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4/4〜11 清明のお菓子『花筏 -はないかだ-』

提供: 4/4〜11
菓銘: #花筏 -はないかだ-
求肥練切 | 小豆こし餡
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花散らしの雨になりましたね。名残の花をお菓子でどうぞ。清らかな川に舞い散る桜の花びらが連なり流れてゆくさまを筏にたとえた花筏、今回はひさしぶりにつなぎに甘い餅生地、求肥を使ってあっさりとした練切に仕上げました(帯のような成形に薯蕷の生地は向かないのです)。中は小豆のこし餡です。
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毎年この時期の門出の日には桜が咲いていてほしいと思いますが、今年は花冷えにためらうこともなくどこの桜も我先にと足早に駆けてゆきました。小学校の入学式には少し早かったでしょうか。いまだマスクで隠されたままではありますが、新しい出会いにたくさんの笑顔がほころび、いつまでも瑞々しく咲きつづけますように。
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◎季節の一句
『一片の落花柔きに生を知り』
落花は桜の花びらのこと。桜の花が散ることはその花期の短さからも、命のはかなさにたとえられ、古から美しくあわれであるといわれる。手のひらの一片の花びらは握りしめるには柔らかすぎ、しかし確かにしっとりとその存在を伝えてくる。まごころの生はかくに大切にしなければならない。
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作: 志田 円/福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人
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#二十四節気 #清明

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