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婚活戦記|年下男性に「先輩」呼びされるごとに恋愛感情が薄くなる
婚活をしていた時に、1つ年下の男性と婚活アプリでマッチングしたことがある。
私は年上ばかりと付き合ってきたので、あまり年下男性に馴染みがなかった。
そしてこの一件でさらに年下男性に対して興味が無くなってしまった。
いや、世間一般の年下男性が私の出会った人と似ている訳ではないことも分かっている。変に、「年下男性」なんて大きなレッテルを貼ることは間違っていることは重々承知だ。
ただ、こんな風に言われる可能性が微弱でもあるならば、そもそも年下男性とマッチングしなくていいや、と思った次第である。
それは、「先輩」呼びである。
メッセージをしている間、そういえば年下なんですねと言ったところ、「シロ先輩」と呼ぶようになった。それもたまにではなくて、1メッセージにつき、1回はシロ先輩と呼ばれるのである。
呼ばれるたびに恋愛感情が冷えていくのを感じる。
いや、そもそも恋愛感情があったかもわからないけれど。
「先輩」呼びってなんだか失礼な気がするのだ。
いや、もちろんたまに「何言ってるんですか、先輩」くらいならいい。
ただ、いつも言われると「私はお前の先輩ではないというか先輩と呼ばれる筋合いがない」と思ってしまう。
加齢いじりといった、揶揄のように感じるのだ。
老いることは悪くない。むしろ知見も広がる。
わかる。
年を重ねることにメリットがあることもわかる。
ただ、好きだった服が似合わなくなった時、年甲斐もないと揶揄されたとき、年上なんだからと差別されたあの時のあの歯がゆさというか悲しさを思い出してしまう。
私とその男性は、学校でも職場で出会っていたわけでもないため、一人と一人の人間として対等な立場であるはずだ。
それなのに、「先輩」と呼ぶことで役職に当てはめられるような気持ち悪い感じもする。
「なんかゴロがいいから」
当時のその男性は言っていたけれど、こちらとしては嫌なのである。
嫌といっても「先輩」呼びくらい許せないのかとか自問自答してしまって結局、言及することはなかった。
言いたいことも言えない世の中である。ポイズン。
でも、よく考えたら心が狭いと思われても良かった。
嫌だということを意思表示すればよかったと今更ながら思う。
これくらい辛くない、なんて思うから辛い最中から抜け出せないのだ。
私は私でそれを不快に感じると、柔らかく言えばよかった。
とりあえずてめえの先輩ではない、話はそこからだ。くらい言っても良かった気がする。
私は老いることに対して、興味と怖さとが半々くらいにある。
肉体が健康でなくなるのは嫌だけれど、一年一年の今までの経験をなかったことにしたくないからだ。良い思い出を重ねて、たまにはそれらを思い出してくすっと笑ったりして生きていきたい。
だが、加齢いじりだけはNGだ。戦争だ。
というか、今更だけれどその男性も私のことを先輩と呼ぶことで、君は恋愛対象ではないですよー、と言っていたのか?
もしそうだとしたら、気づけなかった私は... ...いややはり、悪くない。
マッチングアプリで出会ったのだから、そっとメッセージを非表示にしてほしい。
傷つけることで相手に自分の心をわからせるなんて思っているのならば、それはどんな世紀末だ。それなら互いにメリケンサック片手に荒野で決闘する方がまだ文明的な気もする。
そんなわけで、例え憧れる人が出てきても「人生の大先輩でっす」なんて言うとかしないでいきたい。自分の人生失敗ばかりで喉元過ぎれば熱さを忘れることが多かったが、されて嫌だったことはしないように生きていきたいものだ。
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