TVの犯罪に対するコメントが浅すぎる問題

私のアパートにはテレビを持っていません。
四年経っても特に不都合は感じていないませんし、NHKと関係を持たなくても良いので快適です。

テレビを見ないことで芸能界の動きが分からないことがありますが、たいして問題にはなりませんし、ニュースに関してはYouTubeでアベマTVやスマホでスマートニュースを見ることでなんとかついていけています。

そんな私が実家に帰り、テレビのニュースを見るといつもモヤモヤすることがあります。
それは大抵、小さい犯罪を犯した人を報道するニュースで起こります。ひとしきり概要が説明された後、コメンテーターもしくは、アナウンサーが流暢に話す。

「大変許しがたい行為ですね。あってはならないと思います。この行為を行うことで〇〇のような危険があるのでやめるべきだと思います。」

いや、コメント薄すぎない?犯罪に賛同しろとはもちろん言わないが、もう少し深いことを言えないものか?

まず、犯罪者は危険性があることなど十分知っている。知った上でその行為のメリットが高いと判断したり、依存性が高いからやっているのである。

自転車でイヤフォンをしている人の説得に、「事故るぞ」と言っても意味はない。乗っている人はそんなことは百も承知だが、それでも音楽を聴くという楽しみの持つ力が強すぎるからやっているのだ。

この場合、問題は「音楽を自転車に乗りながら聞けること」とか「音楽を通勤中に聞くほどつまらない日常」とか「音楽を聴いていると事故る可能性があること」である。

つまり、「危険性がある」とか「周りの迷惑になる」などの話はレイヤーが一枚浅く、さらにその奥の問題を考えないといけない。

そうしないと解決策が見つからないのだ。曖昧な倫理を言って納得する人は、そもそもやっていない。危険性を言って踏みとどまれる人は、そもそもその行為をやろうとしない。

その浅いレイヤーを指摘しても、それは対策にならない。にもかかわらず、それを解決策のように言う様に毎回モヤモヤモヤモヤしているのである。

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