怪盗フラヌール
なかなか集中して読書をする事が疎かになっていたのですが、環境が変わりここ最近はしっかり本を読む時間が取れるようになった。
私は西尾維新先生の作品の大ファンです。
デビュー20周年を迎えられ新シリーズが発売されており発売当初購入したのに幾分と完読するのに時間がかかってしまった。
怪盗フラヌール
父親がかつて世間を賑わせた怪盗フラヌールだと死んで初めて知った主人公。裕福な暮らしも汚いお金で賄われていたと知り憤りを感じていた。
2代目怪盗フラヌールとして全ての盗品の返却に勤しむあるき野道足の物語
西尾先生の作品を全ては読めていないが多少なりとも知っている。
いい意味で西尾先生のクセが散りばめられつつ他の作品よりはシンプルに感じた。
お決まりのリアルに絶対に居ないであろうキャラクター名はどこからアイデアが降ってくるのか。
最初はカナがふってあるから読めるけど途中からは省略されているので変な風に読み覚えてしまうことがある(笑)
登場人物をキャラクター化する上で西尾先生が作る独特な喋り方と口癖。それだけで厨二心がくすぐられるというかニヤけてしまう。
誰が喋ってるのか分かりすぎるほどに分かる。
イラストも挿入されているから自分で想像した上で答え合わせができる。私がアニメが好きだってこともあるけれど小説だけど小説だけに納まらないそんなところが最高にすき。
2代目怪盗フラヌールが今回返却した物は竜宮城の玉手箱という夢見ごごちな物っていうところもなんかよかった。そんな物実在するのか?ってね。しかし玉手箱の中身は癌を発症させられる注射器という禍々しい物だった。
海底にある大学(竜宮城)での研究の果てそんな物が作られてしまっていた。
父親の怪盗フラヌールはなぜそんな物を盗んだのか。軍事兵器の回収?世界平和の為?
あるき野は父親のことをそんなことをするような父親ではないと分かっていた。では一体なぜ?
父親の怪盗業を長年支えていた乳母は不老不死。
乳母を不老不死にしてしまった父親は「いつでも死んでいいからいつまでも生きてくれ」と乳母に玉手箱をプレゼントした。それが盗んだ理由だった。
こういうセリフを見ると阿良々木暦を思い出す。
救いようのある救いセリフが私が西尾維新先生を好きな理由です。長い物語の果てにこの言葉で締められる、その言葉を待っていたと言わんばかりに。だから読まずにはいられない。
まとめてしまうと本当に良さって伝わらないなと書きながら思っている。ただ私の中でこの作品が素晴らしかったという気持ちを伝えたかった。読んでこそでしか伝わらないからたくさんの人が怪盗フラヌールを読んでいたらいいなあと思います。
2作目も出ているので読みたいと思います!
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