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今日のよりみち読書。

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一冊の本から連想した1000字くらいのエッセイをゆるゆると綴ります。週1更新が目安。読書会のサイト「よりみち」から転載した文章です。https://yorimichi.info/
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記事一覧

自分の目で見たものを、かく

「一生に一度は映画館でジブリを」のキャンペーンをきっかけに「風の谷のナウシカ」と「ものの…

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わけのわからない人生の垢。

ものごとを続けていくと、何かが蓄積してしまう。生活の垢のような、何かが。 胸をはって「〇…

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怒りは自分のテリトリーを守ってくれる。

周りに「怒らない子ども」がいる。 他の子に意地悪をされたとしても、やられっぱなしだ。大好…

39

原点に立ち返る場所としてのジブリ。

「一生に一度は、映画館でジブリを」を知ったとき、自分はジブリ作品とともに大人になったのだと…

40

ちっちゃいきらきらしたものを詰め込んだ宝箱。

大人になっても、宝箱を持ち続けている人はどれくらいいるのだろう。 もともとディズニーのク…

48

別の人の生き方に憧れたら、池平撤兵さんの『ふつうのいるか』を思い出す。

高校生のころまで、絵は私の味方だった。 自分のことは大嫌いだったけれど、自分の描く絵だけ…

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別れは、寄せては返す波のように。

「喪失感」は、誰か大切な人と別れた直後にやってくるものだと思っていた。 恋人と別れたとき、家族を亡くしたとき、友人が遠くへ行ってしまったとき。その直後に別れを惜しみ、ひとりになったときにまた余韻に浸る。思い出の品を眺め、懐かしみ、場合にはそんな湿っぽい自分を叱咤激励して物を捨てたり、整理し直したりする。 決められた儀式や工程を経て、心の中で別れを告げる。この工程は、喪の仕事とも言われている。 ただ、心の中で別れを告げるのはそう簡単で分かりやすいものでもない。 実際

余分なものを削ぎ落したその先に

いつから、目の前のことに集中できなくなったんだろう。 「楽しいから」じゃ足りなくなって、…

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