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【漫画メモ】鳥人大系(手塚治虫)

1話完結しながら話が進んでいく系。火の鳥ではないですが、時代やキャラがバラバラなのは火の鳥っぽいです。各話、途中までのあらすじと、ネタバレありかもな感想です。

第1章 ウロロンカ・ドメスティカ・イグニス

1975年6月、農家より謎の出火。その家では、たくさん飼ってる小鳥にテープで歌を聞かせ、東大の学者が発明した過タンパク餌を与えていた…

第2章 ラルス・フスクス・イグニス

船が難破し、女1人、男2人の計3人が漂流し、ある島に辿り着いた。そこには鳥の群れがいて、火を囲っていた。鳥に頼み、火に当たらせてもらった3人。そしてお腹がすいていた女は…

第3章 パイロマニアック・マグピー

ソ連を荒らしまわってるカササギの大群が日本に上陸するらしい。放火するという彼らの言い分は…

第4章 むかしむかし……めでたし めでたし

あるところに、スズメに仕える爺さんと婆さんがいた。爺さんはスズメに優しく仕えていたが、婆さんはスズメを憎んでいた。爺さんと婆さんは食料をスズメに供するため、自分たちはひもじく暮らしていたのだ。ある日、縁側にノリが置いてあるのを見て、婆さんがなめると、怒ったスズメに舌を切られてしまい…

逆舌切りスズメ。

第5章 オーベロンと私

放火鳥にはリーダーがいる。リーダーの更に上には領袖と呼ばれる指導者的な鳥がいる。それがニームという男が過去に飼っていたオーベロンだった。人類を守るため、オーベロンを殺せと大統領秘書官から頼まれたニームは…

鳥たちは、未知の粉末容器が落ちてきて、それを食べて目覚めたようです。曰く、人間は地球を害する、高度知能を持つ生物は必ず飛行能力を持つ、など。

第6章 トゥルドス・メルラ・サピエンス(ブラック・バード)

南スイスのある村。鳥のリズと飼い主のお爺さんは良好な関係だったが、お爺さんの居住区画は鳥によって人間は一掃される計画になっており…

第7章 ローデシアにて

黒人の居住地区は何故か鳥に襲われずにいた。そこに逃げ込んできた白人の女…

第8章 スポークスマン

無名のSF小説家の男。ある日、鳥から「我々鳥人のことを文章に書いてほしい」と頼まれ…

第9章 ドゥブルゥドの査定委員会への要請

生物の進化が理想的であるイグナニグルム星系。「人類」と呼ばれる生物は原則空中を飛べ、液体に潜れ、地表を闊歩できるはずである、と…

第10章 うずらが丘

食肉部族の鳥・ギノンは、複数の人間たちを戦わせる「闘群」が好きだ。ナルコーはギノンから戦いを挑まれ、「ペナルティ無しなら…」と渋々戦いを受けた。ナルコーは、妹ニコラの飼ってるキルという人間の男を借り、闘群に行かせたが、キルは対戦相手の人間と協力し、鳥に反撃する作戦を練っていた。それを親しくしているキルの彼女にそっと打ち明けたが…

人間より鳥の方が上だったでござる。

第11章 クロパティア・ピティアルム

複雑化した鳥社会では、支配者層と被支配者層に二分されていた。下層の鳥人は卵を産んでも摘発され、支配者層から卵を壊されるなどの嫌がらせを受けていた。ある下層の鳥人の女は、人間の女の奴隷に、産んだ卵を持って逃げるように頼んだ。安全な場所で雛に孵してくれと…

人間の女はマグダラ、孵った雛はポロロです。

第12章 ポロロ伝

生活様式の変化で、まともな卵が産まれにくくなった鳥社会。ポロロは人間の女・マグダラと共に、「鳥は鳥らしく生きよ」と説いていた。イグナニグルムのドゥブルゥドが、マグダラを通じて啓示を与えていたのだが「人間は支配階級ができ、権力にまみれて戦争が起こり、自滅したのだから、鳥たちが人間の真似をするのは止めろ。差別、階級、国家権力、貨幣、法律これらを止めて鳥に戻れ」と説いたのだ。しかし支配階級はこの思想を許さず…

ノアの大洪水、12人の弟子、ポロロ教徒…キリスト教ネタです。

第13章 ミュータント

人間保護区に住む人ザルは知能が低下していたが、高度な知能を持つ男がいた。彼は魔力を持ち、魔薬という爆発物を作ることができた。鳥人の市長は彼を危険視した。彼に会い、鳥人としての権利を与え、自身の次の市長選に備えて魔薬を造らせようとしていた…

ジェロニモの話。

第14章 ファルコ・チンヌンクルス・モルツス

鳥人の殺し屋・ベグラーは、考古学協会のデングル教授という鳥人から、人間を殺すよう依頼を受けた。教授はニホンにある人間の先祖の文明遺産を欲しがっていたが、それを守る3人の人間が邪魔だったのだ。ベグラーと教授が現地に向かうと、イチあにきと呼ばれるリーダー格は、意外にも鳥人に遺産を渡そうとした。なんでも、人間の先祖のタイムカプセルに残された遺言を見つけ、そこには…

ヒント:人類は破滅の道をたどってしまった

第15章 赤嘴党

食肉部族の鳥人は、同じく食虫部族の鳥人を捕食するが、それは厳しく禁止されていた。食肉部族の警察官モッズは、そんな食肉部族の取り締まりを強化していたが、妻が赤嘴党と呼ばれる食肉部族のグループに入り、"食肉"していたことを知り…

共食いっすね。

第16章 カモメのジョンガラサン

津軽の海では、魚獲用の装置が使われており、カモメたちが自ら海へもぐったりすることなく、食料の魚が供給されていた。しかしジョンガラサンだけは、昔の方法で海にダイブして魚を捕るのだった。そんなジョンガラサンは周囲から嘲笑気味に見られていたが、ある日、漁獲装置が壊れてしまい…

元ネタのジョナサンも読まねば…

第17章 ブルー・ヒューマン

真夜中にフと起きると、人間の女の子と男の子がいるのが見えた。その子たちは言う。長い間、きみを探していたのだと…

青い鳥ではなく青い人間。鳥の世界も人間と同じ。幸福ではなく、公害や受験地獄があるらしい。

第18章 ラップとウィルダのバラード

かつて人間が皮膚の色で差別したように、鳥人の世界では羽の色艶や体毛の柔らかさで差別されていた。スキルアード族のラップは最下層民だが、ウィルダという上流階級の鳥人の娘に恋をした。ウィルダの親は革新派で、差別撤廃論を語っていた。しかしいざ結婚となると態度が激変し…

問題が身近に降りかかれば、たやすく態度を変えるアルアルです。ネタバレすると、2人は逃げて死ぬんですが、死の間際に羽毛を全て抜きます。その心は…

第19章 ドゥブルゥドへの査定委員会懲罰動議

かつて地球が人類に支配されていたことは間違いだと主張し、鳥類こそが地球を支配する権限を持つべきだと唱えたドゥブルゥド。査定委員会は彼の言う通り、人類を駆逐し、鳥類に支配権を持たせるよう都合をつけた。しかし、鳥類も人間と同じ退廃した道を辿ってしまい…

歴史は繰り返すの巻。

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