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4/13〜17 清明のお菓子「花筏 -はないかだ-」

提供:4/13(月)〜17(金)
菓銘:花筏 -はないかだ-

盛りを過ぎ、うららかな水面に舞い降りた桜の花びらが連なり流れていく様を筏(いかだ)にたとえた惜春の風物詩、花筏を山の芋を使った薯蕷(じょうよ)きんとんでおつくりしました。中は小倉餡です。
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流れる水の清々しさが秘めるのは春のいのちの力強い脈動。山川の水、海の潮のみならず、まばゆいばかりに青さを増す木々の枝や艶めく花々が匂うのもその内に水が流れていてこそ。
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私たちのからだも約六割が水分です。食事や飲み物で摂取した水はからだの中で代謝され、血液や体液となり、栄養や老廃物を運ぶ大切な役割を担います。
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ではたくさん飲めば飲むほど良いかというと、その人のからだが処理できる以上の過剰な水分は消化吸収や水分代謝の力を弱めてしまいます。十分に排出できない水が溜まるとむくみや冷え、全身のはたらきやめぐりを鈍らせる一因に。
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補給上手はめぐらせ上手。おなかが弱い、むくむ、めまいがするなど不調を感じている方はこれから気温が上がる季節、水分補給は常温以上のものを少量ずつ。野菜たっぷり塩分控えめのお味噌汁やスープで食事として摂るのもおすすめです。


**◎志田円さんの季節の一句 **

「惜春や無垢なるものは無垢のまま」

草木禽獣虫魚がかそけき春の気配から、仲春の長閑な陽光の春を過ごし、華やぎうごめいたそれらの身に残るのは春の無垢なる息吹。
春がたとえ終わろうとも、無垢な光を宿した生命は無垢なまま次の季節でも命をつないでいってほしい。
華やぎが去る寂しさに、その願いを込めた句です。
そしてそれは春の記憶を宿す私たちにも同じ願いを。

作:志田円
福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人。
*句・解説ともに著作権は作者に帰属します。

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