見出し画像

【読書メモ】零戦よもやま物語(柳田邦男、豊田穣ほか)

イラスト:内山卓三

よもやま物語シリーズの一つで、零戦関係者125人のエピソードを綴ったものです。

基本、元軍人からの寄稿文が載ってますが、中には柳田邦男や豊田穣といった著名人も。

豊田穣は元海軍軍人な作家。零戦の「零」は皇紀xx年の年号から取ったものだとか(皇紀2600年に採用されたので「零」。2597年採用のものは「九六戦」)、日本の飛行機は「ゼロ」で、パイロットは「ゼロ・ファイター」とアメリカでは呼ばれていた、などの話が載ってました。

柳田邦男は年齢的に戦争に行っておらず、零戦の設計主務者の堀越二郎氏にインタビューした関係で、氏との思い出を書いておられました。堀越さんっていうと、宮崎駿の「風立ちぬ」の主人公ですね。

また、父親が零戦と関わっていたという女性や、父親が海軍将校で、子供の頃に零戦を見ていたという若い男性など、軍人以外からの寄稿もあるのが目新しいです。

あと、寄稿した人の本名はもちろん、写真と肩書まで載ってます。写真は、当時の写真を使ってる人、現在の写真の人、様々です。肩書も「元海軍中尉」など当時の肩書を使ってる人、「会社員」「農業」など現在のを使ってる人など様々。(昭和57年発行なので、定年退職で肩書なくなった人は戦時中のを使うという流れか?)

「この本の出版にあたって、○○さんのお名前を見かけ、ご健在であることが知れて良かった」みたいな、ちょっとした誌面同窓会的なノリになっててほっこり(?)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?