ミリオン11thライブに「今」思うこと

※個人の感想です


 アイドルマスターミリオンライブ!の11thライブの詳細が先日発表されました。そのテーマは、アイドル一人一人にスポットライトを当てた「主演制公演」とのことです。
 11周年の新しい挑戦に、思うところはいろいろとあるのですが、これからこの新しい挑戦が始まっていくという時期である今だからこそ、後々のために思うところを書き残しておきたいと考えました。とはいえSNSで短文を連投するのはあまり好きではないのと、それをTwitterなどでやると後から見返すのが面倒そうなので、ここでつらつら書いていきます。

 あの10thライブツアーをやった後に来る11thがどんなものになるのか、様々な予想と願望がネット上に飛び交っていましたが、実際のところは想像がついていませんでした。まだMOVEMENT OF STARSも始まったばかり、楽曲も当然ながら出揃っていないのでその線を外すとなると、本当に何をやることになるのか……。
 そんな中で示された「主演制公演」という新しい形です。僕はアルバイトの時間と生配信の時間が完全に被っていたので帰りながら情報を追っていたのですが、ミリラジで一部情報を得た最初の感想は「なるほどね……そうきたか」でした。

 ミリオンライブ!の特徴、強みとしてクローズアップされがちなのはどちらかというと「全体の力」ではないかと考えます。そもそも765プロ自体が「団結」を社訓とするところであり、アニマスやムビマスも大筋のストーリーはそこを主眼にしていると言えるでしょう。ゆえに、その流れをほぼ直系で受け継いだミリオンライブ!では「UNION!!」という楽曲が生まれ、先のミリアニにおいてもそれぞれのアイドルの個よりはミリオン全体のストーリーを描いたような、そんなものになっていたと感じています。ミリオンにおける「皆でやる」ことの意義の重大さは、10thAct-4で証明されたと言っても過言ではありません。
 しかし一方で、この「全体の力」を構成するのは、39の、あるいは52の強い「個」です。どのアイドルもセンターに立って、主役として公演を作っていく能力があります。そうでなかったら「夢にかけるrainbow」という楽曲は存在し得ないはずです。そして今度の11thライブで、それが制作の側からライブという一つの明確な形で示されることになると僕は思っています。

 もちろん、様々な懸念もあります。もしこれを39人全員分やるとして、数年単位での大きなプロジェクトになることは確実です。果たして全員分きちんとやり切れるのかという気持ちも、ないわけではありません。また、9thまでの方針と異なり、現状のミリシタの流れとは違う流れでライブが展開されていくため、今後の新曲――それこそSTARDOM ROAD THEATERの楽曲や、周年楽曲のお披露目がどのように行われるのかがわかりません。昨年のミリシタ周年楽曲「グッドサイン」はライブだと10thAct-2で一度やったきりで、まだキービジュアルのセンターを務めた杏奈(夏川さん)は歌えていません。今年の「7Days A Week!!」も、センターである恵美(藤井さん)の11th不参加が決まったことで、今後歌える機会があるのかどうか、不透明な状態です。この点について不満を漏らすプロデューサーも少なからずいます。
これまでの周年ライブとは趣向を変えた新しい形のライブになることで(バンナムの梅木さんも、生配信で「新しい1stライブを作る」というようなことをおっしゃっていた)、今まで大事にしてきたもの、各々のプロデューサーが胸に抱えてきたものが欠けてしまうのではないか。そのような不安が漠然とあってしまうのも、まったく無理のないことです。

 しかし、ミリオンも11年続いてきたコンテンツです。1年1年コツコツと積み重ねて築き上げてきた宝を、蔑ろにはできません。そしてそれは、制作陣の方々が一番わかっているはずだと思っています。梅木さんもJUNGOさんも、長年アイドルマスターと、ミリオンと向き合ってきたプロです。少しずつ形作られて確かなものになった、ミリオンがそうである主幹は、そう簡単に見失うほど弱いものではないはずです。11年もやっていると、プロデューサーと制作陣との間で考えがぶつかってしまうことも、もちろんなかったわけではありませんが……不安を吹き飛ばして、予想をいい方向に裏切ってくれるだけのことをやってくれると、勝手ながら信じています。

 きっと、11thライブというどのブランドも経験したことのない新たな地平を前にして、ミリオンライブ!は変わろうとしているのだと思います。今回のライブのコンセプトといい、アイグラの実装といい、「みんないっしょに」だけではない39人だからこそ存在する無数のストーリーを、これから描こうとしている。その最初のページを、少なくとも僕という一プロデューサーは開いて、目撃しようとしている。ASのxRライブもそうですが、これだけ続いてもまだやれることって星の数ほどあるのだな、と思いました。
 11thライブがこのような今までと違う形になったのは、これが新しい挑戦の最初の1歩だからだと考えています。個人的には3rdツアーとか、デレのConnecTripとか、そういった感じで小規模の公演を積み重ねていく形が現実的かな、と思います。生配信でも、周年ライブとは異なるタイミングでもやっていけるよう進めているという話だったので、本当に注視すべきは11thライブが終わってから、ということになりそうです。主演制公演の中でやることになるか、別の形になるかはわかりませんが、「忘れ物」を回収する機会もしっかり設けてほしいところです(なるべく長引かせないように……)。

 プロジェクトが1年刻みだったグリ時代。2年刻みになったミリシタ以降10周年まで。10周年を越えて、さらに長いスパンでプロジェクトを立てられるだけの力が、今はあるのではないでしょうか。絶対間違いないような根拠があるわけではありませんが、輝かしい10周年イヤーを作ってきたミリオンの未来が明るいものになると、今は思っています。僕はそう信じていたいです。
 先がはっきり見えないからこそ、とりあえず今はアイドルたちの活躍を横で見ていたいと思います。新しい挑戦は、まだ始まったばかりなので。

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