「自分。をプロデュース」するアプローチについて考える


ネットサーフィンしていると、「本田翼、マツコ会議出演!」の文字を発見。同年代のタレントとして彼女のことを好きな私は、リアルタイムで見ることにした。

本田翼は1992年6月27日生まれのモデル出身のタレントだ。私は彼女のモデルとしての仕事がめちゃくちゃ好きだ。彼女は服や鞄、メイク、その時アピールしたいものをちゃんと自分なりに因数分解して最善解を見せてくれる。良い意味で、彼女がモデルの写真を見たときに彼女ばかりに目がいかないのだ。これが出来るモデルは案外少ない。
女優の仕事の方は突出した部分は無いけれども、はやり第一線で見られる仕事をしているからか「非常に華がある」という面はあると思う。

本田翼ちゃんののスタンスを「全方位外交」と評していた。マツコさんがベタ褒めするのあんまり聞いたことないから、「スターダストからお金貰ってる?!」ってくらいの褒め方にマツコの計算が見えて面白かったのだけれども、本田翼ちゃんのやり方は非常にクレバーで戦略的で、ニーズを理解して、構成していくやり方は今の時代にフィットしている。
興味のないコンテンツしか観ない人が多いのなら、その人の興味のあるコンテンツをやれば良いのである。

こんなやり取りがあった。

マツコ「本田翼という人がかけてる網は、私らみたいな偏った網ではなく、世界の7つの海すべてに満遍なく投網されて。ゲームから、料理好きから、単純に翼ちゃんが好きっていう男連中から、憧れてる女のコから、全部。すごいですよこれは。…若干の計算はあるのかっていうね」
本田翼「あっ、でもちょっといま電波が良くなかったかもしれないですね」 
マツコ「聞こえないふりをしたっていうのが答えだと…。でも、それを気づかせないようにさ、あっさり通りすがりのようにやれてしまうてっていうのは、すごい1つの才能だと思うのよ。嫌味なわけじゃなくて、愛とビジネスを両方すごくバランス良くできるっていうのは。だからこそ支持されてると思うのね。それが露骨な人もいるし、どっちかしかない人だと、ここまでの数にはならないと思うんだよね。そこが人と違うところだと思うのよ、翼ちゃんが」

番組内でも言及していたけれども、動画の男女比を6:4と分析し、どちらにも需要があるようにと、スキンケアしながら漫画談議をしていた。上手い……と私も思いましたね、ええ。しかも漫画、翼ちゃんのお兄ちゃんの関係もあるけど、少年漫画を中心に紹介。視聴者を置いてないなぁ…と感心したものである。(シンプルに翼ちゃんがかわいい)

興味のない層を自分の方に惹きつける、というアプローチとしてのゲームというコンテンツは彼女の支持層と別のところであろうし、非常に面白い。


自分の興味のない層へのアプローチを強化するプロデュースをするタレントもいる一方で、自分の持っている層へのアプローチの強化を優先するタレントも勿論いる。

前田裕二社長のラジオにゲストとして、大倉忠義さんが呼ばれた際、面白い話をしていた。(数回の投稿で何となく感じている方もいるかも知れないが、私は嵐と関ジャニ∞のファンである。)

今のメディアに、ついてこうと思うと永遠に合わないけど、止まっているとぱちっと合う瞬間がある。

ネットというのは、即時性を大事にしている、超偶像メディアである。

他方、ラジオは大多数に発信しているようで、1;1である。ただし、最近のラジオは、ちらちらとネットが映っちゃっているのが良くない。
「遠いんだけど近い、近いんだけど遠い」

今の時代、娯楽は多くて、可処分時間を取り合っている。

コンテンツの価値は変わる必要はないが、テレビとかラジオはビジネスモデルを変える必要がある、コミュニティと向き合い、お客さんに合わせる必要があると述べていた。

規制されて規制されてとなるとテレビの方が強いのではと大倉さんは言っていた。

YouTuberについてもこのような変遷を歩んでいると言っている。

第1段階 テレビラジオ限られた人ができる
第2段階 全員チャンネルが持てる。全員表現者時代。
第3段階 テレビラジオも出られる人が評価される。

今の時代、自由がなくなっていて表現の自由があるはずなのに、すべてのコンテンツが面白くないなと思ってしまう。「これが普通でしょ?」と思うことをしたくない。叩かれてもいい、と大倉さん。

「生放送」は楽しい。ある程度話せる。テレビもそうであってほしいとも語っていた。

規制があった方が自由が効く。「これはOK、これはダメ」を見極めることが大事だとも。

ゴールデンボンバー鬼龍院翔は「優れるのではなく異なるで売れる」をしていると言う。ガイドラインを読み込む。ギリギリ行けるところをやる。

影響力ある人が規制のギリギリで挑戦する。それがかっこいい。

関ジャニ∞は、「関ジャニ∞TV」というファンクラブ会員しか見ることのできない部分でのコンテンツを公開している。有料コンテンツの中で、「ある程度自由に振る舞える」それは、ファンとタレント、双方にメリットがある。顧客内満足度を上昇させようという試みだ。

本田翼、関ジャニ∞、相反するアプローチに見えるけれど、どちらも非常に戦略的で考えられており、賢いなぁーと感心する。

自分を売り出す際、どうしていけばより魅力が伝わるかを考えるのは必要不可欠だ。(それが芸能界という場所でなくとも、日々の生活の中での「脚色」は必要だ)

魅了的なラベルが貼れるように、自分自身がどう他者へアプローチしていけばよいのか、考えていきたい。

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