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著者 『未来のイノベーターはどう育つのか ~子供の可能性を伸ばすもの・つぶすもの~』著者 トニー・ワグナー

今生徒たちが身につけなければならない最も重要なスキルは、新しい問題を解決するために、新しい知識に関心を持ち、新しい知識を作り出す能力だ。 185ページより

●はじめに

本書は、150人以上の新しい製品や、仕事を生み出してきたイノベーター本人、そして両親や先生にインタビューをし、彼らがどんな環境で育ち、どんな教育を受けたのかを紹介しています。

イノベーターを育てた親や先生が大切にしていのたは「遊び」「やる気」「目標」でした。では親や先生たちは、どのように遊ばせ、やる気を引き出し、目標を育てたのでしょうか。

●本文要約

1.イノベーターとは


イノベーター(社会を変える人)とは、新しい価値のあるアイデアを考え、それを実践し、社会を変えていく人を指します。イノベーターというと私たちはスティーブ・ジョブズのようなハイテク人材を思い浮かべます。ただ、非暴力運動でインド独立を導いたマハトマ・ガンジーは社会イノベーターであり、また、アメリカの公民権運動を導いたマーティン・ルーサー・キングもイノベーターです。多くのノーベル平和賞の受賞者は、歴史の流れを変えたという意味で社会イノベーターといってもよいでしょう。

1990年代後半、アメリカではハイテク人材、科学技術人材の不足から、若い人たちに科学、技術、工学、数学を集中的に教える教育(STEM教育)を取り入れました。しかし、本書で、著者が150人以上のイノベーターにインタビューを行ったところ、社会を変えるイノベーター達の共通点はSTEM教育ではなく、それ以外の時間、具体的には「遊び」「読書」「好きなこと」を行う時間を豊富に持っていたことでした。また、親もその時間を支援していたこと、先生やアドバイザーに既存の教育や仕組みを嫌う人の存在がいたことも共通していました。

2.子どもを尊重する親の姿勢は子どもの情熱を育てる


イノベーターの子ども時代を調べて分かったことは、親の子どもへの信頼の高さだと言います。親は子どもが好きなことをサポートし、子どもは「好きなこと」を深めると、その結果として、情熱とやる気を持った人間に育つ、と言います。実際、子どもの希望を叶えるために転居するなど、イノベーターの親には、子どもを対等な人間として扱い、子どもの願望を尊重する姿勢が共通していると言います。

3.変わった大人の存在がイノベーターを刺激する

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