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頭足類文学

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#最後の一文小説

最後の一文小説(モンゴノグノム)

そして、数億もの人間が一斉に咆哮し、世界はつんぼとなった。

次々とてのひらからこぼれる君の砂、砂、砂。

この指、私のじゃない。

「あれよ、あの、一番背の高い、銀色の木」

そこには望郷の焼け焦げた匂いが蟠っていた。

丸めて放り投げたその紙は、ゆっくりと真っ直ぐに君の星へと向かってゆく。

鯖は最後まで鳴き止むことはなかった。

義兄と私だけが残った。

今宵、彼女の乳歯が2本抜けるだろう。

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