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19.最初の仕事は割と早めに来る(ご祝儀依頼)【47歳で独立した私が50歳で軌道に乗るまでに経験した99のこと】

開業した私は、色々な会に参加し続けた。
どこに行っても営業されるばかりで、仕事につながる気配はなかった。

仕事につながらないと焦ってはいましたが、割と早めに依頼が入りました。
開業してすぐに1件2件入る仕事をご祝儀依頼と言うらしいです。
開業あるあるなのでしょうか。
私の場合は、前の職場の知り合いからの依頼でした。

開業の話が聞きたい、実は独立に興味があると連絡をくれたのも、前の職場の知り合いでしたが、それとは別の人からの依頼です。
仕事は自分を知っている人からしか来ません。
知り合いに開業を伝えたのが正解でした。

ところが、知り合いからの依頼には注意しないといけない点があります
それは、値切られることです。

私の場合、連絡をくれた知り合いから、最初にこう言われました。
「開業するって聞いて、他に頼まずに待っていたの」
書類を作成する仕事でしたが、なぜ他に頼まずに待っていたかというと、私に安くやってもらうためでした。

これは、他にも同様のケースがありました。
中には「それくらいタダで教えてよ!」というものもありました。
この話は私に限らず、士業にはよくあることのようです。
「タダで教えて」という人には、二度と会わないと決めています。

安くやってもらいたいというのは、気持ちはわからないでもないし、何しろ初仕事はありがたいので、実績作りのためだと思い、了承しました。
私だけでは完結しない仕事で、他の士業への依頼や、そこでの値段交渉も含め、私が行うことになりました。
徐々に受けたことを後悔しました。

とは言え、初仕事はとても勉強になりました。
1件とは言え、実績があるとないでは、大きな違いです。
私は行政書士として一歩を踏み出せたわけです。
また、この時にお願いした他士業の人とは、しばらく仕事でつながることになります。
仕事上のつながりを持てたのも、良い経験でした。

依頼してくれた知り合いは、最初だけ事務所に来てくれましたが、その後は、私が職場まで行ったり、交通費を出すよう要求されました。
料金もかなり値切られ、私の利益は1万円あるかどうかでした。
凹みました。

これをきっかけに、プロ意識を持とうと決めました。
値切られるなんて、プロとして恥ずかしいことです。
生意気だと思われようと、ここからは、私は料金のことを言って来る人はお断りしようと決めました。
料金表の通りに請求できない人は、お客様になってもらわなくていいと思いました。

開業したばかりは、お金をもらうことをためらう自分もいました。
自分の経験不足や自信の無さが、作業の対価を低く見積もってしまうのでしょう。
こちらの気持ちを見透かしてか、相手も提示された金額を高いと言います。
そこからのやり取りは、経験が浅いと強気で行けないものです。

だから決めました。
お金のことを言う人は、私のお客様ではないと。

値切られて了承したのは、この一度きりです。
仕事が完了しても嫌な気持ちが続いたので、もう二度と値下げはしないと決めました。
開業したからにはプロなのだと、自分に言い聞かせました。

今思うと、本当に良い経験をさせてもらいました。
この初仕事のおかげで、私の開業は前に進んだのだと思います。
自信にもつながり、モチベーションにもなりました。
どんな仕事でも、1件こなすというのは、本当に重要な経験です。
私を思い出して依頼してくれた知り合いには、今は感謝しかありません。

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