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キーボード叩いてかなしみを蹴散らせ

とてもとてもかなしいきもちになった土曜の24時。そのきもちに真っ向からぶつかるには少しばかり体力が心許なく、かといってツイートするにはその意味を見出せず、いっそ不要不急の外出上等じゃいとこのご時世に深夜のコンビニまですいーつなどを補給にいこうかと血迷ったところで

「そうだ、文章を書こう」

と思い立ち、登録してから記事を読むばかりで一年以上IDの設定をせず放置していたnoteのマイページを開いたのでした。


小学生の頃のあだ名は火星人でした。いまはくらげが好きな三十代のただのオタクなので、汐くらげとでも名乗ろうかと。くらげと火星人はよく似ている。しおくらげ。まろくてよい響き。

ちなみにくらげは揺蕩う姿を眺めるのも、塩抜きしてきゅうり&梅肉と和えて食べるのもどちらも好きです。

小さい頃はノートを集めるのが好きでした。なかよしの付録から家で余っているキャンパスノートから文具店のたまごっち柄まで、たくさんのノートを集めていました。そこに描く予定しか無い(つまり予定のまま終わる)漫画の登場人物たちのプロフィールを書き出したり、かと思えばいきなり小説を書き始めて三ページで挫折したり、替え歌を書き綴ったり、好きなアニメの声優さんを書き留めては作品を横断したデータベースを作ろうとしたり。自室がわりの二段ベッドの下段でノートに文字を叩き込んでいる時間が好きでした。

実家にパソコンが導入されたのは中学生のときで、その頃インターネットには個人の運営するテキストサイトや日記サイトが溢れていました。小説やイラストなどのコンテンツが中心にサイトにも必ずと言っていいほど管理人さんの日記コーナーがあって、高校の頃にはブログが流行りだし、大学に入る頃はmixiの全盛期。

私はといえば、中学生のときに好きな小説サイトの管理人さんに憧れて日記サイト[エンピツ]の年間登録をし(人気すぎて有料の年間登録しか空きがなかった)(さるさるとか無料の日記サイトもいろいろあった気はする)、

高校生になってからはhtmlをちまちまと打って人形の写真を見て見て―!するサイトを作っていたらそのまま大学のサークルのホームページの更新係になったり、メール投稿ができて日記サイトより更新が容易なブログを始めたり、mixiに招待されておそるおそる日記を打っていたはずがいつの間にか長文のライブレポを吐き出す場にしてしまったり、

振り返ってみれば、形は変われどweb上に文書を残すということをわりと細く長く続けていました。

(ところでさっきから改行のたびにものすごく行間が空いてびっくりするんですけど、これが読みやすいウェブ文章の間隔……なるほど……)

社会人になって趣味の発信のホームがtwitterになると、仕事以外でまとまった文章を打つ機会は極端に減りました。ツリー形式で文章を繋げていくことはできても、最初から完成したひとつの文章を作るのとはまた違うので。

そんな風に書いてきた文章ですが、日記サイトはIDがわからなくなり、ブログは運営が終了し、実は今すべてを読むことができません。

電子的諸行無常にさらされて紙の日記に手をつけてみたりもしましたが、まあこれがまぁ続かない! いまは新潮文庫の[マイブック]という日付だけが各ページの一行目にひとつずつ印刷された文庫本型日記を使っているので、数日抜けても諦めて思い出した日から再開できるようにはしたのですが……

あかん。口調が定まらない。話が終わらない。ゴールを目指そう。目指すはタイトル。

というわけで、まとまった文章を「だれかが読んでくれるかもしれない」という意識に背中を押してもらいながら書けて、しばらくは無くならないであろうホームを求めてnoteに辿り着きました。

書きたいものは二つ。記憶と、記録。

人間の意識というものは思った以上に移ろいやすくて、三か月前に書いた日記すら「へぇ、そうだったんだ」と思ってしまうほど。だから「今」わたしは何を感じて、何をどんな気持ちで考えていたのかを記録したい。

逆に子供の頃の思い出は、どれだけ反芻していても綺麗な部分やら負の感情やらどこかが拡張されあるいは消されて正確なものではないはずです。なのでいっそ、わたしのなかであの日々はこんなひとつの物語になっているという記憶をアウトプットしたい。

あと読書録とかtwitterのモーメントも不安定なのでそこにまとめている観劇感想とかもおいおいこちらに移せたらいいなと。ものすごく用途がふんわりしている。

こうして文章にして固めて、重い感情や不安定な情緒にふわふわと浸るだけの時間をキュッと削って、心穏やかに過ごす手助けとなるようなnoteになりますように。


ちなみに『悲しみを蹴散らせ』でググって一番上に出てくる動画の歌い出しは、13年経ってもわたしの人生のテーマソングなのでこの分だと来世まで持って行くことになりそう。

#自己紹介 #初note

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