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母になると人前でおっぱい出せるらしいんやが

時は遡って、昨年の夏。出産した翌日に、祖母から「母乳出たかい?」と連絡がありました。※祖父母含め家族は「母乳でもミルクでも何でもええ」という考えです。
母乳は産後3日ほど経ってから出ることが多いらしく、祖母にそう伝えて、私は『そっか〜、母乳かあ〜』と不思議な気持ちになりました。
実際、胸は岩のようにパンパンだったこと、助産師さんに「母乳が出そうなおっぱいしてるね!」と言われたこと、母も祖母も母乳がたくさん出たことから、赤ちゃんに母乳を飲ませられそうだと思い、楽しみに待ちました。

そして、産後3日め、ポタ…ポタ…と出ました。ほんの5〜10mlくらいずつですが、初乳を飲んでもらえてよかったです。退院する時は、30mlほど出るようになりました。
はじめて母乳を見た時『アカーン!!妊娠中オレンジジュース飲みすぎたわ!お子!それ母乳ちゃう!オレンジジュースや!』という色をしていましたが、初乳は黄色いらしいです。


さて、家に帰ってから、うーん、家族の前でおっぱいを出すことが恥ずかしくなりました。

これ、全く共感してもらえなくて、少しも気にしないというママさんが多いです。「うちのお姉ちゃん、授乳ですぐポロリするからこっちが恥ずかしいよ〜」と言う男性の知り合いもいました。目の前で授乳をする人もたくさん見てきました。
赤ちゃんにとっては大切な食事だし、うだうだ言ってられないというか、そこは分かるんですけどね、今のところ私が圧倒的少数派なんです、変なのでしょうか。


授乳を10日間ほどしたけど、人と同じ空間でする授乳に慣れないままでした。真夏で別室に行くのも暑くて、家族に「授乳するから出てって!」とも言えなくて、だんだんとミルクのみを飲ませるようになりました。(その10日間も、父がいる時間はミルクのみでした。同性の前でもとんでもない気持ちになるのに、異性の前だなんてとんでもねえ…)
そうすると、ポタポタと出ていた母乳はピタッと止まり、産まれて約2週間でミルク育児になりました。

粉ミルクは、母乳により近い栄養分が入っているので、粉ミルクに対する不安はありません。ただ、母乳が出たのに、私の気持ちの問題で止めてしまったことは悲しかったです。悔しかったです。


産前、母乳が出なかったらミルクにしよう!母乳が出たら母乳にしよう!と思っていましたが、母乳が出てもミルクを選ぶ理由があることを学びました。さまざまな理由で授乳を苦しいと思う人もいることを、内一つの理由で身を持って感じることができて良かったです。



時は戻って、今。ミルクのメリットをたくさん感じています。経済的デメリットはありますが、ミルク育児の精神的余裕をお金で買えるなら、お安いものです。

精神的余裕とは、「乳首切れた、血でた」とか「母乳で服汚れた、くさいよ」とか「搾乳しないとおっぱいパンクしちゃう」とか、それらが解消されることですが、私の思う一番は「赤ちゃんのお食事タイムを分担できること」です。
赤ちゃんであればあるほど、時間ランダム制のお食事タイム〜泣き声を添えて〜が用意されるので、大変です。私にとっては大きなメリットでした。


もうすぐ粉ミルクを卒業しますが、お子は未だ熱もしたことがありません。ミルクで育ったけどたくましい子だよー!と、あの頃の自分と、母乳神話に悩まされている方へ伝えたいです。現代の粉ミルクは偉大です。

それと、私と同じように、母になったけど人前でおっぱいを出せない乙女を見つける旅はまだまだ続きます。
いろいろ書いたけど、ここが本題なのでもう一度言います、母になったけど人前でおっぱいを出せない乙女を見つけたいです。(太字にすな)


おしまい。

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