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2021/22シーズンのトッテナムのスカッドを考えてみた。

まだ2020/21シーズンを戦っている途中ではあるが、ある程度夏に放出候補になりうる選手が誰か分かりつつあるだろう。コロナ禍の影響でで人員整理がままならず血の入れ替えが難しいのは承知ではあるが、ここではレヴィ会長を信頼し全てが上手くいく前提で話を進めさせていただく。

大まかな2021/22シーズンのスカッド

放出リスト
・ヴィニシウス
・ベイル
・ラメラ
・デイビス
・ダイアー
・サンチェス
・ドハティ
・ウィンクス

まずレンタル移籍してきた選手であるが、ヴィニシウスとベイルのレンタルバックはほぼ確実であろう。この2人はカップ戦要員としてスパーズの前半戦を支えていたが、現実的な問題としてヴィニシウスは買い取り額が高く、ベイルは既に過去の輝きを失ってしまっているからだ。

ラメラは既に何シーズンもスパーズで過ごしているにもかかわらず、怪我が絶えず控えとしても計算できない選手となってしまっている。28歳という年齢は彼を換金する最後のチャンスとなるだろう。

デイビスは自身で放出される理由を作ってしまったと言えるだろう。彼が稀に放つミドルシュートはファンを驚かせるが、肝心なディフェンス面でチームに貢献出来ていない。パス能力が完全に欠如しており、彼のポジションから相手に付け入る隙を与えてしまっている。

ダイアーはモウリーニョのお気に入りではあるが、昨シーズンからのほぼ1年を彼が望んだCBでプレーしてるにも関わらず低調なパフォーマンスのまま成長出来ないでいる。ボランチとしてならば残留出来るだろうが、CBとして今後もプレーしたいのならばスパーズには残れないだろう。

サンチェスは過去2番目に高い移籍金でスパーズにやって来たが、その移籍金に見合う活躍が出来ていない。カップ戦で格下相手にすらミスをするようではスパーズには残れないだろう。幸いにも彼はまだ24歳であり、その将来性を買うクラブは現れてくれるはずだ。

ドハティはある意味で可哀想だと言える。前所属のウルブスではRWBを務めており、昨シーズン右肩上がりの戦術を採用していたモウリーニョスパーズではハマると思われていたが、今シーズン指揮官はそれを採用しておらずドハティは苦手なRSBを務める他なくなり、彼の本来の能力を引き出せないでいる。もし来季も右肩上がりの戦術を採用しないならば、RSBとしては能力が低い彼が残る意味はないだろう。

ウィンクスに関しては少し感情的に複雑だ。一応断っておくが、私はウィンクスの事が大好きだ。であるからこそ、まだ24歳だということを考慮すれば、今後スパーズで主力としてプレーする為には他クラブへレンタル移籍(勿論買取OPはナシ)をし試合時間を確保する必要があると思う。ホイビィア、エンドンベレ、シソコがいる以上彼がボランチでファーストチョイスとなる可能性は低く、成長する為には修行に出る必要があるだろう。

よく言われるモウラとシソコの放出に関してだが、私は反対の意見である。まずモウラは怪我をしない。これは控えメンバーとして最も求められることであり、彼は計算できる選手である。毎シーズン数試合あるカップ戦で格下の相手と戦う時に十分脅威となるし、主力を休ませたい時に役に立つだろう。シソコはそのフィジカルで中盤にバランスをもたらすことが出来る選手だ。それにベテラン枠としてもエンドンベレの世話役としても求められているし、何よりチームの中心選手だ。彼らがもう一度全盛期を取り戻せるとは考えていないが、陰ながらチームを助けてくれる選手として来季もベンチに座っていて欲しい。


獲得ポジション・リスト
・センターバック
・控えストライカー
・右ウィンガー
・右サイドバック
・レンタルバック組

センターバックの補強は急務である。前述したようにダイアーとサンチェスはミスが散見し、アルデルヴァイレルトは30代に突入し全盛期が過ぎ去り、ロドンとタンガンガはまだ若手という状況である。個人のミスで今季多くの失点をし、その影響で多くの勝ち点を落としてしまっている以上、ファンダイクやディアスのようなチームを大きく前進させるセンターバックが必要だ。うまく放出が進み補強資金を捻出できれば、80億円以上級の選手を連れてくるのも夢ではないだろう。

ヴィニシウスがベンフィカに帰還するとなれば、スパーズはまた控えストライカーをどうするかという問題を解決する必要に迫られる。ケインという絶対的な存在がいる以上、控えストライカーという立ち位置を甘んじて受け入れてくれる選手でなければいけなく、その場合はレンタルかフリーでの獲得が現実的だろう。

右ウィンガーの補強に関しては論争の的になるかもしれないが、個人的には補強ポジションだと思う。今シーズンはベルフワインがリーグでスタメンを張っており、オフ・ザ・ボールの動きやボール捌きの面で評価されているが、一つ問題として言えることは得点力がないということだ。ソンとケインに依存しすぎてしまっている得点力を分散させる必要があるが、右利きのベルフワインでは解決できないだろう。年間で2桁近くゴールを決められる選手が右ウィンガーの新戦力として望ましい。

右サイドバックは優先順位は低いものの依然として補強ポイントであることに変わりはない。今シーズンのオーリエは昨シーズンと見違えるほど良くなっているが、ホームリヴァプール戦で試合途中に帰宅したという噂があったり、ホームレスター戦で不必要なPKを与えたりと何かと規律面に問題がある。足が速くクロス精度が高いレギロンのような選手が右サイドバックにも必要だ。

セセニョンとスキップのレンタル組は確実に来シーズンのモウリーニョの構想に入るだろう。セセニョンはホッフェンハイムで左サイドバックを、スキップはノリッジでボランチを定位置で掴んでおり、どちらもシーズンを通して好調なパフォーマンスをみせている。この2人は放出リストに乗っているデイビスとウィンクスに置き換わる存在として期待されるだろう。


【おまけ】最後に、モウリーニョについて。

執筆時点でモウリーニョスパーズはホームでチェルシーに負けリーグ3連敗、10試合で勝ち点9と苦しんでいる。一部ではJose Outなどと解任論が出てるが、私は絶対的に反対の立場である。このnoteの内容に紐付けで言えば、"モウリーニョブランド"がスパーズの選手補強を助けてくれるからだ。2020/21シーズンの夏に選手を7人も補強出来たのは何も偶然ではない。選手達が「モウリーニョの下でプレーしたい」とスパーズへの移籍を選んでくれたからだ。これは補強に資金をなかなか投入できないスパーズにとっては大きなアドバンテージとなる。モウリーニョに2回目の夏を過ごさせた上での戦績で続投か解任かを判断するべきだろう。

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