそこを頑張れ!応援するよ!って言ってくれてる。でも甘えていたい人・無自覚な人・推しに自分の思い通りで居て欲しい人は肩代わりしてくれる誰かを求めて担降り(次の自己実現の代行者探し)をするのもあるのかなぁと。それらが長らく続いてきた相撲歌舞伎宝塚Jと言った日本の推し文化なわけですね。腑に落ちました。 そうなると、やっぱり前にリプしたフィリア⇄フィリアの関係、対等であり当事者同士である事が大事になってきますね。
推しには推しの目標があり、BESTYにはBESTYの目標がある。自分の人生を生きよう!ってリプしたあと、社訓に書いてあるじゃん!って爆笑してます今。SKY-HI社長に手のひらコロコロされてる気持ちになりました(笑)
推し活そのものが好きな人は離れても良くて、BMSGがファンを物語に巻き込むために色々な事を仕掛けてきて、担降り?違うよ推しが増えるんだよ!ってなりそうな未来が見えました。

うちわは何の欲求に根差しているのか

Pさん
だから言ってるじゃん!って社長の声が聞こえてきそうな。成熟して欲しくない、コントロール化に置きたい、の最たるものが結婚や恋愛による担降りですよね。社長はどうしてなのか気持ちが全然わからないと言っていましたが ロシアの方、ウチワについても書いていて、「自分を見てほしい」という人も、いるけど(承認欲求)、ウチワを持つことで「あなたの味方がここにいるよ」と伝えたいんだ、と。自分がアーティストの為にある、と。 それは誰かの為になりたいという人の、自己実現欲求を満たすのかなと思いました。 でもそうではなく本当の自己実現を、という事ですよね。置いて行かれたと思わないよう結論はいつも同じなんですけど(笑)色んな角度から見ても同じ結論に辿り着くのが逆に一貫性がありすぎて怖いです。BMSGの物語も信頼が置けますよね。純粋にめちゃくちゃ楽しみでもあります!

しろねこ
恋愛と結婚の担降りを社長が理解できないの、そうだろうなと思います(笑)うちわの話まで触れてくれるロシアの方、信頼しかないですね。自分がアーティストのためにいるって伝えたくなるの、社会的欲求(所属と愛の欲求)の方ですかね。
誰かに必要とされたい気持ちは甘えたい気持ちでもありますもんね。ほんとそうなんですよ!結論おなじ!毎回疑問点を持って追求していったら、だいたい社訓に落ち着くのビックリです。一貫性があることは揺さぶれないから嫌ったり、試し行動みたいに甘えをぶつける人も出るんだろうなと想像は容易いですけど、きっと揺るがないんでしょうね。今の世の中信じられる物語、つまり本物を分かる形で見せてくれるBMSGに出会えてよかったなぁと思います。推し続けるためには取り残されないように変化についていこう!と気持ちを新たにしました(笑)

Pさん
誰かに必要とされたい気持ちは甘えたい気持ち…なるほどです。所属して安心できますもんね。 ずっとそういう推し活をしてきたのでBMSGは突き放されている気がして何故なのか考え続けてきましたが… 推し活が「自分の」為になっているか、成長できているか。変化があればそれについていきたいですね!

しろねこ
ああー、突き放されてる気がするの、分かる気がします。今までは他人に巻き込まれて現場行くタイプだったので、自分が主体的にアイドル推し活する事自体初めてですし、今までのやり方とBMSGではお作法が違って戸惑いが多かったり。アキテクで話が聞ける分、求められる姿がわかっていいなー思います。大人である事甘えを自覚する事が世の中の流れとしても求められてると感じてて、今にマッチしてるんですよねBMSG…… リプ読んで、社会も自分も変化の時で色々自覚し始めて、そんな時にBMSGに出会ったのかなと感じました。アイドルは探すものでなくやってくるものとは至言ですよね

Pさん
社長が「なぜこんな20年になってしまったのか」とよく嘆いていますが、経済低迷による閉塞感への救いが日本の伝統文化とベストマッチしてしまったんですね。帰属欲求、承認欲求と自己実現欲求の代替を永遠に求め続ける、という。 それは「救い」ではなくて「甘え」だよと突きつけるのは厳しいけど日本には必要なことなのかもしれません。 8月にはそんなこと考えるようになるとは思っていませんでしたけど!(笑)まさに出会ってしまって一瞬で転げ落ちたんですが。 ずっと別の推しが永遠であるかどうかが怖くて仕方なかった自分の、人生に必要な出会いだったような気がします

推し活と宗教が近い話

しろねこ
私もまさかBMSG通して宝塚やアイドルのシステムについて考えたり、今の社会について考えたりするとは思ってませんでした(笑) 海外だとキリスト教があって変わらないモノがありますけど、日本はアミニズムで変わる何かなので、推しを信仰してしまった時永遠ではないことの辛さが大きい気がしました。昔は宗教=推しだったけど、今は色んな推し=アイドル=偶像があって、人間だから永遠はないし引退することあるけど、人間が推しに抱く感情は昔と一緒だと思うんですよね。改めて自分の足元や推し活への態度など考えるキッカケになった社長面白いですし、出会いは贈り物だと感じました。ほんと人生に必要な時に必要な推しに出会うってあると思うんですよね……今BMSG、BE:FIRST、SKY-HIに出会えて良かったなと感じます。知識や価値観をアップデートしていかないと私老害になるなと痛感してます。

Pさん
日本とか、多神教の国では「未熟なもの」により神性を見るということがありますよね。少年神とか未婚の処女とか。 それは唯一神ではなく、移り変わることが前提の神であって、崇拝と同時に消費だと思うんですよ。 消費者からはそれで良いけど、アーティスト側からするとそれはどうなんだろうと。だから、「推し活」という宗教活動は、アーティストの為にはならないのではないか、という感覚が社長にはあるのかな。 想像なんですが。

という話にいきつき、この時のツリーはこれで終了しました。

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