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最近伸びているVは何をしているの? 専業Vと中小個人の話

V界隈をチェックしていると定期的に見かけるのが伸び悩みの話です。

まぁ、特に個人Vを追っているとぶつかりやすい話題でもあるのですが、実際には月数千~数万単位で登録者を増やしている個人Vや、中小規模でも毎日登録者が増えるVがいたりします。

伸びる…の定義は人それぞれなのですが、企業勢ばかり追っているとわからない広い範囲のお話をしてみようかと。

ちょうど夜枕ギリーさんのVTuber「伸び」の話をしようという配信があったばかりなので、普段は余り取り上げない個人大手の話もしていきます。

専業Vが動画で躍進している

詳しくはギリーさんの動画で!!!

という話に持って言ってしまってもいいのですが、文字ベースで読みたい方のために特に伸びているVのお話を一部抜き出します。

あくまで私の主観で切り出しますので、もっと詳細に知りたい、私以外の視点でチェックしたいという方は動画で見るのがおすすめです。

また、あくまで顕著に伸びている例を紹介するだけで、もっと多くのVが紹介されていますので、もっと多様な伸びの話しをしたいという方もギリーさんの動画をどうぞ。

顕著に伸びている個人Vの代表となるのが渋谷ハル君。

APEXの動画と配信を中心に、世界大会に向けてプロゲーマーに混じって競技シーンにも関わっていくなどeスポーツ界隈との関わりが深いのも特徴。

専業Vになった個人Vの一人で、短期間に登録者を増やして現在の登録者数が15万人超、配信技研のニュースで日本のゲームカテゴリ ライブ配信14位に輝くなど目覚しい活躍をしています。

最果ての魔王ディープブリザード様。

Vtuber初期から活動していますが、イラスト系の講座動画で伸びていて、現在の登録者が7.5万人超
たまにネタ系の動画も挟みつつ、順調に登録者を増やしています。

歌衣メイカさん。

専業個人Vで、専業Vの草分け的な存在。イラスト添削や歌、麻雀配信、ネタ動画などバラエティに富んだ活動が特徴。

短期間で登録者を増やしている個人Vの一人で、現在の登録者が11.5万人超

専業V、プロのクリエイターで、伸びるための工夫を積み重ねた人たちは月1万人を越える登録者増を記録するなど躍進を続けています。

個人だから伸びない…というわけではなく、ゲームやイラストを通して一般層に近い人を取り込んだり、ネタ要素の強い動画で拡散を呼んだり、YouTubeのシステム上おすすめ動画にピックアップされやすい状態を作るなど……それぞれに工夫があります。

三人とも動画をコンスタントにアップし続けているのも特徴で、配信だけ行うVとの違いにもなっています。

配信はTwitterなどの営業とセットにするか、ファンの切り抜きや情報の拡散がないと広まりにくいといった特徴があるので、手軽に見ることができる動画があるかどうかが伸びに大きく影響すると考えていいかなと。

ただ、どんな動画でも良い訳ではなく、需用があること、面白くて広めたくなるネタが盛り込まれていることなど、求められる要素あることにも注意が必要です。

ノウハウあってのヒットです。

中小個人の場合は?

では、中小個人で伸びている人も紹介。

中小個人といっても人によって感覚は異なると思うのですが、今回は3000登録者以下、1000登録者以下のVを紹介しようかなぁと。

(正確に言えば、登録者1000名を超えた時点でYouTubeの上位15~20%といわれているので全体から見れば結構な大手という見方もできます。計算手法によってパーセンテージが変わるので諸説ありますけど)

登録者数の話しをしっかりと追いたいなら、YouTubeを戦略的に利用しているビジネス系のチャンネルなんかも参考にすると勉強になるかもです。

配信メインで伸びてるケース

配信の内容、コンテンツから伸びたケース。

コンテンツへの愛や情熱があるタイプで、熱量で人を引き込んだこと、埋もれていた需用を発掘したのが特徴。

SNSのバズに頼らないため、知っている人だけが知っているVTuberでもあります。

狐狐音の前さん

記事執筆時点の登録者2120人。

ラグナロクオンライン(RO)の配信で伸びたVの者。

ROは日本の商用サービス開始が2002年12月1日の超長寿MMORPGです。

狐狐音の前さんはもともとはホラゲ動画専門のVTuberとして活動していて、その後配信も開始、17(イチナナ)にも進出し、デビュー月にVライバー向けのイベントトップを取る、リアルイベント経験もあるなどかなりの実績もち。

RO配信前に収益化を達成していましたが、RO配信開始時、ROの動画を投稿しているVTuber、YouTuberはいたものの「配信で一緒に遊べるVTuber」がいなかったため、埋もれていた需用を発掘して一気に伸びました。

登録者数も伸びていますが、RO配信は安定して同時接続50~60名、時間帯と曜日によっては80名を超える同時接続数を記録しています。

ROのプレイ歴が長く、あふれるRO愛とディープな知識から配信がきっかけで復帰をする人が出るなど、リスナーを巻き込んで成長中。

また、なつかしのロングタイトルに魅力を感じてくる視聴者も多く、平均年齢が高めなことから、コメント欄が荒れにくいのも特徴。
ROのノウハウやアップデート(パッチ情報)をまとめた動画も投稿しているので、動画きっかけで配信に来る人もいるようです。

蜜井ひなさん

記事執筆時点の登録者693人

17(イチナナ)で6時からの早朝配信を行うほか、ゲーム配信なども行っています。

伸びたきっかけは「謎解き」です。

Webで公開される形式の高難易度の謎解き配信をきっかけに、みんなで謎を解いていくというスタイルで配信時の同時接続が60~70名を超える驚異的な同時接続数を記録しています。

超々高難度の謎解きは「ネタバレ防止のためにアーカイブに残せない」配信が含まれていて、なかなか観測できないのも特徴。

謎解き界隈で日本トップクラスの実力者と一緒に、ガチでランキング1位を目指す配信なんかもしています。

謎解きRTAですね。

Twitter上で謎解きの進捗情報なども発信していて、SNSや口コミ、人と人との繋がりで登録者と視聴者が増えています。

SNSのバズから伸びたケース

身バレツイートなど、SNSのバズから伸びたケース。

Twitterを情報収集源にする人が多い関係上、多くのVとファンに認識されやすいのが特徴。

ただし、バズを起こすハードルは高め

玉響憩さん

記事執筆時点の登録者2610人

社長に身バレしたツイートからバズって一気に登録者を伸ばす。

しかも、身バレの後に後日談があり、実は会社でVTuberを作るプロジェクトが動いていたり、会社のVTuberがバ美肉だったり、しかも、デビュー前から動いているプロジェクトなので先輩なのか後輩なのかわからないという、謎な状況に陥っている。

もともとお酒大好きで砕けた雰囲気の配信でファンを集めていたVの者で、バズで登録者増に加速がかかった形に。

歌ってみたの投稿も行っているなど、活動が多彩なのも魅力。

検索需用から伸びたタイプ

需用があるジャンルの動画を投稿し、検索から人を呼んで伸びたタイプ。

登録者比10倍以上の再生回数の動画を持っている反面、Twitter上のバズに頼らないためSNSのフォロワー数は少ない傾向にある。

綺羅魔ヤミさん

記事執筆時点の登録者は2300人

5月22日登録者1000人を突破したばかりなので、1ヶ月経たないうちに登録者が倍以上に増えたことに。

飛躍のきっかけになったのがヤンデレ系シチュボで、1万再生超の動画が4本、再生TOPの動画はもうすぐ3万再生、しかも日々再生回数と登録者数が増えるという好循環に達しています。

ヒット動画が多い分、検索や関連動画にピックアップされやすい状態になっていて、今後は更に伸びそうな勢いを持っています。

紗音さん

記事執筆時のチャンネル登録者数571人

ほぼ毎日IRIAMで配信をしていて、ゲーム配信や動画投稿にYouTubeを利用するスタイル。

6月1日に投稿したヤンデレシチュボが2週間で5000再生を突破している他、1000再生を超えるシチュボを複数投稿している。

先月末に登録者400人に到達したばかりで、短期で100名以上の登録者を増やしただけでなく、シチュボなどの新規コンテンツ投稿がない日でも毎日数名登録者が増えている

YouTube以外の配信プラットフォームを利用しつつYouTubeでも急成長している例で、YouTube登録者1000名突破も視野に入りつつあったり。

どこからリスナーを呼ぶのか?

中小、大手限らず、伸びているVはリスナーを呼ぶルートがはっきりしていたりします。

顕著にのびている専業V、クリエイターVは自らのコンテンツ力だけでなく、需用を見定めた上で動画投稿を行っていて、さらにSNS運用も組合せて登録者を増やしています。

YouTubeの仕組みにマッチした動画投稿・配信に加え、切り抜き動画をTwitterにUPするなど多方面からリスナーを呼び込んでいることがポイントになります。


配信メインでSNSに頼らなくても登録者数を増やしている人は、需用があるのに配信している人が少ないジャンルを発掘したのが特徴です。

ライバルが少なく目立てる+リピーターも確保しやすい配信ジャンルを開拓したのが凄いなぁと。

ちなみに、YouTube以外だとVTuberやVライバーのカテゴリがあるプラットフォームで人が少ない深夜から明け方にかけて長時間のラジオ配信や歌配信を行い、ヘビーリピーターを掴むケースとかもあったりします。

同様に、昼前の配信で伸びた人もいたりするので、時間帯による差があることも理解しておくとプラスになるかなぁと。


SNSからのバズ企業勢含む配信中心のVTuberに多いのが特徴です。

別な見方すると、バズらないと伸び悩むケースもあります。

バズの芽を作るために積極的にTwitterで活動するVも多く、Twitterをコンテンツ化できるか? が大切になってきます。

一方で「Vtuberは彼氏がいると報告すると伸びなくなる」といった趣旨のツイートが同性含めた共感を呼んでフォロワーや登録者が増えたケースなどもあり、色々なタイプのバズがあると知っておくことも大切です。

Twitterに投稿された切り抜き動画からバズるケースも多いため、Twitterでの営業に力を入られるかが焦点になります。

ただし、ツイートがバズってもフォロワーも登録者も増えないケースもあるので、いかにチャンネルに誘導するかも重要で、バランスとりに苦戦している人も多くいます。

企画でバズる人もいるため、企画力を磨くのも対策になります。


検索需用から人を呼びたい場合は、需用があるジャンルの活動をすること、検索する人が入力するキーワードなどを想定してタイトルを作ることが大切になります。

さらにサムネイルが良くないと人目についてもクリックされないという状況がありえるのも特徴です。

かわりに、自分で営業したり、新規ジャンル開拓のリスクを負わずに済みます。

すでにヒットしている動画を分析して需用を読むなど、工夫をすることが大切です。


伸びない…と悩んでいる人は、どんなリスナーを、どんなルートで呼ぶのかという想定を行っていないケースが多くなります。

これは必要な情報を必要なところに届けなければミスマッチが続くため。

雑談やゲーム配信は、配信するVTuber側の需用を満たしやすい一方で、同じことをする人が多いため希少性が低く、情報の拡散も呼びにくいというデメリットがあります。

ファン向けのコンテンツや、息抜きのため、VTuberやリスナーとの交流のために使いやすくても、登録者が増えるコンテンツにならないケースもあると。

息抜きの配信で、呼吸をするように登録者を増やせるのは地力があることが前提になるのです…

伸びるを意識したいのであれば、

・企画を立てて雑談やゲーム配信と差別化し、拡散力や話題性を高める

・雑談やゲーム配信もテーマやコンセプトを絞ってリスナーの心を掴む

・初見が入りやすい動画を作ってから配信に誘導するなど、順序を分ける

・検索需用が見込める動画を投稿して直接再生数をとりに行く

・活動自体を一部ジャンルに特化し、ブランディングすることで競争に強くする

・会話の流れを意識してトーク力を磨く

・配信の雰囲気作りを徹底する

など工夫が必要になります。

あとは条件を組み合わせられるとプラスかなぁと。

紹介したのはごく一部

正直言えば、まだまだ伸びの形はあります。

たとえば、YouTube以外のプラットフォームだと妊婦応援のイベントに参加して自分も妊婦であることを公表して幅広いファン層を獲得したVとか…

Vだけでなくリアルの活動を明かしたり、リアルアバターを両方使うことで伸びた例とか…

無名の新人の状態でオーディションイベントに参加し、実力で勝ち抜いてリアルイベントなどにも積極的に参加している例とか…

普段見ている場所が限られると、伸びの形やイメージも固定されがちで、比較対象も偏ってしまう傾向があります。

何の実績もない個人が企業Vの伸びをみて落ち込むのは無理がありますし、同じ個人でもリアルでは芸能経験がある・配信経験があった上で転生しているとかもザラにあるなかで前提を無視すると苦労することになります。

Vは年齢も本当の性別もわからないことがあるからこそ、安易に比較するのは危険なのですよね。

VTuber活動が、コンテンツを受け取る側ではなく、発信する側としての初めての活動であれば、自分の実力の把握や需用を試しながら探ることになります。

一発で成功することは稀ですし、把握に時間がかかったりするのは当たり前です。

また、コンテンツによって見込める数字のスケールも違うので、その点も把握しておくと良いかなぁと。

だって、プレイ人口が少ないゲームの解説より、プレイ人口が多いゲームの解説動画の方が延びる余地あるでしょ? とか。

プレイ人口にこだわると競合が強くなってしまいますが、真正面から戦って数字を勝ちとるか、隙間を縫うか、それともまっさらな大地を開拓する気で挑むかという話で…

実力や需用、市場、自分が使える時間に見合わない数字追っても辛くなるので、自分なりのスケールを見つけるのも大切ですよーということで。

その折り合いをつけることが難しかったり、リアルの擦りあわせが難しかったりするからこそ引退する人が多いわけで…

長く続けたいと思うなら考えて損はないかなーと。

以上、最近のVの伸びの話でした。

追記

夜枕ギリーさんが配信の切り抜き動画を作られていましたので、リンクを差し替えました。

配信アーカイブをチェックしたい方はこちら


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