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カゾクリアル


小学校6年の息子と、小4の娘と、小1の娘がいる。

今日、別室で作業していたら、小4の娘が泣きべそ書きながら部屋に入ってこう言った。


「パパがね、○○(長男)に『殴っていい?』っていって、背中を殴ったんだよ」
と。

あわてて、長男の部屋に行くと
彼は、押し入れの中で布団をかぶって嗚咽していた。

事情も何もわからない。
ひとまず彼を外に連れ出した。

「話したくなったら、聴くよ。」
というと、しばらくしたころポツリポツリと話し始めた。

「明日、パパと一緒に富士山に登ることになっていたんだ。でも、気分が上がらなくて、『やっぱりキャンセルしたい』って言ったら『またかよ…』といって、そのあと
『殴っていい?』と聞いてきて、背中を殴られたんだ。」


という。

私がどんな感情になったはここでは割愛するが
その後、複数のDV対応機関に電話して

さらに落胆することになる。

(そして、何より自分に落胆することになるわけである。)


私は、結婚12年の中で3年前まで、ケンカの結末は夫の暴力で終えていた背景がある。

今回は、生活の中で地味に、(かつ精神的インパクト大きく)存在するDVについて、現状を告白したいと思う。


※ここでいうDVとは、個人の「正義感」に基づく暴力も含みます。ドラマとかである「殴ったあとに、泣きながら謝る」とかそういうのじゃなくて、「不適切な相手(妻・子)に対して、『制裁の意図』で行うという暴力」です。なので、殴った本人は「正しさ」に基づいていると思っていて、むしろ正義の行為とも言えるかもしれません。でもとても痛くて太刀打ちできないので、受け手は苦しいです。

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別居・離婚、その他の選択肢について、私は当時、地元から東京まで日帰りで弁護士さんに相談しにいっていた時期があった。
最終的に、私のケースで子どもが3人いる場合、オプションは3つになった。(※夫は自営業)

①自分の気持ちに正直に対峙して、DVを受ける
②自分の感情表現をゼロにして、回避する努力をし続ける
③離婚して、親権は私に。最大月3.5万円(子ども3人で)の養育費を受け、家はない。


…結果②を選んで生活している私である。

DV相談員はこういう。

「回避し続ける人生でいいんですか?」


良いわけない。


①を選んだならこう言うだろう。
「もっと上手にかわしなさい。」

と。

③を選んだらこう言うだろう。
「自分のことばかりで子どもたちのことを考えないで」

と。


でも、なにより混乱するのは

昼間、背中を蹴られて、部屋の片隅で泣いていた長男を外に連れ出して

しばらくして落ち着いて
帰宅すると

長男本人がが、ケロっと父親と話しているという事実だ。

「ねえ、パパ!聞いてー。」

とか言って。

裏切られた気さえする。
もちろん、息子のことを思う母として、安堵もあふれてくる。

(すごく気持ち悪い「安堵」だ)

囚われすぎなくて良かったと思う一方
私は「果たしてかき回しているだけなのでは?」、という苦しみもまたやってくる。


タイミング悪く義母などがこう言ったりする。

「夫婦の仲が悪いから、子どもに無意識に悪い影響を及ぼしている。あなたが感情的だから。子どもがかわいそう。」
と。


―そして私は先延ばしにする。

つまり「②」をそのまま続けようとするのである。

3人養える経済力を得て③を選ぼうとするところを
②にとどまろうと思う始める。


いつまで?

―わからない。


回復して帰宅した息子が、いよいよ父親の顔さえ見たくないと申すまで?




―そして

DV相談員は最後にみんなこういう。


「地元の児童相談所に連絡してください。または#189(虐待相談センター)に電話してください」

と。

そして今日。
児童相談所に相談したら、地元の区役所に相談してくださいと言われ
#189に電話したら
「地元の担当者が取り込み中なので、2時間後くらいにまた改めて電話してください」
と言われる。
2時間後に電話したら、同じセリフが待っていて

どこまでいっても、何にもたどり着かない。


これがDVの現状だと思う。

今日はじめて現実的な提案があった。
「生活保護」の打診だ。


確かに、これが一番現実的かもしれない。

―と、帰宅後にくったくなく夫とコミュニケーションをとる子どもたちを見るにつけ
私の心は、さらに混乱するのである。



正解って

なんだろ。

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