この世界の解像度を上げたやつほど勝つ -Xデザイン学校 ベーシック リフレクション #3-
全体感が見えてきて、ちょっと悲しくなってしまった。
結局根幹は、地道な調査と教養。
収益になるかどうかがピンとこない
プラットフォームビジネスの在り方に関する疑問は大体解消した。
(質問攻めしまくってしまった)
その上で「どのようにしたら収益になるか」ってところの勘所がどうやら自分に全然無い。
事業モデルのところ=社会課題の解決に繋がるかどうかはなんとなく分かる。「〜〜したらこの人たちが幸せになるよね」って分からないなりに、まあ理解できる。
収益になるかどうかは聞いても「そうなの?」ってなる。このままだと典型的な儲からないモデルを生み出す奴になってしまう。収益モデルの分析が必要だ。
ここから、しばらくの間は収益モデルを考える練習が必要になりそう。
この世界の解像度上げれば上げたやつほど勝つ
前回の学びは「生の現場以外、信じるな」。これ、ビジネスモデル作る時に見失ってはいけない。
デスクトップリサーチがどういう位置付けなのか、もう一度確認したい。
デスクトップリサーチは2次情報。回顧的インタビューも2次情報。
必要だけど、そこを信じすぎて発想してはいけない。リサーチ範囲がどんどん狭まる話がなんかこんがらがってたが、
デスクトップリサーチは2次情報だからそこを軸にしすぎてはいけない。
でも、調査の仮説を立てるのには使われる。デスクトップリサーチ情報として、
・今回のクライアントからの説明
・それに付随して自分たちで調べる情報
・これまでの蓄積した教養
これらが全ての基盤になっている。
で、そのリサーチの結果絞った領域にエスノグラフィしたり行動観察したりしに出掛ける。
こうして考えると、この世界の解像度上げれば上げたやつほど勝つゲームなんだな。いや当たり前なんだけど。
調べた情報・これまで蓄積してきた教養が貧弱だとこの後のアイデア全部に響く。いや当たり前なんだけど。
この立場に立たされて初めて実感した。
講師の方が「みなさん解決したい社会課題ないんですか?私解決したいことだらけなんですけど」って言ってたのは、つまり世界のどこに課題があるかめちゃくちゃ見えている、そういう解像度で見えているってことで、俺が見ている世界の解像度がいかに粗いかってことに跳ね返ってくる。
デザイナーって全然「専門家」って感じじゃない。万能人間だ。これが複雑な問題しかもう残っていない世界なのか。
絶望感あるなあ。
でも、手を動かしていくしかないんだよなあ。
せめて自分たちで調べられるところは丁寧にやらんといけない。
エスノグラフィと行動観察
「エスノグラフィ」と「行動観察」を同義に使いすぎてる。
エスノグラフィ(参与観察)は、新規コンセプトの開発に使うことができるもので、想定外のプロトコルに出会うために行われることが多い。大切なのは、社会全体の暗黙の背景を知ること。
行動観察は、既存の問題解決のためのもので、すでに課題としてはあるが解決法が見えていないものに対して行われることが多い。大切なのは、ユーザーの行動の暗黙の背景を知ること。
どちらにしても1次情報ではあり、行為・ニーズ・価値観を知るためのものではあるが、前者は社会全体でまだ見えていないものを探り、後者はユーザーの行動でまだ見えていないものを探る。対象範囲が違うから、期間や観察の仕方が異なる。
というのが今の自分なりの整理。もしかしたらまた変わるかもしれない。
デザイン思考の範囲は狭い
用語に引っ張られて混乱するけど、「ユーザーリサーチ」はペルソナを作って、それをチームで共有して、実装フェーズに落とし込むためにするもの。
「こういうサービスを作るんだったら、〜の人や〜の人がいることを考慮する必要があるから、サービスの実装としては〇〇だろう」という決め方。
だから、その前にすでに「事業と収益がきちんと回り、ステークホルダー全体を考慮したサービスの枠(ビジネスモデル)」は決まっている前提になる。
そう考えると、デザイン思考の範囲ってかなり狭いように感じる。そのサービスの枠がビジネスの基盤で、デザイン思考の範囲は、サービスの細部なんだ、という実感が出てきた。
(本来その枠を決めるに至るまであと半年はかけるらしいが、それをあと1ヶ月でしないといけない。酷だ…。)
エグゼクティブインタビュー
今回のクライアント、「患者」としてのポテンシャルが高すぎる。あんなに自分(会社)の状態を言語化できる患者は中々いないだろうなと思う。
それに対する講師の方の全体感を把握する質問も的確すぎる。
多分自分なら、すぐに細部が気になって「〜〜という事業では何をしてるの?」とか「さっき言っていたサービスの中身の〜〜は〜」みたいな細かい話を聞いてしまう。
そうではなく「ビジョンはあるか」「新規戦略にお金を入れているか」みたいな外観を把握する質問がどんどんなされていて、聞きながら「会社がわざわざ金を出すほどのビジネスアイデアを考える」とはこういうことか、と思った。
まだ自分には「自分が出来そうなことを考える」がベースにあったように思う。そうじゃない。会社全体規模で概観して確実に刺さるポイントに刺しにいく、が必要。
あと「成長戦略じゃなく、生存戦略を」っていう制約が決まってるのが地味に大事だと思った。その制約が無かったら絶対「既存の商品の何かを改善して、、、」っていう発想にすぐに行っていたと思う(今回のクライアントは特に)。
まずアイデアを考える時に、成長戦略 or 生存戦略 の方向性を目的から落とし込んで考えないと発散する。これは覚えておきたい。
質問の中身で言えば、もっと理由を深ぼる質問をするべきだった。
事実ベースのものは後から調べれば出てくるから。クライアントが事実ベースからかなり掘り下げて理由を話してくれる人だったからすごく助かったけど、本来だったら多分ここまで出てこない。
意識的に「なんでそれはそうなっているのか?」みたいな意図を聞いていくことが必要。これは今後のインタビューでもきっとそう。
分かっているのに、でもいざ聞くとなると「まあ〜〜って言ってたから〜〜ってことか」みたいな決めつけをしちゃいがち。
訓練だ。要訓練。
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