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暗黒日記Z #22 「あとがき」

人生初のR18小説を書いてしまった。

プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク、通称「プロセカ」のキャラクター同士による百合のようなNLのようなどちらでもないようなやつ。ゲーム内にいくつか存在するユニットのうちの一つである「25時、ナイトコードで。」に所属するキャラ達の絡みである。

大変だった。それに尽きる。面白い経験だったけど。謎に書いている間中ずっと頭痛がした。普通の小説書いている時もなんとなく頭は痛くなるんだけど、それとはまた種類が違うやつだった。思うに、本能的な興奮を覚えながらの執筆になるのが原因なのではないかと思う。身体にクる。官能小説家の方はこんなことを長年しているのだと考えると、一種の特異体質の持ち主なんじゃないかと疑いたくすらなった。自分にはとても無理だと悟った。

あまり具体的に話してしまうとdisgustingが過ぎるので避けるが、R18な内容の創作というのは何もかもがそれ以外とは違っていた。まず主目的がいわゆる、なんだ、煽情的にすることになるので、出来る限りそういう方向に持っていこうと常に意識しなければいけなかった。もちろん絶対にそうしなきゃいけないわけではないんだけど。しかしまあ、一般の小説を書いている時もあらかじめなんとなくのテーマを決めているし、どちらも向かうべき先があるという意味では変わらないと言えば変わらないが、やはりそういう行為が目的地となると、妙な緊張をしてしまう。気まずいのだ。自分の原稿に対して気まずさを感じた。

してはいけないことをしている、書いてはいけないことを書いているという感覚も延々付き纏う。でも、書いてはいけないものを書くのが小説だ、みたいなことを確か島田雅彦も言っていたな。それは私も同意する。ところが私は無意味に常識に縛られてしまう傾向があるので、いつも社会的に是とされないことを書くのには尻込みしてしまうことが多かった。年々その傾向も弱まってきてはいるが、自分に対して日和ってんなと思うことはまだまだ少なくない。だから時々のびのびと「いけないこと」が書けたりすると凄く嬉しい。それで言えば、今回は嬉しさを感じられる瞬間だらけではあった。

現在、投稿からまだ三日だというのに、小説が貰った「すき!」というふぁぼ的なやつは50を突破している。私がPixivに上げた小説の中で現状最も多くの反応が貰えているのは二年前に書いたシャニマスの二次創作で「すき!」の数は58なので、やはりR18は強いんだなと思う。結局需要が高いのはそういう内容のものらしい。

分かる。超分かる。だって人が二次創作に求めるのは何かってったらそれは「公式が見せてくれないもの」だろう。その最たるものがR18なのだから、そりゃあ求められるさ。なので今の状況には納得しかない。皆好きなんだよな、分かるぞ、ワイもやねん……。

執筆時のことに話を戻すと、大変だったポイントとして「いかにもな言葉を使わない」ということもあった。いかにもな言葉とはすなわち、官能小説感の強い言葉である。ってかね、マジでね、あのさ、皆「双丘」って言葉使い過ぎだって。いや、うん、確かになんかかっけえけどさ、ちょっと笑っちゃうんだよな。私も使いそうになったけど意地で使わずに書き切った。凄いよ、界隈で探すと使用率ホント高い。いや批判してるわけでは全然無いんだ。自分の趣味に合わないってだけであって。

他にも今回は縛りとしてハートマークを使わないっていうことと喘ぎのセリフを入れ過ぎないってことも掲げながら書いた。こちらも同様に、趣味に合わないというだけ。自分はさておき誰かの創作物の中にはむしろあればあるほど「ふむ……」となる。「これはいいものだ……」と。

やばいね。こうやってどんどんタガが外れてネットで下ネタ言いまくるおじさんに私はなっていってしまうんだろうか。いやだ〜。もうちょっと品のある感じになりたい〜。でも品性なんて持ち合わせてない〜。

ということでセネカを読み始めた。えっ? 誰? いやいや、セネカよセネカ。ルキウス・アンナエウス・セネカ。西暦50年頃のローマ帝国の政治家にして哲学者にして詩人だって人。この情報はWikipediaの受け売り。あーあの人ねー知ってる知ってるー。

「人生の短さについて 他2篇」という光文社古典新訳文庫のやつがプライムリーディングっちゅうAmazonのプライム会員なら追加料金無しで読めるやつにあったんで、半年くらい前にちょろっと触りだけ読んでたんだよ。それからずっと放っぽってたんだけど、ついさっき改めて読み始めた。品性を獲得したいからみたいなこと言ったが実際そんなこともなく、ただ興味本位で。ちな別にAmazonの回し者ではないですよ、っていうこういう弁明いつも思うが私のような無名の一般ピーポーがいちいち言わんでええよな。今後は控えます。

面白いよ、「人生の短さについて」。二千年弱昔の人が書いてることなのに全然現代人にも刺さりまくる。人類ってまるで成長してねえのかね。あんまりこういうこと言うのもあれか。でも本当なんだもんな。なんかね、暴力的に要約すると「人類は愚か」って延々愚痴垂れてて、こういうやつはこんな気でいるが実のところこうなんだぜ、んでもってこういうやつはこうだとされてるけど正直こうじゃない? みたいな。だけどね、それが楽しいんだ。気持ち良いタイプの毒舌家のラジオみてえな。今度は最後まで読み通そ。

ということで、あとがきじゃねえあとがきでした。今週はここまで。

これさ、昔のキメ多用してた頃が帰ってきた感じせん? 私だけか?

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