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知ったかぶりの代償は大きかった - Brooks Brothers編

1990年、学校の研修旅行で
アメリカに行った
最後の滞在先はシカゴとその郊外の町だった

郊外の町で、ホームステイをした
ホームステイ先は、友人と同じだった
友人はお金持ちの娘で
ブランドの洋服やカバンに子供のころから
親しんでいる人だった

私はブランドものは
知りもしなければ、
持ってもいなかった

持てるとさえ、思っていなかった

ホストファミリーが
車でシカゴに連れて行ってくれた時
友人がブルックスブラザーズの店舗を見つけて
「ブルックス ブラザーズだー」と
うれしそうに言った

私も、「そうだねー」と答えた



私はその時初めて
知ったのだった。。。
何をって、ブルックス ブラザーズという
ブランドがあることを

完全な知ったかぶりでした

その友人は何も言わなかったけれど
私がブルックスブラザーズの
ものなど一つも持っておらず
知りもしないことは
しばらくして
気づいただろうと思う

ブルックス ブラザーズは
1818年にアメリカのニューヨークで
コネチカット州出身の
食品商だった
ヘンリー・サンズ・ブルックスが
はじめた紳士服専門店です

もともとおしゃれな人だったのだろう

イギリスに買い付けに行くたびに
洋服を買うようになり
次第に友人たちから
買い物を頼まれるようになった
ヘンリーが、46歳になる年に
イギリスから生地を仕入れて
紳士服を作ることをはじめ、
15年後にヘンリーが亡くなった後
引き継いだ子供たちが
1850年にブルックス ブラザーズと
店名を変え、現在も続いている
アメリカントラッドの名店です

私が知ったかぶりをしたのは
友人への嫉妬があったのだろう
当時は、そんな自分の気持ちを
無意識に見ないようにした
見ることさえもできなかった
認めたなら、自分を許すことができなかっただろう

だけど、知ったかぶりをしている
自分を見て見ぬふりをすることで
次第にBrooksBrothersのことも
見て見ぬふりをしてしまった
素敵な洋服屋さんなのに

知ったかぶりをした自分を反省して
素直に素敵な洋服を
眺めて喜ぶことができるようになったら

教えてくれた友人へ
感謝の気持ちが出てきたのでした

時の流れは
ありがたいものであります

また行きたいなあ
シカゴ
ニューヨークにも行きたいな


読んだ後、心が軽くなって、日常生活に戻ってもらえれば。