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社員インタビュー:社内ワークで経験を積み、未経験だった開発案件を担当

品質管理部門の仕事をしていた前職での悩みは、慢性的に忙しくそれが改善されない状況。理想的な手法を実践できる場としてエクスモーションを選び、今では未経験から開発の仕事を担当するまでになった桜井さんに、これまでの歩みを聞きました。

シニアエンジニア 桜井 達也

前職では、車載系の組込みソフトウェアを開発する会社でテスト専門チームに所属。2019年6月、30歳でエクスモーションに転職する。入社後3年は品質保証系の業務を担当していたが、その後かねて希望していた開発プロジェクトに移って今に至る。

入社の動機~「何を」開発するかより「どう」開発するかに興味があった

前職では入社以来ずっとテストの仕事をしていましたが、製品の規模が大きくになるにつれて開発もテストも負荷が増し、それに合わせて人を増やすということの繰り返しで、そうした開発のありかたそのものに疑問を感じていました。品質保証部門では、部分的なテストでもシステム全体を見ながら行いますし、複数の製品に関わる機会も多いことから、全体の最適化が気になるようになったのかもしれません。

より効率的に進めるための手法については自分でも勉強して工夫してみたのですが、安易に取り入れると全体としては逆効果ということもあって難しい。それならば、そうした開発手法を実践している会社で働くのも一つの方法だと考えるようになりました。ただ、どういう業態の会社なら希望の仕事に就けるのかは不明でした。サプライヤーだと、いかに専門性が高くても、取引先のメーカー次第で手法が選べないこともありますし、上流であることを求めてメーカーに入ってしまうとそもそもソフト開発から遠くなってしまう。そんな中で出会ったのがエクスモーションでした。

転職活動で企業の話を聞いていると、多くは「自分たちは何を作っているか」という話になるのですが、エクスモーションは違っていました。「今こういう課題があり、自分たちはこう解決しようとしている」であったり、逆に「自分たちはこういうところが弱いので強くしていきたい」であったり、まさに手法の話が中心で、自分にとっては「これだ!」と思えたのです。

現在の仕事~お客様との信頼関係を築き、未知の仕事に挑む

入社当初は品質保証のプロジェクトに入り、前職に近い仕事をしていたのですが、テスト以外の仕事にも携わってみたいという希望が受け入れられ、今は自動車の開発環境を整備するプロジェクトの一員として、いわゆるCI環境の構築を担当しています。

具体的には、エンジン、カメラ、自動ブレーキなど自動車の複数の要素について、シミュレーター上でテストができる環境を作ろうとしています。これまでは、こうしたテストは自動車そのものを使って行うしかありませんでしたが、シミュレーター上でテストできれば自動化も可能になるなど大幅な効率アップにつながると期待されています。

過去に例のない試みだけに新しい技術を使う機会も多く、我々もお客様も正解が分からないなか、自分が出した提案を「やってみよう」と言ってもらえるのは大きなやりがいです。ときには、提案はしてみたものの「本当にこれでよかったのか?」と不安になったり、お客様のほうが迷ってしまうこともありますが、それも全く新しいことだからこそ。お客様としても我々のことを社員同様に考えてくださり、何でも率直な意見をいただけますし、「こういう考えでやっている」という説明もしっかり聞いてくださって、とてもよい関係で仕事ができています。

社内で話を聞くと、こういう関係はどのお客様との間でも共通しているようで、エクスモーションがお客様に信頼され、よい関係を築いているのを感じます。将来的に今とは違うお客様を担当することになっても、安心して仕事ができると思っています。

業務外の活動~未経験の開発業務に向け、社内ワークで力をつけた

入社前はテストの仕事しか経験がなかったため、開発に携わるためには学ぶべきこともたくさんありました。そのために役に立ったのが、実務とは別に取り組む社内ワークです。

エクスモーションには月に2回、全員が自社に戻る「社内ワークデー」があり、その中でさまざまな活動に取り組みます。僕の場合は、入社直後から約1年参加していたETロボコン(ETソフトウェアデザインロボットコンテスト)活動がとてもよい経験になりました。

活動で行う作業は、まさに実務で行っていることと同じです。複雑に絡まった要求について、要・不要を見極めて抽象化し、モデルを書き、それをコンサルタントにレビューしてもらう。こうして、「モデルを書いてはレビューを受ける」過程を繰り返しているうちに、実務と同様の経験を積むことができたのです。

実は、現在実務で担当中のプロジェクトに入るとき、初めての開発業務に自信が持てず、先輩のコンサルタントにも「足を引っ張ってしまうかもしれない」と伝えていました。それが、実際に仕事が始まってみると「できるじゃないか」と言ってもらうことができた。そうやって現場で通用する力をつけることができたのは、社内ワークの経験のおかげだと思っています。その後も、社内ワークで学んだことを実務で発揮し、新たに学ぶべきことが見つかれば社内ワークに参加して弱点を補う、という形で技術を磨いています。

エクスモーションで得られたこと~開発を効率化する「抽象化」の意味が分かった

今、仕事をするなかで最も強く意識しているのは、「抽象化」とそのための「オブジェクト指向」です。これらの概念は、前職時代から言葉としては知っていましたが、「そういう考え方があるのだな」という程度で、何がよいのか、また、自分たちがしていることと何が違うのかは分かっていませんでした。

たとえば以前の自分は、「抽象化」といえばただ「シンプルにすること」だと思っていました。その結果、情報が10あれば3に減らすというように、ただ単に減らすことで必要な情報まで削ってしまっていたのです。それが、オブジェクト指向を学ぶことにより、「変化しやすい部分としにくい部分をどう切り分けるか」が重要なのだと理解できました。

開発の仕事に移って1年ほど経ち、できることも増えましたが、苦戦している部分もあります。とくにCI環境の構築に必要なAWSやGitHub、Dockerなどについては、まだ学ぶ必要があると感じています。ですが、「抽象化」の概念がわかっていれば、個別の技術はあとからでも学んでいけるもの。いわば開発の基礎ともいうべき「抽象化」への意識は、エクスモーションに来たからこそ身についたものかもしれません。

将来の展望~戦略を立て、技術を活かして実践する「技術参謀」を目指して

僕自身が目指したいのは、肩書としてのコンサルタントというより「技術参謀」になることです。前職も含め、これまでの経験から感じるのは「いくら技術を持っていても、うまく適用できるとは限らない」ということです。「技術参謀」とはエクスモーションが掲げている独自の言葉ですが、そこには、戦略を立て、技術を活かして実践する、そのトータルの能力が集約されていると僕は思っていて、だからこそ、「自分は技術参謀だ」と胸を張って言えるようになりたいのです。実際は、自分の周囲のコンサルタントはみんな技術参謀的なので、「コンサルタントを目指す」でいいのかもしれないんですけどね。(笑)

今の自分はまだ、課題の解決方法を決めるに当たって「自分のやり方」に固執してしまう部分も感じていますが、本当は、「課題がこうだからこうするのがよい」と言えてこそ技術参謀。そうなるためには、もっといろいろな現場を経験する必要があると思っています。そうした多様な経験を積むという意味でも、さまざまなプロジェクトが動いているエクスモーションはとてもよい環境です。

そうした経験を積んだ上で、自分が技術参謀として具体的にどういう方向に進みたいのかはまだ明確ではありません。ただ肩書については、会社に「こんなポジションがほしい」と希望を出せば作ってくれそうな気もするんですよね!そんなふうにエンジニアのことをよく見てくれていて、変えるところは変えようという雰囲気があるのも、この会社の魅力だと思っています。

インタビュー/文 Ms.K-Exm

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