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大問題なる「焼肉問題」

焼肉。
魅惑の食べ物。
私にとって、
大好きなのだけれど、そんなに頻繁に食べるものではないので、
焼肉に行くときには真剣に挑む。

先日、くだんの彼と話していた時のこと。
何の話の流れからか、
「焼き肉が食べたい」
という話になった。
その時、話題になったのが、

ライスを食べるのか、食べるとするならばどの時点で注文するのか

問題である。
”問題”というほどのものでもないのかもしれない。
そんなの、好きなタイミングで頼めばいいじゃないか、と思われるかもしれない。
だが、私にとっては結構大きな課題で、
「味が付いている焼いた肉をおかずとして扱う」
のか、
「焼いた肉を味わって食べる」
のかでは、焼肉に対して臨む心意気が全く異なるからだ。

私はどちらかというと、後者の方だ。
味はたれでも塩でも、そのお店のお勧めに従う。
下戸なので、お茶を片手にひたすら肉かホルモンを食べる。
合間にカクテキやナムルで口の中の脂を落としつつ、食べ続ける。
まさに肉に挑む。その攻撃的な味に挑戦する。
肉と脂を存分に味わいつくしたのち、〆の炭水化物を食べたいのだ。

ところが、くだんの彼は圧倒的な前者だった。
「焼き肉はおかずでしょ」
と言って譲らない。
焼いた肉をバウンドさせた後の、
たれと脂が溶けて一緒くたになった白飯こそが醍醐味だという。
普通なら一杯で満足のごはんが二杯食べられちゃうんだよね、と
目を細めてせりでた腹をさすりながら私に力説する。

その気持ちもわかる。
わからないわけではない。
でも、やはり焼肉は白飯を味わうためのものではなくて、
肉を味わうものなのだ!
肉をたらふく食べた後、
〆に食べるカルビクッパや石焼ビビンバの濃厚な味がこれまた好きなのだ。
冷麺を頼む場合は箸休め的に頼むので、この例ではない。
それに、白飯を食べながら肉を焼いてみたって、それはどう見ても
「焼肉定食」
じゃないか。
私にとって焼肉定食は、どうしても、今、「肉を食べたい!」という欲求が抑えられなくなった時に、『焼肉ライク』で食べるその場しのぎ的な焼肉だ。
(と言いつつ、焼肉ライクは手軽で大好きだ)

元夫たる人物は焼肉に対しての心意気が一致していて気持ちが良かったなア。
ふたりでひたすら肉を焼いて、食べ疲れた頃の
「そろそろ・・・(〆を頼むか)」
のタイミングも阿吽だった。
どこかが合致していればどこかが合わない。
人間関係ってきっとこういうものなんだろうな。

でも、焼肉問題だけは絶対に譲らない。


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