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20201120春日屋No8、金世佳とサシで呑む(5)試訳

タイトル画像は映画「刀尖」の予告映像から金世佳。


張承:うん、それと自分、合いそうなのは人生ドラマとか。例えば趙宝剛監督の過去の映画はぴったりな気がする。
金世佳:あ~~
張:でも、今はそういうのほとんど無いし、いい作品もあまりないよなあ。
金:壊れそうな、傷つきやすいような感じのが合うよ。
張:うん、俺はホントに底のほうで育った子供だから。
金:わかる。
張:実際に街中で見かけたことがあるけど。
金:わかるわかる。
張:それで、学生時代はいじめられたり喧嘩したりしたんだよね。
金:それ以外のはどう?
張:OKだよ。
金:そうなんだ。
張:実は今こうしてできるのは前に高監督が台本を見て、、、。
金:高群書監督?
張:彼が、これは張承のキャラじゃないか?電話して今何してるか訊いてくれって言ってくれたんだ。
金:それはすごい。キャラを見た人がぱっと思い浮かべるなんて、もう役者として成功してるよ。
張:最低限の保証、何の問題もないと。
金:うん。
張:それは良かった。
金:何であれ、キャラをみてすぐに思い出されるなら役者として充分に成功したと思うよ。
張:たまたまだよ。
金:違うよ。中国で年間、いったいどれほどたくさんのドラマがあると思う?
張:確かに。
金:でしょ?いくつかのドラマがあって、ぱっと張承のことを思い浮かべる。凄いじゃないか?!
張:実際これだけ安定感が得られれば仕事で困ることはないね。
金:そうだよ。
張:監督が台本を見て、おい、これは張承にぴったりだ、あれは張承にぴったりだ、って。OK!
金:演劇学校にいたとき考えたことがあるんだけど、最高の役者って誰だろうか?って。最高の役者は主演でなければならない?いや、、そんなものではない、、、。
張:俺もそうは思わない。
金:日本には名脇役と呼ばれる人たちがいるんだ。バイプレーヤー。
房超然:ああ~。
金:そういう人たちの支持なしに、どんなパフォーマンスをするだろう?
房:うん。
金:一人で演じるの?何ができる?
張:はい。
金:映画も含めて、今の業界、映画もドラマも、役者の重要性を軽く見過ぎてると思うんだ。テレビドラマはデータしか見ていない。そういうことしか見てない。
張:視聴率。
金:映画と言えば、今日、前にやったのの、今日、ポスター撮りをしたんだ。前に撮影した映画の。(沐浴之王)監督は叫兽易小星(Jiào shòu yì xiǎo xīng)っていう名前。
房:ああ~。

この作品では、とても大人しい印象の秘書のような佇まいから始まり、物語の進行ともに悪役の強さを醸し出してきて、破滅のラストまで劇的な変化を見せてくれる。
サウナでの半裸シーンで喜劇風の演出も、適度な引き締め感とファンサービスとで、巧い構成。
出番は多くないけれど、お勧め作品。

金:うん。彼とも話したんだけど、中国で売れる人は映画で名前を売るよね。
張:とても少ない。
金:五人以内。
張:めったにいないけど、どこの国にもいるよね。例えば俺が思い出すのは。
金:すべてがそうなんだよね。良い役者が出ると、オスカーはどう判断するんだろう?実際、6本の映画?7本?8本?評価してみて、その8本はいい作品でなければいけないし、その中から最高の監督、最高の役者、最高の何々と選ぶわけだけど、ドラマは最悪だけど役者は良い、なんて言うことはないよ。
張:うん、あるいは。脚本はめちゃくちゃだけど、美術はとても良いとか。どうしてあんな素晴らしい美術があんな最悪の脚本を受け入れたんだ?なんて言うことはないよね。
房:佳兄はポットキャストに出演したよね。俺らの先輩番組で。「日談公園」で言ってたけど、役者にとってポットキャストは一種のセキュリティだと思うって。
金:否定できるから言うけど、俺が言ったことじゃないよ。
張:春日屋は否定OKです。飲みすぎました。、、、何と言ったらいいか、わからないよ。
金:そんなことは言ってないよ。当時彼らは俺を脅して、紙を渡して、こう読むように強要したんだ。
張:読んでね。もうここに良い言葉を書いてあるから。

金:そうさ。この二日、ずっと考えていて、凄い言いたいんだけど、「我的団長我的団」(2009、張譯主演)を見てるんだけど、視た?
房:俺は視た。
張:俺は譯兄(張譯)と3回共演してるよ。
金:譯兄と俺も映画を撮ったんだ。
張:殴り合いとかある?
金:バトルシーンはない。
張:ほら、これが俺たちの違いなんだ。俺らは一緒にバトルシーンしかできない。毎日バトルだよ。
金:「我的団長我的団」ってさ。
張:ラッキー!さっき話した俺の、あの問題さ。俺、譯兄(張譯)に出会ったときがキャリアのターニングポイントだったんだ。マジさ、俺、彼のようになりたいんだ。
金:譯兄(張譯)のこと?
張:彼は基本的ソーシャルメディアもインタビューもリアリティ番組、何もやらない人で、ただ一つ、役者であること。そしてただ巧く演じること。芝居がない時は本を読んだり、仲のいい友達と2杯酒を呑んで。こういう譯兄が大好きなんだ。俺が思う役者の幸福感って感じ。

張譯 チャン・イー
黄志忠 ホァン・チーチョン

金:もちろんさ。知ってる?「刀尖」の撮影で。
張:「刀尖」?それを言うなら、その時に知り合うべきだったな~。高監督に勧められたんだけど、でも、「八佰」に出ていて、行かれなかった。
金:「八佰」のとき虎兄に誘われたんだけど、スケジュールが決められなくて、こっちも都合つかなくて、そのとき、別の撮影中で。
張:バタバタだね。

今年8月に公開された映画「刀尖」のポスター群から。チャン・イー部分
沙溢 シャー・イー

金:俺らは汪傀儡政府のキャラを演じてて、「八佰」はスパイドラマ、、、いや、、、「刀尖」はスパイドラマで、郎月婷と同じ、共産党のスパイで、譯兄は国民党のスパイ。汪傀儡政府のメンバーであるシーンの撮影になった。、、、俺と沙溢兄、黄志忠先生、台湾の高捷兄で集まって話してる、一人を尋問するシーンだったけど、その役はもともと包贝尔がやってたけど、台本を見てこなくなったんだよね。
房:どうして?
金:裸。
張:ああ~~~。
金:棘だらけのやつに、裸で閉じ込められる、あれ、、、。
張:一番酷な方法。
金:うん。自白を引き出すための拷問だから。で、俺らのシーン、メンバーがそろっていて話をしてる、沙溢兄が尋問してて、結局そのキャラは誰がやったかって言うとチームの役者と助監督で、(筋書きを)修正できないから自分で補うしかなくて。
張:まず助監督が演じて、それを押さえる。
金:はい。本当に脱がされて、いたるところ棘だらけのところに押し込められて、それを俺らが見てる。俺、郎月婷、譯兄、黄志忠先生。三晩、撮影したんだ。何もすることがない、見てるだけで立っていただけだから。退屈。彼らの撮影を見守っているだけみたいな感じで退屈だった。で、俺と郎月婷と譯兄でゲームをしようってことになって「俺のスマホに入ってるアプリはきっと知らないと思うよ」って譯兄が出してきたのが、猫との対話アプリ。
張:うん、譯兄はたくさん猫を飼っているからね。俺もそう。
房:知ってる。
金:俺、言葉につまっちゃって、、、。あ?あ?あ?
張:譯兄とこの猫は人の名前がついてて、qiuqiuとかduduとかdiudiuじゃなくて皆、姓と名がついてるんだ。
金:その時俺は、世界中の鳥の目覚まし時計APPを見せたんだ。
張:どうして動物に走るの?
金:動物が大好きだから。どこに行っても絶対に動物園に行くよ
房:ホント?
金:うん、どこでも動物園に行くんだ。
張:奈良だ。(NARUTOの奈良?動物園のキーワードから連想?)
房:天津は訪ねる価値があるよ。1990年代、天津動物園には他にはいない動物がたくさん居たんだよ。
張:「刀尖」は残念だったな。今でも後悔してる。話してみて、ずっと前に(佳兄と)知り合うべきだったとわかった、、、黄先生が「刀尖」を撮る前、黄先生と譯兄と俺。
金:志忠先生?(黄志忠)
張:そう。俺の師匠が譯兄で、譯兄の師匠が黄先生で、三人とも警察官。
金:黄先生はバスケするよね。
張:黄先生はまさに天津の光!
房:天津出身?
張:天津出身。
金:天津スポーツチームの出身だよね?
張:プロ。
房:マジ?
金:正真正銘のポイントガード。
張:プロです。アキレス腱を切ってしまって、撮影で、長い間会ってなくて、だから会えたとき大泣きした。
金:黄先生は生活の質が高いよ。
張:うん。ホントに好きだよ、すごい良くしてくれるんだ。
金:夜中でもどうってことない。テントを張って、そこに座ってるとさ、黄先生、おう!俺の食料を出してくれよ、って言って出てきたのがスペインの焼きハム。
房:わ~
金:ウィスキーには焼きハムが要るよね、じゃなきゃ、、、。
張:前に言った話を思い出してよ。撮影チームで、俺が初めて本当に凄い役者たちと仕事をしたとき。黄先生がある日突然俺に、九兄(程九龍?)に電話をさせて俺に言ってきたんだ。どこにいる?って。古城にいますって答えたら、おいでよって。言われて行ったんだ。それで行って、部屋に入ると、いたのは黄先生と譯兄だけで。終わりなんですね、俺、降板なんですね、座って話さなくてもいいです。俺がそう言ったら、黄先生がドアを閉めてって言う。ドアを閉めて、、、黄先生に話しかけたら、どんぶり鉢をとりだしてさ、ジャージャー麵が入ってて、「君はいつも、誰の前でもとても恥ずかしがりやで、ずっとそれじゃダメだから」って。ジャージャー麺を二口食べたらお腹いっぱい(胸いっぱい?)で帰りたくなくなったんだ。それから「何かあったら譯兄や私(黄志忠)に言いなさい。君はいい子だ。チームの皆は君の面倒をみるよ」って。ああ、ホントにあの時思った。テレビ業界の光がおれの部屋に挿し込んできたように感じた。
金:それはあなたが(自分で)掴んだ太陽の光だよ。
張:でも、、、。
(6に続く)

動物大好きで、どこに行っても動物園があれば寄らずにいられないらしい。
画像はドラマ「神犬小七」から。2015年8月9日から湖南衞視で放送された。

日談公園(日谈公园):ポットキャスト番組 中国系音声APP・XimalayaほかアップルやSpotifyでも聴ける。金世佳は当番組に何度も出演している。最新は今年2023年1月公開分。いつ出演した時に発言を強要されたのか、は未確認。


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