見出し画像

第1期第8回「発達障害の診断と治療」山下洋先生(九州大学病院子どもの心の診療部)

不知火塾第八回目は、九州大学病院子どもの心の診療部の山下洋先生です。一緒に学んでみませんか。

「平成17年に発達障害者支援法が発出されて以来、保健、教育、福祉、労働など多領域で環境整備が図られてきた。医療においても診断基準のアップデートが重ねられ、現在の診断基準D S M5およびICD11では神経発達症という発達障害とほぼ同義の概念に包括されることとなった。この診断概念は神経多様性(ニューロダイバーシティ)―神経発達学的差異から、ライフコースにおける社会生活での障壁を可視化し、その解消を図るというICFモデルを前提としている。
 精神医療は診断と治療という神経発達症への包括的介入の要となる部分を担っている。神経発達特性のアセスメントの方法も日常診療で活用できるかたちに標準化されてきており、幅広い臨床問題を定式化する上で、症状や機能障害の成り立ちを神経発達特性の“レンズ”で捉える手続きは不可欠なものとなった。
 成人期では自閉スペクトラム症や注意欠如多動症などの神経発達特性から生じる困難と同時に、高い頻度でみられる不安症や気分症などの精神医学的併存症、睡眠覚醒リズムや胃腸症状、やせや肥満、易疲労性などの健康問題をBio-Psycho-Socialモデルにもとづいて包括的介入の対象とする必要がある。
 本講では、思春期青年期を中心にアセスメントと治療・支援・介入のあり方について多職種―多領域の連携の観点から検討したい。

【参加費用】

・医師 5000円  

・看護師、保健師、コメディカル、人事労務、学生など 3000円

【産業メンタルヘルス講座 不知火塾】
https://shiranui-byoin.or.jp/seminars/
主催:医療法人社団新光会 不知火クリニック
共催:一般社団法人日本うつ病センター、(株)ジャパンEAPシステムズ
※日本臨床心理士資格認定研修会



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?