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自由な形式で書かれた詩を収めています。幻想的な詩、物語的な詩、ナンセンスな詩など。
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2023年11月の記事一覧

全英オープン 【詩】

国旗が空に  〈全英オープン〉 この野には神が  〈全英オープン〉 西日が強すぎて  〈…

汐田大輝
8か月前
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ケロロ温泉 【詩/広告コピー】

冬の 縮こまった細胞を ほやかしてくれる温泉もよいもの ですが 特におススメなのが ケロロ…

汐田大輝
8か月前
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散歩の途中 【詩/現代詩】

視線が折れ曲がって 地面を這っていくと 隣町の犬に出合う (貴殿の名は ホモンクルスか) …

汐田大輝
8か月前
93

鳩山家の崩壊 【詩/幻想小説】

1. この家に カセイフがいたことは 気配でわかる 今では鳩時計の一部になり 時おり顔を覗かせ…

汐田大輝
8か月前
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眠りかけているのかもしれない 【詩/幻想詩】

(霧が濃くなってきたね) 通りを蒼いものが流れている (この先は急カーブのはず) スロー…

汐田大輝
8か月前
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水かしら 【詩】

街の あちこちから 水のようなもの 水かしら いいえ 水のようなもの 聞こえるかしら (し…

汐田大輝
8か月前
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振り子 【詩/現代詩】

フシギな 街に来た 詩が 振り子に... (比喩ではなく) ここにも あそこにも ゆら ゆら と (フォークが擦れ合ってしゃらんしゃらんと) (すきまから漏れていく透明なパセリスープ) あら まあ あれ 何かしら 〈どれがほんとの柱時計〉 パスカル こちらへ (デザートは柿かしら) 詩が 折り目正しく ゆれている 俳句も 振り子になって 新緑 フシギな街に

指先 【詩/現代詩】

指先が 撫でていた (なぜだろう) 何の変哲もない場所 黙殺された電車が 惰性で走る この用水…

汐田大輝
8か月前
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