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ハノイ特殊観光案内/ハノイ名物Cha Caの食べ比べ

Cha Ca/チャーカーはハノイの名物料理の一つです。
ゴロっとした淡水魚の身にターメリックとかで味付けをして、油で炒めてほぼ火が通ったところで鍋ごとテーブルに運ばれてきます。
それを卓上コンロで温めながら、ネギと、熱帯魚の水槽の水草に似たディルを大量に入れて軽く炒めます。
お椀にコメの麺のブンを一掴み取り、その上に炒めた魚と野菜を乗せ、魚醤/ヌックマム主体のとか、イカの塩辛系の強烈な匂いのマムトムにスダチを搾ったタレとかをかけ、さらにパクチーとかピーナッツとかネギとか唐辛子を振りかけて食べます。

魚が新鮮でプリプリしていればそれなりにウマい食べ物です。
ディルはクセの強い香草なので嫌いなヒトはディルなしで食べましょう。
パクチーもクセはありますが、パクチーが食べられない人はハノイに来て食べるモノはないと思った方がいいでしょう。
マムトムは旅の記念だと思って食べてみましょう。喉元過ぎれば臭さ忘れる。ハラを壊すことはおそらくありません。

チャーカーの店は基本的に専門店です。席に座ると注文しなくても運んできたりします。
ウマい店とマズい店の見分け方は当然ながら魚の新鮮度の保証として混んでいる店を選ぶといいでしょう。
ベトナム人に連れて行ってもらうのも一つの手です。カレ等、カノジョ等、みんなジブンの贔屓の店があって、ここ以外は食えたもんじゃないくらいに言います。
ワタシはハッキリ言ってどこがウマいかみたいなことには興味がなく、いろんな店で食べて料理としての幅を知りたいワケで、以下にその数例を紹介します。


Cha Ca La Vong/チャーカー通りの本家本元

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ここが本家本元と言われていますがホントかどうかはわかりません。1871年創業です。
同じ名前の店が市内に何軒かあり、同系列だと思うのでそっちのほうが近代化されていていいかもしれません。とにかく古い建物で、狭く、暗く、壁のエアコンとか壊れたまま骨董化しつつあります。
1階は住人のバイク置き場みたいになっていて2階が店です。テーブルがびっしり並んでいて奥から詰めて座らないといけません。
飲み物だけ注文して鍋は黙っていても出てきます。店の隅に会計のオヂサンが座っていて、ビールの本数などをチェックしています。一応明朗会計です。
ここが特にウマいという印象はありません。逆に狭いので、鍋に野菜を入れるときに油が撥ねるのをのけぞって避けるのが十分にできず、顔に飛んできたりすることもあります。
とはいえ一応本家本元ということで、観光であれば話しのネタにはなるでしょう。ビールを飲み過ぎると帰りの階段が危ないので要注意です。
14 Cha Ca, Hoan Kiemなど


Cha Ca Tan Tan/エネッチケーでもお馴染み

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ハノイの中心ホアンキエム湖の南縁の通り沿いに入り口がある店です。暗く狭い路地を入っていきます。
エネッチケーの「2度目のハノイ」で、旅人のイケ麺ニーさんがここで派手なリアクションを交え食べました。「地球の歩き方」にも載っている有名店です。
有名店として凋落の傾向にあるかというとそうでもなく、地元民でも賑わう老舗の地位を保っています。
この店でいつも感心するのはディルとネギが皿にきれいに盛り付けられて運ばれてくることです。
魚も、店のマダムがテレビで言っていたのは、産地と大きさを特に限定して選んでいるということで、言われてみるとプリプリ感が違います。
ここのマムトムは食わず嫌いのワタシでも食べられます。スダチが大量に絞り込まれていて臭みがありません。
チャーカー以外にも揚げ春巻きとか鍋とかいろいろあります。どれもウマそうに見えますがチャーカーを食べたらそれでハラ一杯になるので注文しない方がいいでしょう。
16 Trang Thi, Hoan Kiem


Vua Cha Ca/犬も歩けばVuaチャーカー

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ハノイで急速に店を増やしているチェーン店です。ワタシの家から歩いて行ける距離に3軒あります。
どこも店の外観、インテリアにそこそこカネをかけていて、チェーン店特有のチープ感はありません。
素材の質も味も悪くありません。魚の種類、部位の違いでいくつかセットメニューがあります。チャーカーの後に鶏鍋が出てきたりもします。
店のオジョーは相手がガイジンであれば比較的カマってくれます。野菜投入のタイミングとか、お椀に取る取り方とか、手取り足取り。さすがに足は取らないですけどね。
ここはベトナム人の家族連れでいつも賑わっています。
カレ等にとってのファミレスというワケで、よく見てるとベトナム人家庭の今日的な諸問題を垣間見ることができます。
オクさん子どもは沈黙してスマホをいぢり続け、父親がいたたまれそうな顔して、ひとり鍋の中身が焦げないか心配しています。
ビアホイでモッハイバーッとかやってる方が楽しいんだろうけど。
9 Ly Thuong Kiet, Hoan Kiemなど


Cha Ka/出てくるのはCha Ca

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店の名前が意図するところは分かりません。Caは魚でKaは特に意味はありません。
旧市街から南に1km行ったくらいの旧フレンチクォーターの中の一軒家です。インテリアも凝っていて雰囲気は悪くありません。
ここのいいところは朝早くから、午後も休みなく営業していることで、3時くらいに行っても食べられます。
ベトナム人は一般的に食事の時間が早く、昼は11時頃に始まり遅くとも1時には食べ終わります。
ランチタイムのある店は2時までと決まっていてもお客がいないと1時半に閉めたりするので要注意です。文句言ってもカレ等、ジブン達の昼ご飯のほうが大事なんで。
味は覚えていません。ということは特にマズいということはなかったと思います。ワタシはマズい店は忘れません。二度と行かないために。
あとベトナムローカルの店では禁煙は厳格に守られます。オンナの人が強いですから食べてる横でタバコなんか吸ったらハイヒールの底でひっぱたかれるでしょう。
15 Ngo Thi Nham, Hai Ba Trung


Cha Ca Lao Ngu/当店元スタッフオジョーのおススメ

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最後にカイシャのオジョーが連れて行ってくれた店を載せます。
カノジョは食べ物にはうるさくて、マズい店に行くとたとえそこがワタシの私的な払いでも、こんなもの食えない、みたいな顔をして横を向いちゃうような人です。
何度いたたまれない思いをしたことか。基本的にベトナム女性はみんな同じ傾向にあるので、あまり気にしなくてもいいワケですけど。
なので確かにここはウマいのかもしれません。
白身だけでなくこてっちゃんみたいなのも出てきました。食べ方は同じです。ベトナム人は健康志向が強いので、こういう内臓系も好んで食べます。ソバにレバーの塊が入っていることもあります。
チャーカーの店ではチャーカーだけしか食べないこともあり、その場合やや単調で途中で飽きることもあります。ベトナム人と一緒に行くとこういうのとか、あと多いのは〆の鍋。まだ食うのかーってな感じで出てきます。
決して理解し合えないブンカの違いを実感する瞬間です。
171 Thai Ha, Dong Da


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