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9/26特別ウェビナー OMUSUBI×BOTANIC 2つのロス問題への挑戦

こんにちは、会社員をしながらフラワーフォトグラファー/ライターをしているshionです。先日、Twitterにてたまたまお見かけした、こちらのイベント。【9/26 特別ウェビナー】OMUSUBI×BOTANIC「2つのロス問題への挑戦」
フラワーロスとライフロスという、2つのロス問題がテーマであった。が、個人的に関心があるフラワーロスについて、主にまとめ、知識の浅いライフロスについては、少しだけ綴っておくことにする。

*BOTANIC上甲さんによる…
フラワーロス 日常と特別を彩る花業界の課題


フラワーロスには、3つの異なるロスがある。一つ目は需給のミスマッチ。主に生産地でのロスがこれにあたる。コロナ渦で、冠婚葬祭、卒業式や入学式など様々なイベントがキャンセルになり、生産地でお花を出荷しても市場で出回らず、余ってしまう状態だ。二つ目は店舗でのロス。これは、彩り豊かなに品揃えすると、どうしてもお花屋さんでロスが生じるそうだ。日にちが経ったお花は値段を安くしたり、小さなブーケに束ねて、販売方法を工夫する。それでも農林水産省によるデータによると、店舗でのロスは、少なくても全体の1~2割にはなってしまう、とのこと。三つめは、フラワーディスプレイによるロス。1日限りのイベントにおける装飾や、冠婚葬祭などによる短期間での使用後のロスだ。1度使用したお花を、また消費者に売りなおすことはできない。しかし、まだまだ新鮮で、廃棄してしまうには勿体無い鮮度だそうだ。上甲さんによると、これら3つのロスに、同じ解決策が当てはまることはなく、全て異なるアプローチが必要だそうだ。

需給のミスマッチを減らすために、販売者が生産者さんと連携する必要がある。販売者が店舗での消費者ニーズを汲み取り、生産者に対応してもらう。情報を流通させるのだ。また、「霽れと褻」というサブスクだと、オーダー制なので、事前に数量が把握できるから、生産地でのロスが減る。これにより、需要と供給のバランスが保ちやすい。一方「Lifft」というオンラインサイトでは、オーダーをもらってから、生産者に採花を依頼するそうだ。

店舗でのロス削減には、ニーズの分析を徹底して、店舗だけでなくオンラインでの販売システムを構築すること。
フラワーディスプレイによるロスには、1度使用したお花を販売しなおすことはできないため、新鮮なお花を染料に姿形を変えて、染め物作家さんに提供して、対応しているそうだ。

このように、生産者・卸売業者・販売者が個々で活動するのではなく、連携して情報を流通させることが大事だ、と上甲さんは語る。

「需給のバランスが取れなくなると、値崩れしやすいのでは?」という質問に対し、「消費者にむけて、産地の紹介・花の魅力・飾り方を提案するのはいいが、安く売ることは良くない。適正価格で売ることが業界のサスティナビリティを高めることに繋がるだろうから」
上記のように回答していた。

*OMUSUBI井島さんによる…ライフロス ペットの家族化と殺処分の現状

井島さんは、保護犬猫マッチングサイト「OMUSUBI」を運営。犬猫を保護する団体とペットを飼いたいと望む消費者を結ぶサイトだ。
マッチングで解決しなければならないのは、ミスマッチ。飼育放棄やネグレクトを避けるため、相性のよいマッチングをガイドする。
殺処分数は一応、年々減少傾向。平成30年は年間3.8万匹だそうだ。コロナの影響で、ライフスタイルが変化したためか、「OMUSUBI」の登録者数は2倍に。在宅勤務などにより、家で過ごす時間が増えたことから、犬猫を向かい入れたい人が増えた。一方で、経済状況の悪化から、犬猫よりも自分の生活を守るために、とペットを手放すという事例もある。最悪の場合は、飼育放棄やネグレクト。これらを避けるために、相性の良いマッチングをガイドするように「OMUSUBI」の運営に努めている。

繁殖・販売レイヤー、飼育レイヤー、保護レイヤー、それぞれの立場によって解決策が異なり、この点ではフラワーロス問題と同じだ。


井島さんによれば、ライフロス対策は、まずは関心をもつことから、だと語る。どうしても殺処分と聞くと、深刻な問題だと捉えがちだが、まずは近所で見かけた犬猫に興味をもつ。可愛いなと思う。それが第一歩だそうだ。
私自身もつい先日、ペットショップを覗き、可愛い子犬たちを見つけ、時間を忘れて見入ってしまった。一緒に眺めていた夫が一言ボソッと「売れ残ったら、殺処分になっちゃうのかな…」と呟いた。この一言で、もともと関心のあったフラワーロスだけでなく、ライフロスについてもアンテナをはることができ、このイベントに参加するきっかけにもなったのだ。

ペットショップ以外でも、「OMUSUBI」というサイトがあることを、犬猫好きの皆さんには知ってもらいたいし、自分たちが犬猫を向かい入れる際は是非活用したい。



*BOTANIC
https://www.botanic.in/

*OMUSUBI
https://omusubi-pet.com/

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