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【読書メモ】火星の戦士 野獣の都(マイクル・ムアコック)

訳:矢野徹、カバー/口絵/挿絵:松本零士

ハヤカワSFです。全15章あります。序文と1章のみ、あらすじと感想を書きます。この範囲内でのネタバレ有りです。

~あらすじ~
序文
ニースで休暇を過ごしていたアマチュア作家のエドワードは、カフェで奇妙な男に会った。話しかけると、男の名はマイクル・ケインといった。アメリカ人物理学者で、物質移送機の開発を行っていたという。それは、物質の原子を分解して遠距離へ送信し、受信側で元の物質に組み変える仕組みだそうだ。動物で試験した後、人間でも試験することになり、彼自ら実験台として名乗りを上げたところ、古代の火星に行きついたと言う…。エドワードがマイクルから聞いた話を以下に記す。
1 ムッシュウ・クラーシェにたいするぼくの負債
マイクルはオハイオで生まれた。近所にムッシュウ・クラーシェというフランス人が住んでおり、彼にフェンシングを習っていた。成長したマイクは軍隊に入った。また、物理学の研究も行っており、シカゴ特殊研究所に入った。そこで物質移送機を開発していたわけだが、彼自らが実験台になった人体実験をした際、時空を超えてはるかな距離を飛ばされる感覚がした。気づいたときには、見たことのない花や動物が目に入り、身軽に身体が動かせた。そこには全裸の美しい娘がいた。知らない言語で喋り、言葉は通じなかった。彼女はマイクの手を取り、火星の都市へ向かった。

作者のマイクル・ムアコックも、主人公のマイクル・ケインも、マイケルではなく「マイクル」表記です。単に発音の違いだと思いますが。(モビールとモバイルみたいな)

挿絵が松本零士先生とあって、これまた全裸の火星人女性がメーテルでした。

物質移送機って電話の音声の組み立てと似てますが、これで人間も移送してしまうという発想がSF的です。しかし何故飛ばされた先が火星なのか。

1章で長々と述べられているムッシュウ・クラーシェとの関係がまだ見えてきませんが、1章以降で何か関わってくるのかもしれません。なんせ1章のタイトルが「ムッシュウ・クラーシェにたいするぼくの負債」ですからね。

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