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【おてて絵本】『やさしい』のまち 1


⭐ おてて絵本は、両手を本に見立て、想像力を働かせて物語を作り上げていく親子遊び。(ウィキより)


✨ せんせいとおひるね ✨


おてて絵本の世界に行くのはとっても簡単。

静かな気持で右手と左手をゆっくり合わせて、

そぉ~~~っと開けば、

読んだことのない、

新しいおてて絵本のできあがり。



さぁ、目を閉じてごらん。

そこに見えてきたのは、

大人の女の人と、

10人分くらいの、ちいさなお布団たちだよ。


よーく見てみて。

お布団のなかには

小さなお友だちのきらきらの笑顔。

今から、お昼寝前のおはなしが始まるみたい。

そっか、大人の女の人は先生だったんだね。

さぁ、私たちもきらきら笑顔のお友達と一緒に

先生のお話をきいてみましょう。



ねぇ、みんなは知ってるかな?

赤ちゃんはみーんな、

『やさしい』をもって、

お母さんのおなかから生まれてくるんだよ。


ねぇねぇ、『やさしい』の色って、

どんな色だろうね。

知ってる人いる?

ピンク色?

白色?

水色?

そうだね、きみどり色かもしれないね。


じゃぁ、『やさしい』の形がどんなのか知ってる人、いる?

まるい形かもしれないね。

そっか、うさぎさんの形かもしれないね。

え?

お星さまの形もありそうだね。

お星さまの形だったら、色は黄色なのかな?

え?ちがうの?

星の色は黄色って決まってないんだ、そっかそっか。

もしかしたら虹色かもしれないよね。


じゃぁね、『やさしい』って温かいと思う?

冷たいと思う?

あはは、そっか。

夏は「ひえひえ」で、冬は「ほかほか」なんだ。

それいいねぇ。

先生、それならいつも『やさしい』と一緒に居たいなぁ。

みんなはどう?

『やさしい』はひえひえがいい?

それとも『ほかほか』がいい?

そうだね、『あつあつ』ってのもあるねぇ。

お、すごいね。

『少~しだけあったかい』がいいんだ。

そうだよね、

あつすぎるとやけどしちゃうよね。

冷たすぎると痛くなっちゃうよね。


生まれてきたばかりの赤ちゃんはね、

まいにちが初めてのことばっかりで

大事な大事な『やさしい』をもってることなんて

忘れちゃってるんだよ。


お腹すいたーって言って泣いて、

おむつがやだーって泣いて、

さびしいようって泣いて、

抱っこしてって泣いて、

眠いようって泣いているうちに、

『やさしい』のことは

すっかりわすれちゃうんだって。

いそがしいから忘れちゃうよね。


みんなは忘れてないかな?

大丈夫?

大丈夫なんだ、よかったぁ。


でもね。

赤ちゃんもだいじょうぶなの。

いろんな人から

いーーーぱい『やさしい』を貰っているうちに

ゆっくり思い出すんだよ。


ね、えらいでしょ?

赤ちゃんが少しずつ『やさしい』を思い出して

今の君たちみたいに『やさしい子』になっていくんだよ。


君たちがお母さんのおなかから持ってきた『やさしい』。

今はどこにあるのかな?

あたまかな?

おむねかな?

おしり?

あはは、おしりかもしれないね。


もしかしたら、

夢の中なら『やさしい』がこっそり教えてくれるかも。

さぁ、めをとじて、夢の中でさがしてきて教えてね。


おやすみなさい❣


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