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「課長。うちの妻です」 休日の街中、偶然出会った花形君から紹介されたのは、若く可愛らしい女性だった。高校生と言っても通用しそうな童顔だが、その下、大きく膨らんだお腹が彼女が人妻であることを主張している。 「あら。もしかして、プレママさん?」 訊ねると、「ご報告が遅れまして」と花形君は整った顔を恥じらいで歪めた。 おめでとうだの予定日はいつだのとやりとりを交わし、二人と私は別れる。幸せな夫婦の後ろ姿が、人混みに消えていく。 殺してやりたいな、と思う。 あの花形君に抱い