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頑張りすぎる人へ伝えたい、キャリアブレイク経験者が語る「休みながらでも全然良い」

Doing nothing often leads to the very best kind of something.
“何もしない”は最高の何かにつながる

『プーと大人になった僕』より

ライターとして活躍されているMarinさんは、これまで何度かキャリアブレイクを経験されています。キャリアブレイクとは、一時的にこれまでの仕事を離れ、これからのキャリアを改めて考え直したり、スキルアップに充てる期間のことを指します。彼女がキャリアブレイクを経て感じたこととは。

Marinさん

今回インタビューした人:Marinさん
1995年生まれ、福岡県出身、現在キャリアブレイク中。情報誌「月刊無職」のライターとしても活動。

経歴
大阪で企業経理として働いたのちに、地元へ戻り税理士補助として従事。その後はゲストハウス暮らしと業務委託を並行し、2023年に会社員へ戻るも半年で退職。今まで転職の度にキャリアブレイクを取ってきた。ゲストハウス暮らし時代にキャリアブレイク研究所と出会い、情報誌「月刊無職」のライター3期生として活躍することに。
好きなこと:内省、読書、ドラマ・映画鑑賞、猫と遊ぶことなど



キャリアブレイクを経験したきっかけ

――まず、キャリアブレイクを考えたきっかけについて教えてください。
当時はまだキャリアブレイクという文化が浸透していなかったのですが、もともと私の中では「ブランクを空けてはいけない」という考えがありませんでした。

最初のキャリアブレイクは「2週間ほどハワイに行ってリフレッシュしたいな」という目的があって設けた記憶があります。ちょうどコロナがはやり始めた時期だったので実際に行くことはできなかったんですけどね。

もちろん、「次の仕事が決まらなかったらどうしよう」という不安はありました。ですが、「キャリアブレイク中にしかできないことを経験したり、キャリアブレイクで何か気づきを得ることができるかも」といった期待や好奇心の方が勝っていたんだと思います。

――もともと「休みに対しての抵抗が少ない」のかなと感じたのですが、休むことに抵抗がないのは、昔からなのでしょうか?

たしかに、幼少期から家で休む時間が好きでした。両親が共働きで忙しいのに、学校で熱が出てしまったときは必ず迎えにきてくれたし、休んでも否定されない環境で育ったことは1つの理由としてあるかもしれません。

新卒時代も有休が取りやすい職場だったため、よく活用していました。手の込んだ料理を作るために、2時間休暇を取ったこともあります。自分が心地よく生きるために「休み」をうまく取り入れる感覚ですかね。

――なるほど。ではキャリアブレイクも、不安ながらもやむを得ず選択するものではなく、あえて選択したものなのですね。

そうですね。タスクオーバーになったり、限界を感じる前に、周囲の人へ相談しながら冷静に休みを取り入れています。

キャリアブレイク中に感じたこと

――キャリアブレイク中に感じた、良かったことと困ったことなどがあれば教えてください。
 
2回目のキャリアブレイクで、憧れだったゲストハウス暮らしをしました。

そこで出会う人たちは、みんな個性があったり、やりたいことが明確だったりして、みんなと関わることで自分の「ふつう」さに辛くなることもありました。だけど、出会った人たちのおかげで価値観が広がったのは間違いないので、勇気を出して経験してみて良かったなと思ってます。

すべてを通して困ったことは、お金以外はないかもしれません。その金銭面が大きな問題なんですけどね。キャリアブレイクはお金の不安を、どう事前に拭えるかという問題があると思います。お金があった方が、よりいろんなことにチャレンジできるということは正直ありますね。

私には実力がないと思っていても大丈夫

――情報誌「月刊無職」でライターとしてご活躍されておりましたが、Marinさんの文章がとても面白かったです!今後はライターとしてより羽ばたいていきそうですね。

ありがとうございます!ですが、もともとライティングが得意でライターになった、というわけではなく、たまたまライターに初挑戦することになった……という経緯があるんです。

「まだ実力がない」「1歩を踏み出せない」と思っている方に実践してみてほしいことがあって。それは「ワクワクする方へ、少しだけ行動力をプラスする」です。

私の場合は、会いに行ける推しには会いに行く、面白そうな交流には1人でも参加してみる、やりたいことを口に出してみる……とかかな。キャリアブレイク中は時間に余裕があるので、いろんなことに挑戦しやすいところも良かったです。 

私がライターとしての第1歩を踏み出した月刊無職という情報誌も、私が以前から推していた北野さん(情報誌「月刊無職」を運営するキャリアブレイク研究所の代表)の開催するイベントへ参加してみたことがきっかけでした。

参加したイベントで「月刊無職」の存在を知り、ライター募集をしていたため担当者へ連絡しました。それで、チャレンジする機会をいただけて。
だから「自信がなくても、飛び込んでしまって大丈夫!」と私は思います。

シーメイト(※)さんならコミュニティなどをぜひ活用して、人脈を広げていってほしいなと思います。私も経験したからこそ、今後はいろんな人の「やりたい」を聞いたり、人と人をつなぐお手伝いをできたらいいなと考えています。

※シーメイト:キャリアスクールSHElikesの受講生を指す名称。

キャリアブレイクは軌道修正のための手段

多少リスクはあるけれど、離れることによって回復し、よりよい状況にしていくだろう自分を信じている。間違えることもあるけれど、試行錯誤しながら人生を楽しんでいる感じ。

Marinさんが執筆された記事
キャリアブレイク研究所『月刊無職』「2023年12月号」より引用


世界を広げるために旅に出る、ひたすら内省に時間を割く、ただ休む。理由は何でも良いんです。私は今のところ「キャリアブレイクしなきゃ良かった」とは思ったことがありません。

キャリアブレイクで自分を見つめ直したからこそ、執筆した月刊無職でも「私は私らしく、働ける仕事や環境を手に入れる」という言葉が出てきました。休むためだけではなく、価値観を広げるためにも、キャリアブレイクの選択肢はあっていいのではないかなと思います。

――キャリアブレイクは休息を取る以外のメリットも多く、自分の人生を軌道修正させるためにも1つの選択肢として取り入れたいですね。Marinさんありがとうございました!


thank you
インタビュー協力:Marinさん X@m_14910724


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