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古い家は意外と住みやすい。

1DK、29平米。木造二階建てアパート。バストイレ別、エレベーターなし、オートロックなし、インターホンなし、エアコンなし、洗面所なし、下駄箱なし、のなしなしづくし。洗濯機置き場は外だし、ガスコンロは持参品。築年数はわからないけど‥調べるまでもなく古い。去年の台風の時は本気で屋根が飛ぶんじゃないかと思ったくらい。これが今住んでいるアパートです。

お世辞にもオシャレでも機能的でもないこの古びたアパートを、私は割に気に入っています。

気に入っている理由

*まず、安い

まあ、これだけ何もなけりゃあね、と私も思いますが。1DKで5万円。23区外だけど一応都内で急行が止まります。駅までは徒歩10分。スーパーまでは徒歩3分。悪くない立地でこの値段で、広さも十分。ちなみに以前住んでいた家は23区内で1R、22平米、6万円代後半でした。

エリアが違うからでしょ?と思うかもしれませんが、今住んでいる街でもこの値段は安い方。確実に築古の物件だからだとふんでいる。

実感として以前よりも安い家賃で、以前よりも充実した生活が送れています。部屋数が増えたことで、生活部屋(リラックススペース)と仕事&運動部屋(集中モードスペース)を分けることができて、生活にメリハリが出たからです。

*絶妙なレトロ感がある

D側の部屋はリフォームされてるようで、全体的に残る昭和っぽさと、少しのモダン感?がミックスして妙なレトロ感があります。私の好みには合っていて、特に気に入ってるのは、Dともう一つの部屋を区切る、木の格子にすりガラスがはまった引き戸。ベランダからの光も入れてくれるし、木の扉より圧迫感がない気がします。

そして、昔キッチンとDを区切る扉がついていたらしい場所には木の枠だけが取り残されていて、扉はないのに空間を分けるような存在感が気に入っています。

古い物件ならではの押し入れもGoodです。奥行きも広いし、かなり収納力があって持ち物をほぼ全て入れられる。1Rの洋室に住んでいた頃のクローゼットと比べると倍くらいの量が入るんじゃないだろうか?収納家具をほとんど持っていない私にとっては非常にありがたい。

先日遊びに来た友人には怖い(和室の天井が)、と言われましたが慣れると快適です。

*リメイクしやすい未完成さがある

とはいえ、ぶっきらぼうなところも多々あります。ベージュ色の色気のかけらもないキッチンの戸棚に裸の蛍光灯、ボロボロの畳に和室の砂壁。一方で浴槽は追い焚き機能付きのキレイなものに変えられていたり(だけど浴室は昔ながらのタイル張りだったりする)、Dの壁紙だけが張り替えられてたり。微妙な統一感のなさ、未完成さがあります。

個人的な感覚なのですが、統一感があったり完成されているものって壊しづらいんですよね。なんというか、調和を崩してしまいそうで変化させるのが難しい。

私の住む古い家は、良くも悪くもスキだらけ。だから遠慮なく自分の好みに合わせて手を入れられる。キッチンの戸棚はリメイクシートを使って木目風のお洒落な扉にアレンジしてやりました。そんなゆるさも私の気質には合っているのかも。

機能性や綺麗さに拘らないならアリ

もちろんキレイな新築や築浅の機能的な家にも魅力はあります。が、そこに拘らない人なら古い家もありかもしれません。古さを似合うインテリアを揃えてみたり、アレンジを大胆に加えてみたり。結構面白いですよ。古い家は工夫次第でいろいろな顔を見せてくれますから。

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