あくの塔型アルセウスジュラルドン デッキ解説【全文無料】
【はじめに】
しらいしと申します．2020.8頃からポケカをプレイしており，普段はシティリーグの入賞数をまとめてnoteに投稿しています．
今回は先日参加させていただいた大型自主大会で良い成績を残せたあくの塔型アルセウスジュラルドンのデッキ解説記事を書かせていただきます．
▷経緯と目的
・今回紹介する型のアルセウスジュラルドンの構築記事があまり出回っていないため
・自分のデッキの構築や動かし方などを言語化するため
・デッキ構築記事を書く練習をするため
・本音：たまにはデッキ構築記事を書きたい．概ね備忘録です．
全文無料ですので最後まで読んでいただけると嬉しいですし，少しでも皆様の参考になれば幸いです．
レギュレーションはS1W/S1H-S9aです．
【成績】
参加した大会での成績は以下の通りです．
96人大会で4位は嬉しかったです．122人大会では惜しくも23位の予選落ちでしたが，決して悪い順位ではないと思います．シティリーグは...
【アルセウスジュラルドンを選択した理由】
まず，現環境で意識すべきデッキをまとめます．最近のポケカはあらゆるデッキが活躍しており，たまにマッチングするデッキまで考慮すると正直キリがありません．私は自身で調べているシティリーグの入賞数から，特にマッチングするであろうデッキタイプは以下の8デッキであると考えました．
↓「シティリーグ入賞数まとめ」しらいし
前提として，”基本的には”勝つならこれらの環境デッキを握るべきだと私は考えています（理由の説明は省かせていただきます）．しかし，これらのデッキの中で，すべてのデッキに有利を取れる圧倒的デッキパワーと対応力を持ったデッキはありません．そこで以下のポイントを軸にデッキを選択するべきだと考えました．
▷一般的視点
・不利なデッキが少ない（特に母数が多いデッキに対して）
・後攻からでも捲れる手段がある
・再現性が高い
▷個人的視点
・プレイ難度が高くない（ばかなので）
以上のポイントに対してアルセウスジュラルドンが最も合致していると考えました．アルセウスジュラルドンというデッキは非常にシンプルです．
VSTAR1体（HP280）とVMAX2体（弱点なしHP330）を押し付ける！！！
そのために...
①1ターン目にアルセウスに手貼り！（後攻ならトリニティチャージも）
②2ターン目にトリニティノヴァ！
③3ターン目からは耐久しつつボスやカリンを使ってキョダイフンサイ！
以上です．アルセウスをワンパンされそうな時だけ1ターン目にアルセウスVを2体出すことはありますが，基本的にどのデッキに対しても同じ動きをしますのでとてもシンプルでプレイ難度は低い方だと思います．また，”①さえどうにかクリアしてしまえば”スターバースで②も達成しやすいため2ターン目の再現性も高いです．サイド2-3-3押し付け，耐久，ボス，カリンによって後手から捲る手段も確保しています．
アルセウスジュラルドンの相性は以下の様に考えています．
上記のように，殆どのデッキに対して五分以上である考えています．「いや，一番母数が多いミュウに対して不利寄りじゃねーか！」と言われそうですが，言い訳をするとアルセウスジュラルドンを握り始めた当初は五分～有利だと思っていました．が，考察を進めていくうちに不利寄りだと思った次第です．れんげきウーラオス系統とヒスイダイケンキはアルセウスがワンパンされるとやや厳しく，WTBは回復が遅れると厳しいと思います．
基本的にVSTAR1体とVMAX2体を押し付けるため，そのほか有象無象のデッキに対しても強く，ミルタンクで詰まないのも魅力的です．
他デッキを選択しなかった理由は以下の通りです．
▷ミュウ
・雪道で簡単に止まる
・最近おまもりアルセウスに苦戦しがち
・流石にメタられ過ぎ
▷アルセウスはくば
・おまもりアルセウスの流行により強みを発揮しにくくなっている
▷アルセウスうらこうさく
・正直，今握るならアルセウスジュラルドンよりもこっち
2月中旬頃はまだあまりいなかったデッキタイプなので...
・プレイ難度が高い
▷れんげきウーラオス系統
・勝ち筋があるとはいえミュウには基本勝てない
・アルセウス軸にしてもミュウがキツイ
・アルセウス軸にするとマナフィがキツイ
・おまもりアルセウスがめんどくさい
・悪軸は考察不足ですすみません
▷ヒスイダイケンキ
・ミュウに有利というわけではない
・おまもりアルセウスがキツイ
・手貼りが安定しない（らしい）
▷WTB
・2月中旬頃には存在しなかったデッキタイプ
・プレイ難度が高い
▷れんげきインテレオン
・再現性が不安（シティS3で使ったくらいには使い込みました）
きっかけは後述するデッキ構築を知ってとても気に入ったためですが，以上のような理由もありシティやCL（落選）に向けてアルセウスジュラルドンを使いこもう！と思った次第です．
【デッキレシピとあくの塔型の強み】
今回使用したレシピは以下の通りです．
※ポケカ侍ッでは大きなおまもり1枚をこだわりベルトにしていました．
まず，最初の目的と経緯でも触れましたが一般的なアルセウスジュラルドンとはコンセプトが大きく違って，結晶の洞窟を一切採用しないあくの塔型です．これははじめから自分で考えたレシピではなく，こちらのトールさん（トールメン）さんのシティ優勝構築をベースに2枚だけアレンジしたものになります．
↓トールさん（トールメン）さんのシティ優勝解説記事
トールさん さんは「3回手張りする必要がなくなって耐久する必要がなくなった」とおっしゃっており，これとは似て非なる考えかもしれませんが，「そもそも結晶の洞窟でHPを30回復してもテクノバスター，ダイランス，トリニティノヴァ，むじひなやいば等，200ダメージ以上を連発されたら意味ないのでは？」と考えていました．さらに，アルセウスジュラルドンは1ターン目にアルセウスVにエネルギーを手貼りできなければ概ね負けという不安定さを抱えており，そこそこ事故ります（後述する採用枚数であっても）．中打点のデッキに対する強さや後半の粘りは結晶の洞窟型の方が上ですが，アルセウスジュラルドンは初動が何より大事であり，ゲームが成立するかに大きく関わるため少しでも事故を減らすためにあくの塔型の方が良いと思いました．実際1ターン目にあくの塔に助けられた場面は何度もありました．
結晶の洞窟とあくの塔のメリット/デメリットを以下のようにまとめました．
あくの塔は事故率を下げるほかにも「カードを1枚トラッシュして2枚ドローする」という超重要な強みを持っています（山札圧縮，手札干渉耐性，フィニッシュカードのドロー）．このデッキには中盤以降は使わないカードがいくつか入っています（マスタード，3枚目のジュラルドン，2枚目以降のアルセウス，ボール）．これらをあくの塔でトラッシュ＆ドロー，クイックボール，ハイパーボールでガンガントラッシュすることで最強の山が誕生します（※やまびこホーンはケアしましょう）．この山と相性が良いのがあくの塔とポケギア3.0です．終盤は山が20枚以下でボス2,3枚カリン1,2枚という場面が当たり前になり，あくの塔とポケギア3.0を使えばボスかカリンに触れないことは殆どありません．しかもドローサポートを使わずに．マリィやツツジなどの手札干渉をされてもほぼ復帰できます．流石にツツジはたまに止まりますが．
と，ここまであくの塔をベタ褒めしましたが，ぶっちゃけアルセウスはくばやヒスイダイケンキ等の高打点を出すデッキタイプが減り，ミュウ（ダイミラクル）やれんげきウーラオス系統，れんげきインテレオン等の中打点系とWTBがそこそこいる3月末時点の環境では結晶の洞窟の方が良いかもしれません．事故らないようにお祈りしましょう．
【3/22追記】
結晶の洞窟型の構築＆アルセウスジュラルドンそのもののプレイングについて詳細に書かれているベジータさん＠チーム東横線の記事を紹介します．私の記事ではプレイングの部分は殆ど書かなかったので是非ベジータさんの記事を参考にしてみてください！
※BNKSの予選最終戦で私をフンサイしたのはベジータさんです．
※私のこの記事も紹介いただいています．ミラーで戦った相手がお互いに構築記事で紹介しあっているのなんかいいですね．
↓アルセウスジュラルドンのプランニング&デッキの組み方（バトルリージョン環境、122人中ベスト16レシピ付き）（投げ銭式全文無料）
↓ベジータさんのTwitter
https://twitter.com/vegetaexpansion
【追記ここまで】
最後にもう1点だけこのレシピで意識していることについて触れておきます．それは「あくの塔無しでも初動を安定させる工夫をしていること」です．そのために「アルセウスになるカードとエネルギーをそれぞれ12枚以上採用」しています．詳細は省きますがポケモンカードでは12枚採用すると初手で引ける確率が約8割だそうです．アルセウスジュラルドンは1ターン目に絶対アルセウスVにエネルギーを手貼りしたいので，私はアルセウスV4枚，クイックボール4枚，ハイパーボール4枚，エネルギー合計13枚を採用してこの水準を満たしています．これだけやっていれば初動は最低限安定するようにしていますと言えると思いますし，これでも事故れば仕方ないと割り切ることもできると考えています．それでもやっぱり事故るときは事故りますし，それが嫌なのであくの塔を採用しているわけですが...
【各カードの採用理由】
余談：BNKS参加直前はすごいきずぐすり，セイボリー，マスタードの4枚を抜いて博士の研究，マリィ，基本エネ2枚に変えようか迷いましたが，最近流行っているWTBに対しては必須と思い，断念しました．マスタードだけは諸説．
【不採用カード】
【さいごに】
最後まで読んでいただき，ありがとうございました．普段は無料でnoteを公開していますが，今回初めて投げ銭方式とさせていただきます．というのも，前回約1年前に書いたうらこうさく型はくばバドレックスのデッキ構築記事を無料で公開していたにもかかわらず，クリエイターフォロー？という形で直接支援いただいたことがあったためです．もし今回の記事に少しでも価値を感じた方がいらっしゃれば、お心添えをいただければ幸いです。
普段はシティリーグの入賞数をまとめたnoteも書いていますので，もしよければそちらも是非！
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