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人生は、ひとつづき。


私は、小説を書いている。
今の夢は、文筆業を生業とすること──商業作家になることだ。

けれどもこの『夢』を持ち始めたのは、実はほんの数年前だったりする。

10代~2年程前まで、私は別の『夢』を追っていた。


文章を書くことは子供の頃から好きだった。

実家には幼少期に書いていた日記帳の山がある。
学生の頃はブログを書いたり(アメブロ全盛期…)、専業主婦時代はライターのアルバイトもしていた。

読書も好きで、私の高校時代は“東野圭吾なくしては語れない”ほど沢山の作品を読んできた。もちろん、他の作家さんも。

ただ、それら全ての行動は、私にとって「当たり前」でしかなかった。

作家さんへの憧れはずっと胸の奥底にはあったけれども、自分には鼻から無理だと思っていた。

そもそも私には別の夢があり、その活動に全力だった。

けれども30歳を越えてから、徐々にその『夢』に対して、「もうやれるだけのことはやったな」という気持ちを抱くようになった。

ちょうどその頃、ひょんなきっかけから小説を書いてみた。

自分には小説など書けないと思っていたから、長編を書き上げられたときは我ながら驚いた。

それ以来、0から1を生み出すこの世界に、私はハマった。

そして徐々に私は、新しい『夢』を自覚するようになった。

それと同時に、元々抱いていた『夢』は、私の中でゆっくりと幕を閉じていった。

要するに私は、一度『夢』に破れた人間なのだ。

ときどき「夢があって羨ましい」というお言葉をいただくことがあるけれど、「夢なんてなくっていいのよ?」と私は思う。

数年前にサクちゃんのこの記事を読んで、深く納得したものだ。

※単行本も持っております!

私は、確実に『夢組』の人間なのだと思う。

けれども、夢や目標は特にないが目の前のことに全力で取り組む──サクちゃんの言うところの『叶え組』の──人たちを、私は心から尊敬している。

このニュアンスが上手く伝わるか不安だけれど・・・

「夢なんてなくっていいのよ?」

本気で、そう思っている。


別の活動をしていた頃ずっと応援してくださっていた方に、思い切って連絡をしてみた。今はこんな夢を持って進んでいますよ、と。

まったく違う畑なので、すごくドキドキしたけれど・・・
喜んでくれた。。(ほっとした)


過去があっての今だなぁと、ふと思う。

越えてきたものも
失くしてきたものも
ぜんぶ、今の私を作ってる。

悔いのないように進んでいこう。

人生は、ひとつづき。


望月しろ




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