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道端画家デビューまでの道のり/『グエン ティー ンゴック、山の中を走る』


今回は大胆コスチュームです。ビキニにレインコート。ヒモが鎖系です。何考えてんだか。
それにどう見ても山の中です。虻に刺されなきゃいいんだけど。
 
毎回何か新しいことを試みているつもりですが、今回は背景を多少リアルに描きました。それによって絵全体に空気が感じられるような。ジガジサン
Ngoc/ンゴックちゃんはボディビルダーでムキムキです。が、筋肉の描き方を若干間違えました。水彩なので取り返しがつきません。っていうかそれほど深刻に考えていません。
 
ワタシが20年来読み続けているフランス人作家のミシェル・ウエルベックは小説『地図と領土』で、主人公の超売れっ子画家が実在の人物を題材に、例えば「ビルゲイツとスティーブジョブス、情報科学の将来を語り合う」なんて絵を描いて、それを読者の目に浮かぶような表現で書いています。
その文章そのものに惹かれる以上に、小説の中の話でありながらもそういう題材設定に、所謂肖像画という分野での今までにない新しさを感じます。
風景でも人物でも食べ物でもスマホでひょこっと撮って見ることのできる時代に、写真の限界を感じさせるような。
 
そんなワケで上のような題を付けました。オヂサンの一人遊び、キワまれり。
 
 
ベトナムは今週後半からテト/旧正月/Lunar New Yearの休みに入ります。店はほぼ全部閉まります。
数年前から某日系ショッピングセンターが元日も休まないという暴挙に出たので、それに追従するところも若干出始めました。けど、一気に変わる雰囲気はありません。
 
よくわかりませんが陰暦は仏教と結びついていて、昨日は道端で供え物を燃やす人たちで視界不良になるほどでした。
台所の神様の日というのもあり、キンギョを買ってきて橋から川に投げ込むという行事で盛り上がりました。多くのキンギョが命を落としました。
 
テト前にいろんなことを終わらせるという決まりもあります。それでみんな走り回って道は大渋滞です。
当店も明後日締め切りのシゴトがあって休日労働を余儀なくされました。
払わなきゃいけないおカネをテト前に払うという数少ない美的民族ブンカに関してはほぼ半分の達成を見ました。辛うじてテトを越せそうな安堵感に浸っています。ケセラセラ です。

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