マンモス展に行ってきた話

科学館のマンモス展へ行ってきた。

混雑するかと思い朝のうちに行きたかったが、なんだかんだダラダラしてしまい着いたのは11時ごろ。チビさん達は可愛い服を着ているものの私は普段仕事では着ない服ということでベージュのレースのタイトめな膝上スカートに薄手の紺タートルニットを合わせたらアムラー崩れの女みたくなってしまった。しかもこの女、かろうじて描いた眉毛以外スッピンである。。。生活の疲れが出ている。

我が娘も抱っこ紐だとさすがに限界の重さになってきたので、2人乗りベビーカーで電車移動。実際は上の息子も下の娘もモチモチモチモチ抜け出そうとして電車の中ではやれベビーカーから降ろして座席に座らせたり、靴を履かせたり脱がせたり、手すりに吊り輪選手のごとく捕まらせたりと一瞬も座れなかった。そんなもんですよね…私はこの時期の二児連れ移動でおよそ休めるなどとはゆめゆめ思わないという覚悟を決めることで少しは楽になりました(?)しかし車移動だったらもっと楽だったかも。車がやはり欲しいな…。

さてマンモス展。混雑が怖くて前売りまで買っていたけれど実際は程よいくらいの混雑だった(さすが地方開催。ありがたや~)。入ってすぐに複数の発掘物から構成されたマンモス一頭分の骨標本。そして触れるマンモスの毛。ごわごわしてる。

意外だったのは、マンモスってそんなに大きくはない。現在生息しているアフリカゾウなどと比べても小さい。何だろう、イメージ図として図鑑で見たマンモスはネアンデルタール人目線だったからかめっちゃ大きくて怖いものって感じだった。いや、もちろんそれでも大きいんだけどね。何というか、仮面ライダーゼロワンのブレイキングマンモスもめっちゃでかい設定だし(笑)、ゾウよりずっとずっと大きいと思っていた。明らかに異なるのは牙で、マンモスの牙は大きくて長くてぐにゃっと曲がっている。カッコいい。

その他は永久凍土で発掘されたケサイやバイソン、仔犬の標本などなど。確かにバイソンとか結構生生しい感じで、これが永久凍土から出てきたら興奮するだろうな~という感じ。実際は我が子がサッサと展示を回ってしまってほとんど流し見だったけど…息子よ…( ;∀;)

さて、この展示で特徴的だったのが、いかに古代生物であるマンモスを発掘し、試料として保存・分析し、科学の発展に活かそうとしているかの研究者達の軌跡のゾーン。全体の3分の1、かなり力を入れていることが伺えた。もちろん展示標本の数が限られているのもあるだろうけど、この点を一番伝えたい企画展示なんだろうなという明確なメッセージ性が伺えた。

永久凍土から発掘することも相当に大変だけれど、その標本を良い保存状態でいかに運搬するか。そこから試料として切り出し、保管し、解析に用いるか。近畿大学の研究グループはマンモスの冷凍標本から取り出した細胞核をES細胞の研究に用いられる技術を活用してマウスの卵子に注入したところ、マンモスの細胞核がマウスの細胞核に取り込まれていること、マンモスの細胞核もマウス由来の細胞核たんぱく質を取り込んで細胞分裂に近い状態までに至ったらしい。すなわち冷凍されていたマンモスの細胞が生物学的活性を有するということ。

これらの努力の経緯を展示として子供にも分かりやすく成り立たせるために、研究チームをサッカーのチームのようにマンガ的にデフォルメして、マンモス復活というゴールを目指して各人が検体採取・ゲノム解析・タンパク質解析などをやっていった様子が描かれていた。まぁ、大体我が子はスルーだったけど…小学校高学年以降だろうね。。。

私がこの展示で一番おお~と思ったのが、生命倫理の問題まできちんと踏み込んでいたこと。中でもちゃんと1枚パネルを使って、今回の展示のキモである「マンモス復活プロジェクト」に対する生命倫理上の懸念(批判的意見)というのを他研究者の記名入りで掲載していた。その意見ではこのプロジェクトを一旦凍結すべきとまで書いてあった。大体一般向けの展示だと(というほど一般向けの展示を見たわけではないので勝手なイメージかもしれないけど…)、「マンモス復活プロジェクト」というキャッチーでセンセーショナルなことを提示して、研究チームの努力というのを前面に押し出して持ち上げて科学スゴイ!で終わらせられそうなところ、批判的意見もありますよ、多角的に考えていきましょうねというメッセージも入れ込んでいたのは感心した。

流し見ながら大人はそこそこ楽しんでいたけど、もう少しじっくり見させてもらいたかったけど( ;∀;)、子供は各エリアを駆け抜けていった感じ。楽しかったのだろうか…一応本人は「たのしかった~」と言ってはいたけど。私はこれを知育的活動につなげられる気は全然しない。涙。

科学館は新しいし勉強スペースや本や展示が充実していて、教育熱心な層が住みたがるエリアなのがよく分かる。一方私が通わせている保育園は先日「極惡上等會」とかステッカーがベタベタ貼ってある車高激低の変な音がする車がお迎えに現れていて大丈夫か。。。となったり。子供に対して家庭での関わりやその時間の多さと、学校や周辺の環境と一体どちらが大きく影響するものなのだろう。今は前者の利が大きいと考えたし後者もそこまでは悪くないと判断しているけれど、学区については引き続き戦々恐々としたまま就学期を迎えそうな気がする。

企業ブースで息子の遊びや娘の延々展示パンフレット引き出し地獄も経てお昼はベビーカーが入るお店と言うことで近場のハンバーグ屋さん。美味しかった。けど一番人気のプレートが1800円とかで、それを加味してしまうとまぁ値段相応に美味しかったという感想に変わる。。。

娘さんがハッスルハッスルして全く食べられなかったので夫が早めに食べ終えて娘を近くの公園に連れて行ってはくれたけど、残ったら息子は早く公園に行きたくて飛び出ようとするのを制止していたら結局ゆっくり食べられたとは言い難いな…まだまだ外食チャレンジが難しいお年頃。

公園に合流して一通り遊び、娘さんは「あら~可愛いv」とお散歩中の老夫婦に微笑まれた途端に地面の小枝や砂を口に運ぶといったロックな返答をしているところをどうにか回収して帰宅。疲れてみんなで寝まくってしまったし、起きた頃にはすっかり18時で夜ご飯を作る元気も何もなくなってしまい、コンビニでラーメンとうどんを買って食べた。

さて明日の仮面ライダーではブレイキングマンモスの出番はあるかしら。


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