【掌編】形容動詞はまだ早い
中学一年の頃、急に学校へ行けなくなってしまった。
特にいじめに遭っていたわけでも、人間関係にトラブルを抱えていたわけでもない。何がきっかけかはわからないが、突然に、同級生のひそひそ話や、担任教師の叱り声、果てはチャイムの音までもが耳につき、終いには吐き気を催すようになった。制服に着替え、登校しようとすると、アラートが鳴るようにお腹が痛くなる。無理矢理外に出て、横断歩道の真ん中でふらつき倒れ、顎を三針縫う怪我をした。そこで初めて親も本気になり、その日から学校は「がんばっていく