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アトピーの履歴書


幼少期~子供時代

アトピーとは診断されていなかった。夏になると首や肘の内側に湿疹(あせも)ができたり、肌は弱め。脚(すね)は小学校のころからすでに、いわゆるラップ肌(ビニール肌)。

思春期~大人

中二の春休みに首、手首にかさつき、かゆみが出て、アトピーと診断される。ステロイド塗り薬が処方され、以降、塗ると治る→しばらくは治まるけれど薬を塗らない日が続くとまた痒くなる→皮膚科へ、という繰り返しが始まる。
皮膚科は混んでいて、診察を受けてもいつもの薬と保湿剤が処方されるだけ。あきらめと面倒くささから、皮膚科に行くスパンは間隔があきがちになり、1年(長いときは数年)に1回、身体のどこかに炎症や掻き壊しがあるのは日常で、目に余るほどひどくなってから病院に行く、というライフスタイルが10代後半に確立される。
首、胸、肘(内側)、膝裏、鼠径部が、特に症状(かゆみ、炎症)が出やすいところ。たまに手のひらや指にも小さく痒い水疱ができる。不思議と顔には無症状(思春期にはニキビや毛穴の開きがきになるようなオイリー肌だったので、そのおかげと思われる)。

脱ステ期

ストイック迷走期

一人暮らしを機に、生活を見直す。当時、アトピーの原因と言われていたものを、片っ端から排除。海面活性化剤、食品添加物、白米、牛乳、小麦粉、砂糖…。
石鹸シャンプーを使い、洗濯は洗剤を使わず汚れが落ちるというボールみたいなものを入れていた。食事は、動物性の油脂がよくない、生成された白い食品(白米、砂糖…)がよくない、などの情報が氾濫し、何を食べたらよいかわからなくなって、豆腐と人参ばかり食べていた。
アトピーの原因を調べる→よくないと言われているものをとりあえず排除、という活動の一環で、ステロイド塗り薬も排除。

絶望期

お菓子も食事も我慢。カフェインがダメと聞いてコーヒーを絶っていたせいか常に眠くてぼーっとする。石鹸シャンプーが合わず髪はギトギトなのにバサバサ。
ストイックに頑張っているはずなのに、手の指、手の甲にひどい症状が出てボロボロになる。掻き壊して血ではなく湿潤液がにじみ、常にベタベタ。首や腕も掻き壊して湿潤液で服がくっつく。脚には大きなニキビのような湿疹がいくつも。
指は気が狂いそうに痒いか、掻き壊して痛いか、常にどちらかの状態。まともな家事などできないが、食べられない(と思い込んでいる)ものが多いので外食もできない。絶望…。

藁にも縋る期

よいと言われていることをしているはずなのに、症状は激悪化。
もう自分ではどうしたらよいかわからず、何か指南してくれるものを求める。情報源はネット。
「アトピーが治った」的な情報商材や、高額な自然派食品・化粧品(悪いものではないのだろうが、高い…)、サプリ…。
「アトピー改善 体験談」みたいなキーワードで検索すると、当時たくさんヒットしたのは「脱ステブログ」。その中に「脱ステして試行錯誤の後、現在はアトピー完治」というものがあった。その人が取り入れていたのが青汁。青汁といっても何でもよいわけではなく、「酵素が生きている」ことが大切、とのこと(製法によっては肝心の酵素が死んでしまう)。

「じゃあその酵素が生きている青汁買います!」
よいと言われるものを妄信的に取り入れていた私は、当然のように、とりあえず青汁を買おうとした。
折よく、ブログ主さんが私の居住地の近くでオフ会を開催し、そこで件の青汁も紹介されるというので、迷わず参加。
そこでブログ主さんと初対面。初体験の印象は、
「完治、してない…!」。
ブログ主さんの首は、重症ではないけれど、赤黒くかさついて、典型的なアトピーの症状を呈していた…。
このブログ主さんについては、話が長くなるので別の記事にまとめたい。
とりあえず、その場では「ん?」と思いつつも、青汁は購入。1年ほど飲み続け、青汁界隈の人たちとの交流が始まった。それについても、書きたいことはいろいろあるが、長くなるので別の機会に。

結論だけ書くと、(当然のことだが)青汁だけでは治らない、ということを目の当たりにして、決別した。
青汁自体は悪いものではないのだろうけれど、私は価格分の価値があるという確信を得ることはできなかった。あと、買い方(ネットワークビジネス)がね…。

夢から覚めて、ただいま標準治療(ゆるっと)

結局はここに落ち着きました。
脱ステ時代、完治っぽくなった時期もあるけれど、いろいろあって何年も維持することはできなかった。
つくづく思うのは、アトピーは体質であって、完治とかはない。
冷え性とか、虚弱体質などと同じで、長年つきあっていくもの。そのなかで、扱い方がわかってきたり、体質が変わってきたりする。

日々、試行錯誤と観察です。


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