質問の仕方ひとつで答えが変わり、見込み企業が増えるかもしれない話~インサイドセールスでの学び①~

私は自社サービスやホワイトペーパーの資料ダウンロードユーザーに向けてインサイドセールスで営業をしている。

自社サービスの営業をする中での日々の気付きや学びをTipsとしてnoteに書いて、下記のマガジンにまとめてみることにした。

これから資料ダウンロードサイトを活用していきたい方、あるいは資料ダウンロードによるリードの活用にお悩みの方の課題解決に繋がればと思い、私自身も方法を模索中ながら発信していく。

※あくまでも持論で営業をする中で感じた個人的見解で、必ずしも正解とは限らないのでご了承ください。

ダウンロードの目的をいきなり尋ねる営業担当はリードを殺しているかもしれない

「資料をダウンロードされた目的を教えてください」
「資料をダウンロードされた経緯を教えてください」

上記2つはどちらも資料ダウンロードユーザーへの営業のフックとなる質問だが、言い方が微妙に異なる。

個人的には後者の質問の仕方のほうが、その後の営業に繋がりやすい気がする。
(ただし、相手に時間の余裕があるときに限る。
時間に余裕がないときはそもそも話を聞いてもらうことすらできないので、別途お話できる時間をいただくのが一番だ。)

こう考えた理由は
・相手からより多くの情報を得やすく、提案に繋がりやすい
・情報を多くもらうことにより、的確な提案をしやすい
ことにある。

まず後者の質問のほうが相手からより多くの情報を得やすく、提案に繋がりやすい理由について。
「資料ダウンロードの目的」と聞かれると、資料をダウンロードした方の多くが「情報収集目的」と答えがちだ。
(資料ダウンロードユーザーの中には、めんどうな営業を避けるためにあえて「情報収集目的」という方も多い。)

質問された側からするとサービス詳細を知りたくて資料をダウンロードしたのだから、この回答は当然だろう。
サービスについて興味関心の高いユーザーはそこからさまざまな質問をしてくれるかもしれない。

しかし、本当にあくまでも検討段階のユーザーはどうだろう?
「情報収集です。なので、資料拝見させてもらい興味あればこちらから連絡させてもらいますね。」
という会話で終了してしまいかねない。

これで「情報収集段階だったから、薄いリードでした」と報告している営業担当がいるとしたら、それは過去の私だ。
「せっかくの接触機会、殺しているのは自分だろうが!」と今の私は、過去の私をぶん殴っていることだろう。

ダウンロードの目的ではなく経緯を聞くメリットについて

比較すると、最初に「資料ダウンロードの経緯」を聞いたほうが相手にどうしてダウンロードしてもらったのか順を追って話してもらいやすい。

営業をする際には、営業する側が説明で多く話すよりも営業を受ける側が多く話をする状態をつくるのが理想的と言われている。(そのソースがすぐに出てこなかったが。)

「資料ダウンロードの経緯」を聞くのは、自然に序盤から相手に話をしてもらう機会をつくりやすい質問だと言える。

逆に「目的」という聞き方をしたときに短絡的な答えが返ってきたら見込み度が低く、熱量の高い回答がもらえたら見込み度が高い可能性があるため、企業のソートはしやすいかもしれない。

もしあなたの会社に来る問い合わせが潤沢で、むしろ営業をするリソースがないほどに困っているのなら見込み度の高い企業のみを絞り込むために「目的」を聞くのが有効なのではないだろうか。

とはいえ問い合わせやリードの件数が多すぎて困っているような企業は、多くはないはずだ。
ダウンロードしたユーザーから見込みの高い企業をソートするよりも、せっかくダウンロードしてもらって接触できたユーザーの見込み度を会話の中で上げていくほうがずっと大事なのではないだろうか?

「情報収集段階のユーザーばっかりじゃん!マーケ担当、もっと受注に繋がりやすいリード持って来いよ!」と言うだけの営業よりも「せっかく集めてくれた大事なリード、有効に使わせてもらうぜ」という営業のほうがずっとカッコ良いし仕事デキるし評価高いし絶対モテる。

急がば回れ!目的よりも経緯をまず聞いたほうが結果として営業効率化に繋がりやすい気がする

もうひとつの経緯を先に聞いたほうが的確な提案をしやすい理由については、自分の経験則によるものだ。

以前、私が最初の質問として「資料をダウンロードされた目的を教えてください」と聞いていたとき、目的は聞いたものの「どうしてその目的に至ったのか?」を聞きそびれたまま提案をしたことがある。

その文脈を読み違えたために、検討外れな提案となり受注することもなかった。(担当者の方がまともな判断をしてくださったおかげで、不幸な受注が起きずに本当に良かったと思う。)

今はさすがに目的を聞いておきながらそれに至った経緯を聞きそびれることはないが、私は自身の経験から「営業の初心者こそ、いきなり目的を聞くのではなく、経緯を聞く」のを大事にすべきだと思う。

特に私は無駄に豊かな想像力から「こうなのではないか?」と勝手に創造してしまう節があるため、抽象的な「目的」の回答により具体的な「経緯」を聞いていなくても分かったような気になってしまうのだ。

経緯を先に聞いて、具体的な話から「それでは今回うちのサービスに興味を持ってもらったのはこういう目的ということでしょうか?」と確認することで認識違いによるミスは減った気がする。

そうでなくても目的を最初に聞くと背景がよく分からず経緯を聞き直すことになるため結局全体像を知るまで遠回りになったり、目的を聞いただけの段階で詳細を知らないまま提案を求められて的外れな回答をしてしまう可能性が高まる気がする。

それは営業担当にとっても、せっかく興味を持ってくれた資料ダウンロードユーザーにとっても不幸なことだ。

遠回りをしてでも経緯を聞いたほうが、背景の深堀りがしやすくより的確な提案に繋がりやすいと思う。

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営業Tipsまとめやってます!


資料ダウンロードユーザーに向けてインサイドセールスで営業する中での学びをTipsとしてまとめて最低でも週に1回くらい上げていこうと思ってます。

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