【掌編】PINK BLOOD
『親友』である美雪のお別れ会に、私は髪を短く切り、黒く染めて出席した。
「え、ミサキ?」「どしたのそれ」
朋ちゃんもリサリサも驚き、そっと横目で美雪の顔色を伺う。美雪は口をへの字に、あからさまに不機嫌な様子だ。
「何よそれ」
「別に、気分転換」
「はぁ?」美雪の顔が歪む。
もちろんのこと、私には自由に髪型を決める権利がある。
だが私達四人の間には、髪は校則違反の明るいもので、セットや小物で個性をアレンジ、という不文律があり、それを暗黙のうちに理解し守ることで結束を強