本は魚だと思う時がある。棚を、人の手の中を泳いでいる。不思議な鰭をもつ生き物みたい。誰かが読んだ本が、時の波間から目の前へやってくる。わたしの元にも、幼少期に繰り返し読んだ絵本がたどり着いた。昨日出かけた喫茶店で思い出にと、購入。本はまたロマンを食べた。次はどこへ泳ぐのだろう。
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