見出し画像

齋藤孝さんと梅田望夫さんの対話集『私塾のすすめ~ここから創造が生まれる』(2008)にある齋藤孝さんのことば。齋藤さんは東大院生のとき、職業を尋ねられると、「大学院生です」とは答えたくなくて、「思想家です」と答えていたとのことでした。思想と言えば、僕にとってはいまから100年以上前の1894年(明治27)、33歳だった内村鑑三が箱根でおこなった講演のことば「我々は何をこの世に遺して逝くのか。金か、事業か、思想か」を想起します。内村さんの講演は岩波文庫となっていて、僕は28歳のとき、拝読し大変影響を受けたのでした。「金か、事業か、思想か」。3択で後世に遺せるものを尋ねられたら、思想しかないと思ったものです。20~30代で思想を遺しますとは、なかなか他者に言えるものではないのですが、2倍くらいの人生を生きてきて、いつか名乗りたいと思っているのが「思想家」です。僕も60歳から思想家と名乗るかもしれません。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?