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傍のソバ・ハノイ編/Pho Xaoは焼きフォー

この欄で最初に書いた化学添加物不使用のPho Lanhで食べた焼きそばならぬ焼きフォーです。
麺を平たく固まった状態で焼いて、その上に野菜と牛肉を炒めた具を乗せた、所謂片面焼きです。
ハノイの普通の焼きフォーは麺と具が混ざり合ったモノで、具はだいたいどこも青梗菜、牛肉、エリンギみたいなキノコです。
夕方に道端でプラスチックの幼稚園椅子に座って食べるイメージです。旧市街に有名な店があります。

ここみたいに固めて焼くので有名なのは旧ニッコーホテルの角を西の方へ行く道の途中にあり、ピザみたいに8等分に切って、具の入ったツユに浸けて食べるという、なかなかユニークな食べ物です。いつか書きます。
だいたいフォーはコメだから焼くと煎餅みたいになるワケで、それをツユにつけて食べればジュワジュワってなってウマいのは容易に想像できると思います。

ここはそれとはちょっと違い、若干意図を図りかねる調理方法です。フォーはベタベタくっつきやすいので、こんな風にした方が焼きやすいとは言えると思います。

味は悪くありません。Not badです。でもやっぱり塊としてのフォーを箸で切って食べると、口の中でベにょっとした感じがあり過ぎていま一つです。茹でてる途中で麺がくっついた、もともと太すぎるきしめん、みたいな。
そもそもの、人はなぜ麺を食べるか、なぜコメや小麦をわざわざ粉にして、コネて延ばして、切ったり絞り出したりして麺状にして食べるかという、根本的なところに反するんじゃないかという疑問です。
スパゲッティにしても中華麺にしても、ニッポンの蕎麦にしてもうどんにしても。
つるつるっと空気と一緒に啜り込むっていうか、イタリア人は啜り込まないとしても、麺状にすることで表面積が増え、箸やフォークで口に放り込む過程で空気と触れ、香りと味が高まるという大発明。

ま、それでも新商品開発会議みたいなのを通って店の看板メニューとして供されることになったんでしょう。前回書いたPho Tronや巨大丼のTo Lanhとともに客寄せに一役買っています。
この日は日曜のやや遅い朝で、家族連れが次から次に来て巨大丼を注文していました。
4人くらい集まったらワタシも食べてみたいと思っています。いつか。

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