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要約 『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』 著者 出口保行

本書とは

よかれと思って子どもに「呪う言葉」を使ってませんか?

本書は、親がついつい使ってしまいがちな便利な言葉が、適切に使われなかった結果、犯罪に走ってしまった子どもたちの実例を挙げながら、犯罪心理学者の著者が子育てでやってはいけないことを解説した本です。

実際に起きた事件を引き合いにして、「その時その言葉を言われた子はどういう風に受け止めたのか」を紹介しています。自分の子育てに自信がある人、逆に自信がない人、どちらにもドキリとさせる、そんな一冊です。

読んだあとは必ずいつも以上に丁寧に子どもの話を聴きたくなるでしょう。


◆本文要約◆

1.呪う言葉とは?

子どもに社会の最低限のルールを教えるのは大人や親の務めです。また、子どもに期待しない親はいないでしょう。しかし、親がよかれと信じて伝えても、子どもの反応は、思った通りでないばかりか、反発したり、非行や犯罪行動となって表出してしまうことさえあります。なぜでしょうか?

例えば、ワタルは両親から「みんなと仲良くできない子はダメ」と言われ続けてきました。一方的に「みんなと仲良く」を言われ続けたワタルは常に人の顔色をうかがう子になってしまいました。ワタルのように自己主張を許されなかった子は、人を批判できないため自己決定する力が弱く悪い方へ流されやすくなります。ワタルは「この子とは仲良くできない」という大事にすべき自分の本心と、「仲良くしなければならない」というしつけの間で引き裂かれますが、親に愛されたい一心で、自分の本心を捨ててでも、周りに合わせる人間になりました。一見、「みんなと仲良く」できても、ワタルは幸せでしょうか?社会に出ていけるでしょうか?無論、幸せでもなければ、社会に出たら悪事に巻き込まれるかもしれません。このように、一見正しくても、子どもを不幸にする言葉が「呪う言葉」です。


2.理想を押しつける親の声かけは、子どもを追いつめる

なぜ親が良かれと思った言葉が「呪う言葉」に変わってしまうのでしょうか?これには親の「確証バイアス」と子どもの「主観的事実」、という2つの要因が関係しています。

続きは以下からお読みいただけます。

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