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知床の春、雪の下から現れるもの

こんにちは。スタッフの高木です。
暖かい日が多く、気持ちの良い天気が続いた知床のGW。

流氷が去り、ワシ達が北に向かい、鹿の角が生え変わり、クマが目覚め、遅い桜が咲き、ウグイスが鳴く練習を始める、そんな知床の春。
しかし雪が溶けて出てくるのは春の芽吹きだけではありません。
たくさんのゴミも雪の下から現れるのです。

ごみ1
真っ白で綺麗だと思っていた雪の下にはこんなにもゴミが埋まっていました。

4月と5月にウトロで開催されたゴミ拾いに参加してきました。
(ウトロでは私が参加したもの以外にもゴミ拾い活動が行われていました)

1つ目は、知床ゴミ拾いプロジェクト
町内外からの33名の参加者がいらっしゃったそうです!
いくつかの班に分かれ、ウトロ全域をゴミ拾い。

私は幌別地区へ。
ヒグマの行動圏とやや被る地域のため、自然の中での活動に慣れている人中心のメンバーでした。(ほぼ全員がクマスプレーを持参。さすが)
現地へ着くとさっそく、というかすでにクマが出没しており、知床財団の職員が追い払い中でした。
この時はおそらく植物を食べていたのかなと思いますが、ゴミの中に食べ物があって、それを口にしていたら?人の近くに行けば餌があると思ったら?人に近づきすぎたクマは殺されてしまうでしょう。
何気ない気持ちで捨てたたった1つが人もクマも危険に晒すのです。
(是非ここを読んでほしいです☞︎知床財団 ヒグマと生きるために ソーセージの悲しい最期の話

クマがまた現れないか警戒しながら、ゴミ拾い。

それぞれのエリアで一通り拾い終わった後、みんなで分別していきます。

分別1
分別終わり

ペットボトルがとても多いですね。
ほとんどが汚れてしまっているためリサイクルできません。
自分が飲んだ缶やペットボトルをゴミ箱に捨てることはそんなに難しいことなのでしょうか?

2つ目は、ゴミ護美大作戦 。
毎年5月の第2日曜に開催されており、
今年で50回目の、地域住民総出でのゴミ拾いです。
自分が所属する班(町内会)ごとにゴミを拾います。

私の地区ではなんとこんな粗大ゴミが・・・

粗大ゴミ

軽トラックでわざわざ運んできて投棄していくそうです。
誰なのかまではわかりませんが、おそらく地元の人だろうとのこと。
地元の人がこんなことをするなんて残念で悲しいです。
自分が住む町なのに。

野生動物を守りたい、少しでも綺麗な街に住みたい、観光できてくれた人に景色を楽しんでもらいたい。
ゴミを拾う理由は人それぞれ、きっといろいろな思いを持っていろんなことを感じながら拾っていると思います。
どうしても風でゴミが飛んでいってしまったり、気づかないうちに落としてしまったり、ということもあると思います。
でも全員が少しでもゴミを出さないように、落とさないように気をつけるだけでかなりのゴミが減らせるのでは無いでしょうか。

ゴミ拾いトコさん
暑い日だったのでトコさんウォーターボトルで水分補給しながら。。

自分で出したゴミは自分で捨てる、ゴミはゴミ箱に捨てる。
そんな当たり前のことを一人一人がするだけで変えられることがたくさんあるんだと思います。
知床の自然はとても美しいですが、いろんなところでゴミが目に入ります。
知床に来られたら、どんなゴミが落ちているのかもぜひ見てみてください・・・!

ゴミ以外にもこんな拾い物も。
毎年生え変わる鹿の角。
鹿の角は厄除けにもなるとか・・・
我が家の玄関に飾られています。

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知床のごみの話 過去記事
▶︎世界自然遺産の町にだって、ごみはある。(2020年12月13日)
▶︎ゴミ拾い海岸トレッキングしてみた(2021年9月29日)
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【4月23日に発生した海難事故に関して】

行方不明の方の早期発見と亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。またご家族の方にほんの一瞬でも安らげる時間がありますようにと願っています。
この事故により捜索に係る費用等の寄付のお申し出が町へ多数あったと伺っております。
特別な窓口は設けられてはおりませんが、町ではふるさと納税の寄付金の用途選択で「町長へおまかせ」を選択された場合、今回の事故に伴う費用等に活用させていただくことにしたとのことです。
詳しくはこちら(☞︎LINK)をご覧ください。